天文宇宙検定公式テキストの4級だか3級だかに、宇宙が舞台の映画やアニメが紹介されていた。
　そのひとつに『プラネテス』という作品がある。これは私がスペースデブリというものを知るきっかけになったアニメで、TV放映されたのが2003年ということなのでもう20年ぐらい前のもの。
　宇宙に関連するものだから気になってはいたのだけど、これまでなぜか観ることなく過ごしてきた。しかし、この週末、とうとうBlu-rayディスクを借りてきて一気にみた。

　その内容は……

　スペースデブリの回収を業とする主人公ハチマキ。ある日、彼の所属するデブリ課にワタベという新人の女の子が配属される。
　最初二人は反目し合うが、デブリ課の仕事や個性的面々とのドタバタを通じて、少しずつその距離を縮めていく。

　というような、ありがちな展開。

　が、ハチマキはある事故をきっかけに自分のダークサイドと対峙することになり、その葛藤をワタベにぶつけてしまう。さらに後半になってくると、デブリ課は宇宙開発をめぐる大きな運命に巻きこまれる。時代の潮流に翻弄されるデブリ課！

　ハチマキとワタベの愛の行方やいかに！

　ってな感じで、どうしてこれまで観なかったかなと思うぐらい楽しめた。

※ 実は時間の関係で最後の一枚をみていないので、その後二人がどうなるのかは私も知らない(笑)
※ 時々ワタベが、ハチマキとその周辺の女性に対してヤキモチを焼くのだけど、それがまた可愛くって(笑)

　現実として、スペースデブリというのは宇宙開発の負の遺産だし、作中には貧困や紛争にあえぐ地域を犠牲にして宇宙開発を進める先進各国(および資本主義)のエゴが描かれもしている。

　来月のはじめには「はやぶさ2」が地球に帰還するので、宇宙開発方面はにわかに盛り上がりを見せている。が、その裏には、歴史的偉業を単純に喜べない未解決問題が山積しているのだろう。そんなことを考えてしまう作品だった。

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