涙の
- カテゴリ:小説/詩
- 2020/06/03 09:57:14
あれはいつのことだったろう
ふとあなたと目が合った
その目がとても悲しそうで
そらすことができなかった
あなたすぐにそらしたけど
キャンパスの中で人とぶつかった
「ごめんなさい」
「こちらこそすみません」
それがあの時のあなただった
あなたもそれに気づいていた
あなたと一緒にいても
時折悲しい目をする
いったい何があったの
あなたをこんなに悲しませるなんて
でも聞けない
時間は待ってくれない
「あの時恋を失ったんだ
もう人が信じられなくて
その時君を見たんだ
とてもきれいな目をしていたね」
そうね
私も経験があるわ
だから泣いてもいいのよ
気持ちに正直になって
そしてあなたは故郷に帰る
いつかこの恋も
敗れる時が来るかもしれない
でもあなたは泣かないだろう
だって殻を一つ脱いだ
そしてあなたは故郷に帰る
涙で始まる恋は悲しい
でもその時愛は始まる
行くてを想像しても
まだ道は遠い
てつやさんもやられた口かな?
感じ取る事が出来るのかもしれない
その瞬間に純粋な美しさを見たのかも知れない
それが全ての始まり・・・