失恋
- カテゴリ:小説/詩
- 2019/10/17 09:31:16
どんぐりを拾った
雑草の茂る林の入り口で
また拾った
おいでよというように
あなたと来た林の入り口で
これが最後の小旅行なんて
想いもしなかった
もっとどこへも行きたかった
あなたと肩寄せ合って
そんな日はもうないけど
これでもうあなたに会えない
いくら泣いてもあなたには届かない
涙をぐっとこらえて
笑顔を作ろうとしても
ぎこちない笑顔になってしまう
出会ってから何度目の秋だろう
長すぎたのか
短すぎたのか
愛は変わらなかった
そのはずだったのに
いつも支えてくれた
それが重すぎたのか
言ってほしかった
荷物は二人で分けたかった
それなのに
車で私をおろして
一人帰っていく
何も言わずに
見送ることしかできなかった
もうお別れ
涙が止まらなかった
それもいつかは止まるだろうか
あなたが過去になるときに
そんな日は来てほしくないけど
今はもう泣くだけ
別れた胸の
そこには時期になるとどんぐりがいっぱい落ちています
近所の保育所の子供たちが
ワイワイガヤガヤと拾い集めています
同じ林でも色々な事が起こりますね
どんぐりだけが知っている
ききこもごも・・・ですね