馬映画紹介その53 「馬」
- カテゴリ:映画
- 2020/08/13 00:26:25
昔、一度テレビ放映されたものを見てから、ずっと探していた映画です。
DVDなどのソフトになっていなかったのですが、朝日新聞出版から出た「黒澤明DVDコレクション」の中にありました。あれ? 監督は黒澤明ではなく、山本嘉次郎です。解説を読んだら、当時、助監督だった黒澤氏が、かなりの部分を指揮していたみたいです。そうだったんだ。
この映画、公開されたのは、1941年です。真珠湾攻撃のあった年ですから、日本が戦争に向かって突き進んでいた時代。このDVDは、作りがシンプルで、映画そのものの解説文がないので、allcinemaの解説文を拝借。
山本嘉次郎が自らのオリジナル脚本を監督した、セミドキュメンタリータッチのドラマ。四人のカメラマンがそれぞれ春夏秋冬の撮影を担当した。黒澤明が「製作主任」という肩書でスタッフに名を連ねているが、実際には脚本と監督の多くを担当したという。
秋の東北。百姓の娘いねは、両親に馬を飼いたいと願い出るが、借金に苦しむ両親に断られてしまう。しかし父親の甚次郎は、組合長に頼まれ妊娠した雌馬を預かることになった。厳しい冬を越え、雌馬は子馬を出産した。その数ヶ月後、金がなく組合への支払いに窮した甚次郎は、子馬を売って金を作ろうとする。しかし悲しむ母馬の姿を見て、いねは自分が女工になって子馬を買い戻すことを決意するのだった。
仔馬が生まれ、成長してせりにかけられ、軍馬として売られていくまでがドキュメンタリ一タッチで描かれています。時代が時代だけに、軍馬育成の映画は戦意高揚の国策に沿ったものになりそうですが、全然そんな感じは受けませんでした。当時の東北の貧しい農家の生活が見えます。残念だったのは、主題歌「馬」「めんこい仔馬」がDVDに収録されていなかったこと。いね役は、高峰秀子。この頃はまだ10代です。この映画で、黒澤明と恋に落ちたそうです。実らなかったけどね。
その漫画、見てみたいです。
ヒッチコックの「鳥」、子供の頃に見て、怖かったです。
これ見て、チキンを食べられなくなった知人がいますよ。
古い映画なので画質音質などは辛いものがありますが、
十分見る価値ありだと思います。
是非、鑑賞したいです!