Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


お遍路二日目 窪川~土佐佐賀~土佐上川口まで


2020年2月15日  くもり

5:30起床。6:00朝食。7:00出発。
宿のおばあちゃんから、接待としてリポビタンDをもらう。
午後、疲れが溜まった頃、「ファイトー一発!」しよう。
 
37番札所・岩本寺をもう一度簡単にお参りして、その後、国道を行く。

峰ノ上という峠にある脇道は、五在所ノ峯への登山口。
へんろ道は、峠を少し下った後、左側へと入っていく。

8:30。
脇の遍路道に入ってしばらくすると、
ベンチのみの休憩所があったので、そこで休憩。

そこからしばらく歩くと、今度は、片坂峠の峠道に入る。
峠の名前の通り、登りは、ほとんどなし。
そして、下りは、かなり急。

昨日の大坂遍路道ほど、道は荒れてはいないが、
前日の雨ゆえ、石と木の葉と木の根が濡れていて、すべる。
下り坂ゆえ、慎重に降りるが、一回滑ってこける。
峠道では、カメラをしまうこと。

9:15 
自動車整備場の中を通るようにして国道に出て、片坂峠の道はおしまい。

ここの標高が30m。
つまり窪川は、四万十川の中流に広がった230mぐらいの盆地であり、
海辺の土佐久礼の町から、大坂遍路道を300m近く登って、この盆地に入り、
今また、片坂峠の道を200mぐらい下って、
海沿いの町である黒潮町に降りてきたわけ。

一ノ瀬のバス停に湧き水があったので、一口飲む。

途中のお宅で、コーヒーの接待を申し出られたのだが、
今日はまだまだ歩かなければならないので、
ここでのんびりしているわけにはいかない。

丁重に断ったが、
通り過ぎた後、接待をお受けしたら良かったのか、
ちょっと悩む。

9:50
拳ノ川峠の国道にあった休憩所で、荷物を降ろして休む。
ここは峠と言っても、国道歩きなので、
大したことはない。

10:20。
佐賀温泉こぶしの里で、トイレを借りる。
ちょうどここの前が、高知自動車道の現在の終着点になっており、
だからまた、ここまでの国道歩きや峠道は、車が少なかった。
ここから先は、国道を走る車が増える。

とはいえ、へんろ道は、伊与喜川の対岸を辿っていくので、
車に煩わされることはない。
伊与喜川は、大きな川ではないが、水はきれい。

ひとけのない里を歩き、やがて道は、
土佐くろしお鉄道と平行するようにして進む。


11:40 
市野々橋で地図を確認するため、一度ザックを降ろす。
ここから国道に戻る。

高知も、このあたりまで来ると、
へんろ道を示す表示が少なくなるので、
地図確認が必要になる。

伊与喜の駅を過ぎたところから、
遍路道が分かれるが、
「現在工事中、へんろは国道沿いを進め」と表示が出ているので、
そのまま国道を歩く。

12:30
道の駅なぶら土佐佐賀で休憩。
トイレを使用し、バターロール2個と、
宿からもってきたミカンを食べる。
あと10キロ。12:55分に出発

13:15
すぐに分かれ道があって、へんろ道のマークもあったのだが、
矢印がまっすぐ前を指しているので、そのまま国道を直進する。
だが、その矢印は、ここから左の脇道をまっすぐ進めという意味だったようで、
あとで地図を確認すると、
へんろ道は、土佐佐賀の街中を入っていくようになっている。

引き返すのは面倒なので、そのまま国道沿いに進み、
横浜トンネルをくぐることにする。
 
ちょうど、土佐佐賀駅に特急が到着。
この駅が黒潮町の中心で、町役場も駅のそばにある。

横浜トンネルの中を歩くと、杖の音と鈴の音が響いて、幻想的。
途中、佐賀公園という整備された公園があり、
そこの展望台から、太平洋を眺める。
…が、曇っているので、眺望は今一。

今日の目的地である伊ノ岬は、まだ先。
その遙か先に、足摺岬がぼんやり見える。

14:10
白浜海岸のところにある休憩所で休憩。あと、5キロ。
ここでリポビタンDを飲む。

靴の中に違和感があるが、痛くはないので、そのまま歩く。

15:30
今日の宿に到着。オーシャンビューの宿。
各部屋にバスが着いているので、お湯を溜めて、つかる。
両方の小指に豆ができていた。でも、潰れていない。
明日の朝、テーピングして出発しよう。

洗濯は無料だが、乾燥機は30分100円。
 

今日、歩きながら考えたこと。
  ユートピアは、若者だからこそ、考える。
  特にユートピアの建設という発想は、若者独自のもの。
  あるべき自分の居場所を、若者達は、そこに求め、そこに見出すから。

  それに対して、年寄りは、今の生活がそのまま維持されることを望む。
  この期に及んで、更なる変革なぞ、必要ではない。
  年寄りが、いきおい保守的になる所以。

  しかし、年寄りにとっては、今の生活すら維持することすら、むずかしい。
  単に経済状況・福祉状況が悪化しているというだけでなく、
  年をとると言うことは、
  今の生活さえ、肉体的・精神的に維持できなくなることだから。

  その先には、死が待ち受けている。
  死は、変革ではない。無である。
  
  無への抗い。それが、年寄りにとって、生きることの意味ではないだろうか。


宿泊費 二食付き6800円
2月14日の歩行距離 26.2km。




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