【お話】花を探している。
- カテゴリ:コーデ広場
- 2020/06/20 14:05:26
一面、白い花畑の中で、色づいた花を探している。こぼれ落ちぬよう、泣きながら。そんな夢を見た。
もらったステキコーデ♪:9
夢を見た。
一面に、白い花が咲いていた。
「この未来は、変えられない」と、誰かが言った。
「色づいた花を探してごらん。見つけたなら、持ち帰ることを許してあげよう。
急ぎなさい。花の色はすぐに変わる。
摘み取りなさい。夜が明け、朝の陽ざしが差し込んで、この夢が終わりを迎える、
その時まで」
あわてて見回すと、白い花にまぎれて、
ぽつり、ぽつりと、青い花が咲いている。
青い花は、放っておくと、まわりの白に覆われて、
すぐに色を変え、白くなる。
そうして白に変わったなら、二度とは元に戻らない。
急がなければならなかった。
青い花を探して、探して、駆け寄って、手を伸ばし、
持っていたかごに摘み入れる。
一輪、摘んだら立ち上がって見回し、また探して、
駆け寄って手を伸ばし、摘んでかごに入れる。
けれど、
花はあまりにも多く、
白の静寂はあまりにも多く、強く、
わたしは、力不足にもほどがあった。
探しても、探しても、取りこぼす。
手を伸ばしている瞬間に、色が変わる。
次を見つけるのにまた、時間がかかる。
消えてゆく青い色を探して、探して、
走って、手を伸ばして摘み入れて、を繰り返した。
かごに入っているのは、わずか。
どれほど急いでも、間に合わない。
花の色が消えていく。
泣きながら、それでも、青い花を摘んだ。
それしかわたしには、できなかったから。
やがて夢は終わり、
朝の光の中で目覚めたとき、
嘆きと涙はまだ、わたしの中にあり、
取りこぼしてしまった花々の姿が、脳裏から去らなかった。
夢にどんな意味があったのかは、わからない。けれど、
白の静寂に呑まれてゆく、
花の命のために、祈っている。今も。
***
夢の話。
人間ひとりにできることは、小さい。
でも、祈ることはできる。
祈りは無駄だという人もいるけれど、
祈ることで、支えられることもある。それだけ。
成長することは無くなってきてるのは実感
何も求めないで生きてはいけないけれど
先見つめて現実がおかしくなっていくことだけは嫌だ
早く早く生きていくより自分が見えるような残りの人生が過ごせたら
しんどいことが多いこの世の中どこまで地に足がついて歩いていけるんだろう
明日があることを願って進んでいきたいです