一本の傘
- カテゴリ:小説/詩
- 2019/06/12 12:36:18
きれいに晴れ渡った今日
雨の季節の小休止
傘はなくても大丈夫
早歩きの人もなぜか軽い足音
そう こんな日もあっていい
あなたが忘れた傘が一本
置き忘れられて愛から残されて
寂しげな傘が一本
自分の涙で濡れてしまいそうな
そんな傘が一本
あの頃は雨が多かったね
お気に入りの傘を買ってくれたね
二人で一本の傘をさしたね
愛し合っていたのにね
どこからはみ出したのかな
傘の花が咲く頃
高いカフェから下をのぞく
夏の日暮れは遅くて
窓辺であなたを思い出すけど
そうね 何があったのか
あなたの部屋に残した私の傘が一本
もう捨てられてしまったのか
それが愛の終わりだろうか
そうかもしれない
私にはまだわからないけれど
咲きたかったに違いない
どちらの傘も
そのために生まれてきた
ごめんねというしかないから
せめて大切にとっておく
いつか捨てる日が来るだろう
愛する人に巡り合えた時 それとも
あなたを忘れて一つ大人になった時
大好きだったあなたとのことに
ピリオドが打てた時
カルピスが良かったのかな?
ブログコメント「ありがとう!」
しかし今日は、差し入れがありませんでした。
あらま、大丈夫だったんですか?
最近は大雨の被害が多くて、被害も多い感じですね。
セカンドさんの詩は、いつもしっぽりしていますね。
その雰囲気、大好きです。
傘と言えば・・・昨日の集中豪雨が愛知県瀬戸市(我が街)に・・
TVにユースにも取上がりました。
並んで歩くことはもう無い
今は傘立てのすみに一本だけ
寂しげに佇んでいる
それぞれの愛が
見つかるまで・・・