片恋
- カテゴリ:小説/詩
- 2019/05/14 09:40:19
夜汽車に乗って
都会を後にした
列車の中の電灯で
私の顔が窓ガラスに映る
一体どこに行くんだろう
あてもない列車の切符
どこへ降りるかもわからない
どんな所かもわからない
こんな旅があなたとしたかった
そう思っていたのに
例えば小さな家の明かり
その中には何が詰まっているのだろう
時には泣き顔
時には笑顔
幸せを詰めたそこここに
そんな場所が欲しかった
あなたと二人で作りたかった
それは私だけの間違い
独りよがりの夢なんて
決して叶うことなどない
ああ 過ぎていく時よ
何が手のひらに残るのだろうか
あの人の微笑みも温もりも
私の手からするりと落ちて
別の誰かに抱かれて行く
もういいと言いながら
まだあなたの後を追って
繋がりたい気持ちが離れない
でももうそれはできない
私のあなたではないから
夜汽車はいつか駅に着く
旅はいつか都会に帰る
あなたの住む都会の街へ
私の働く都会の街へ
そうして果てない愛が続く
コメ、ありがとうございます。
人は悲しいことがあると、都会を離れて行きたいもの。
でも都会でしか生きられない私たちは、そこでため息をつくのでしょう。
次第に小さくなっていく景色を眺めていると
過去へ過去へと時が流れていく感じがします
叶わぬ恋が遠ざかって行く感じにも・・・
竹内まりやの「駅」を思い出しました
中森明菜の「駅」もいい感じです