短編
- カテゴリ:自作小説
- 2020/10/19 22:24:24
別れてから恋がまた始まるなんてかっこ悪いなあ
-あの日-
「一人で生きるなら
孤独を友達にしなさい」
君は、視線を外して言った。
「なあ、孤独を友達にして楽しいのかなあ」
僕は、君の視線の先を見ながら言った。
別れの最後の会話だった。
君は、振り返らず部屋を出て行った。
今まで温かった部屋が、凍り付いたように寒く、
空気が薄く感じる。
熱いシャワーを浴びたいが、身体か思うように動かない。
一緒にいる時は空気のように軽い存在だった君の存在が、
失ったとたんにこれほど重く大切な存在だったなんて・・・
やっと僕は、取り返しのつかないことをしてしまったと気付いた。
別れてから恋がまた始まるなんてかっこ悪いなあ
でももう遅い・・・
コメントありがとうございます。
ワンシーンですが涙をこらえて冷たく言い放った一言かな^^
「一人で生きるなら 孤独を友達にしなさい」は
どんな表情で どんな声のトーンだったんだろうって。
いろいろな物語を勝手に想像しちゃいましたよ。
おはようございます^^
つたない文章読んでいただきありがとうございます。
川の流れのように今あるものがずっとあるわけではないですね。
方丈記が好きです。
まだお読みでなかったら読んでみてください。
失ってみないと、幸せだったことに気づかないことは、コロナ禍で身に沁みました。