コーヒー
- カテゴリ:小説/詩
- 2019/06/05 13:47:08
少し早く起きた休日に
パジャマを着たままでコーヒーを飲む
あなただったら豆からひいて
おしゃれに入れてくれたけど
私にはインスタントがちょうどいい
おはようと言ってコーヒーを飲んで
心が温かくなる
あなたがいなくなってから
豆から作ってみたけど
やっぱり駄目ね
でも捨てられない
あなたの愛の証だもの
いつもゴリゴリと音がしていた
その音で目が覚めた
それさえあればよかった
これは持っていかなかったのね
なぜだろう
私が使うようにと?
できると思ったのか
そうね 毎朝見ていたもの
置き土産はとっておこう
たまにはゴリゴリさせながら
いつか離れるかもしれない
そんな時にあなたがいれば
おいしいコーヒーを入れてあげるのに
いい香りがする部屋の中
帰ってきてねって言ったけど
空気のように出て行ったあなたは
もう戻りはしない
たとえコーヒーを入れるためにも
お母様もコーヒーがお好きだったんですね。
私はゴリゴリはしたことはないんですけど、やってみたいですね。
おしゃれなお母様ですね。
夜道にぽつりとたったコーヒーショップ。
真夜中で誰もいない。
無口な二人に時だけがくゆらす。
コーヒーは香りも主人公になりそうですね。
この詩、とっても感動しました〜...。
実家にいた頃は母がゴリゴリ挽いて淹れてました。なんだか懐かしくなりました(*^o^*)
どちらかというと大人のムード、感覚で・・・
どちらかというとモノトーンの感じの部屋で
だぶついた男物のパジャマを着ているイメージが浮かびます
眩しい朝の光
豆を挽く音
そして漂うコーヒーの香り
全てが思い出というカプセルの中に
ワンセットとして残っている