Nicotto Town



本物のウィスキーのニッカの竹鶴が販売が終わるらし


本物のウィスキーのニッカの竹鶴が販売が終わるらしい。

私はこんなに小樽が観光化される前に鈍行で小樽に日帰り一人旅を
仕事で疲れた時にしていた。

やがて小樽が観光化されたので余市に其れが変わった。

ニッカウィスキー工場には何度か足を運んだ。

朝ドラの前で在る。

本当に異国の世界で在った。
説明のパンフレットと道しるべと看板が邪魔に成らず在って
本物の中に居る感が凄かった。

何度目かで私は初期の頃に作ったウィスキーをほんのちょっとなめる程度の量を
味見させて貰った。

卒倒しそうであった。
まったく理由が無く体にもあ~っとした感情が湧いてきて
涙がすっと落ちて来た。

其の意味が今でも解らない。

人は感激し過ぎると体が可笑しくなるらしい。

あの「朝ドラ」の前だったけどニッカウィスキーのほんのちょっとの歴史は知っていた。

詰り北海道の人は苦労して一から作った物が
口伝えで私の時代は祖母や大人から伝わっていた。

あそこの農場は・・・とか、あそこの農園は・・・とか。

要するにNHKの「プロジェクトX」が口伝えで伝わっていた。

だから「ニッカは本物のウィスキー」と伝わっていた。

他は安価な偽物で雰囲気は味わえる。

そう言えば海外のウィスキーで帽子をかぶった乗馬服の叔父さんの絵が付いている
お酒が在ったけど。
あれに付いてもどうのこうのと「ウンチク」をきかされたことがあったが
「ニッカウィスキー」其れとは違った特別の『本物』と言う事が
子供時代から聞いていた。

兎に角「ニッカウィスキー」は『本物』なのである。
其の意味は解らなかったが其れを伝えた大人達でさえ飲めなかった『物』を
私は口の中に少し入れてやがて体中に血管が神経が駆け巡って
其れが感激も通り過ぎた感情が皮膚からふわ~っとあふれ出て
其れが私を包んだ感じだった。

多分私の想像以上に貴重な数滴だったと思う。

そして世界中のその道の専門家がおちょこの10分の一の部分で良いので
口に入れたかったものだろう。

其の後に「朝ドラ」で其れがどれほど貴重な物かがいっそう解った。

安全な所を選んでの「女一人旅」は思わぬ物と遭遇する。

北海道は男一人旅に思わぬ神秘の映像を見せる所である。

こう言う物をちょっと偶然其の場に居合わせて
一緒にちょっと味見をさせて貰えるのも「男一人旅」では無い事だろう。

祖母や大人達が言う「ニッカは本物」の意味の重みと歴史と
当時の人達の感情と其れを伝承する人達の重みも感じた。

祖母の時代から世界に誇れる本物と遭遇したのだ。

北海道には本物が在りすぎる。

「神秘」とは此の事だろうと言う本物の場所がひっそりとあちこちにある。

其処へ行けない「女一人旅」でも何故か本物にこだわった味に出会える。

昔は白系ロシア人が作ったパンであり
100%果汁のジュースで在った。

そして林檎がゴロンゴロンと塗るのに大変な手作りリンゴジャムであった。

当時は買うより安いので安い傷物林檎を大量に買って安い漂白されて無い
甘味を入れて貴重なシナモンをちょっと入れて母が作ってくれた。

今は売れない物は捨てるのだろう。
昔は其れを安くでバケツで買えた。

青い林檎も傷物林檎も丸い日の当たらなかった所がある林檎も
ジャムにしてしまえば美味しく食べれるのであった。

色の付いた甘い透明の漉き取ったジュースが本物だと思って居た時代である。

ジャムもゴロンゴロンとした粒が入って無くスーッと濡れるのが本物だと思って居た
時代である。

なのに「ニッカのウィスキー」だけは大人達は本物だと言っていた。

其の意味も解らないのだが、
私にとっては当時の一人旅に出た感情と相俟って
脳裏に焼き付く様な歓喜の瞬間で在った。

其の「ニッカ」の価値が口伝えに伝える人もいなくなるのだろうか。




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