ネタばれ読書日記 『地上最後の刑事』3部作
- カテゴリ:小説/詩
- 2020/04/22 12:36:04
『地上最後の刑事』
『カウントダウン・シティ』
『世界の終わりの7日間』
★3
あらすじ
半年後、小惑星が地球に衝突して人類は壊滅すると予測されている世界。大量の退職者がやりたいことリストを手に職場を放棄した。新米警官だったパレスは刑事に昇格される。彼がやりたいことは「刑事であること」だった。
「何で捜査なんかするの?」と不思議がられ、迷惑がられもしながらパレスは周囲を説得し協力を得て自殺事件が殺人だと気が付く。
一方パレスの妹のニコは小惑星衝突回避の鍵を握る科学者を国家から奪取する活動にのめり込む。
この小説は紛れもなくハードボイルド小説の系譜にある。
特に賢くもない主人公が独自の価値観とタフさで事件を解決する。
個人的偏見によるとハードボイルドの主人公の条件は
①『男はタフじゃなくてはいけない~』などと独特の価値観を持つ。
②殴られたり狙われたりひどい目に合う。最初にフィリップマーロウを読んだとき、主人公の殴られすぎに「この人殴られすぎで頭は大丈夫なんだろうか」と思ったものです。
③モテるのに失恋する。大抵不幸を背負う。
③に関しては地球滅亡するからダントツです。そして1巻で美人秘書といい雰囲気になるのに彼女が死ぬのがお約束。
全体的に評価の高い作品でよくできた話しです。
私も一巻だけなら★5だろうな。と思う。
しかし個人的に納得がいかないのが1巻以降、ヒロインの座は妹のニコになっていく。
地球を救う活動はとん挫するものの妹は自分の価値観に従って行動しているんだからお兄ちゃんがどうこう口出ししなくてもいいんじゃないの? 最終巻でどっぷり妹との思い出に浸かる主人公。そんなことしてるより彼女作った方が良くない? というのが私の感想でした。
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- ミコ
- 2020/04/25 19:10
- わあ、おもしろそう♬
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