Nicotto Town


速水猛のブログ アルカディア「Ἀρκαδία 」


孤剣


海からの風が吹き荒れる、ここは房総半島の上総の国、時は嘉永年間の夕方


しばらくすると、小川の近くを栗毛の馬に乗った、浪人者が走ってくる、

その男の名は「伊庭大介」いわゆる浪人者だ、顔は彫りが深くまるで異人の血が混ざっているようにも見える
背は高く六尺もある、着ている着物も、少し埃で汚れている、腰には革の袋と大刀と短刀が差されている

「伊庭大介」「さて、これから、稼ぎをしないとな」しばらく、馬を歩ませる、「大介」何かの気配がした

すると、茂みから鹿が逃げ出してくる、「伊庭大介」は腰の九寸五分の鎧通し短刀を投げる、

短刀はそのまま、鹿の急所を貫く、鹿は倒れた

そして、短刀を回収し、短刀で鹿を捌き、ゆう飯にする、そして、短刀を小川の水で洗い研ぎをいれる

短刀は、厚重ねの関の孫六兼元の作だ、よく切れるはずである、そして、腰の大刀を抜き、刃を確かめる、この大刀は、胴田貫という戦場用の二尺六寸もある物だ、

そして、火を起こし少しまどろむ、これから、何が起こるのであろうか、
そして、目覚めた「伊庭大介」は、栗毛を野に放し、河原を歩いていく、

孤剣「酒場」

 「大介」「この近くには、酒場などがあるはずだ、そこなら、何かつかめるかな」

しばらくすると、稲毛の街が見えてくる,ここは、浜辺にあり、にぎわっている


そして、小さな、大名などの領地があるので、代官もやたらとはいりこめない、

そして、街の中に足を踏み入れた「大介」は、土地の地廻りの手下に絡まれた


「地廻りの手下」「ここを通るには金目の物を出しな」と、凄みを利かせたつもりである

「大介」「いやな、こった、取れるものなら取ってみろ」とそのまま通ろうとする、

「地廻りの手下」「やろう、斬ってやる」と長脇差を抜く

{大介」「無駄なことだ」と、

腰の胴田貫の柄に手をかけ

鯉口を切り、居合い切りで、「地廻りの手下」を一刀両断にする、


そして、そのまま、酒場に歩いていく

「酒場の中」

 そして、近くの酒場を見っけた、「大介」は、焼酎を頼み、刺身で、一杯ゃっている


「酒場の客」「おいおい、聴いたかい、銭安と唐犬が、一触即発だぜ、さっきも、地廻りが切られたそうだ」

「酒場の客」「こわいねえ、桑原桑原、誰が斬ったのかねー」

「大介」「フフ、うわさになっているな、そろそろ御迎えが来るか」

そして、酒場の入口があく

「銭安」の身内「ココにいやがった、あの浪人者だ、仇を取らせてもらう表に出やがれ」

「大介」「ふ、また、死にたがりがきゃがった、腕をあげたほうがいいぜ」


と、飲みかけの焼酎の、とっくりをつかむと、肩にしょい、表に出た、

「大介」「まだ、酒が足りんが、斬る前に洗ってやる」と、腰の胴田貫を抜くと、焼酎をかけた
そして、腰の鞘に収める

「銭安」の身内「何をぬかしてる、くらいな」と、抜いた長脇差を、振りかぶる


「大介」フ、下手糞だな、大根も斬れんな」と言うと腰の胴田貫を居合い切りで抜き、「銭安」の身内の効き手を、切り落とす、
「大介」「このまま、親分のところまでいきな、俺はいつでも、相手をしてやるぜ」と、不敵に笑う

近くに風が吹き、束ねた髪が、少し、流れる
 伊庭大介の姿は、顔は異人との混血のように彫りが深い


身長は180センチ

体重は69キロ


着ものは青い絣の着物と馬乗り袴、腕には革手袋をつないだ籠手をはめている


腰には、刃渡り二尺六寸の胴田貫という、刀で、拵えは美濃もの柄の長さは九寸


それと関の孫六兼元の厚重ねの鎧どおし、九寸五分の刃渡り、拵えは美濃もの


それと、弾や火薬ゃ道具や薬を入れた革袋、胸の内側の襦袢には、手裏剣ニ十本と、コルトのトラグーンリボルバーを差す、雷管は腰の印籠にいれている、
「居合い」「大介」「まだ、酒が足りんな、雨も降つてきたし、どこかで雨宿りだ」と歩いていく


そして、近くのあれた寺をみっける

「大介」「ここなら、少し休められる、おあっらえ向きにお堂はでかい」

そして中に入ると、腰の胴田貫を調べる、「大介」「流石は、戦のための刀だ、歯こぼれもない」そして、懐のコルトを抜く、中の火薬が湿っていないか調べる、中の火薬と弾は使えそうだ、スペアの火薬も、いい様だ、そして、懐に戻す、しばらくすると体を起こし、蠟燭に火をともす、それを燭台に立て、腰の鞘に胴田貫を収め、座禅を組む、静かに時が過ぎる、そして、

居合いの構えを整える、、一瞬、柄に手をかけたかと思うと、初発刀で、抜き発つと

刃は規動を描き蠟燭を切り落とす、そして、また、それを繰り返す、


この男の居合いの技は、田宮流の流れをくむ、そしてやおら、腰の鎧どおしを抜くと、そのまま、投げ、そして胴田貫の柄に手をかけたかと思うと、居合いの技で斬る事を、繰り返す、

そして、逆二刀の技を成らしていく、



幕末もの





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