Nicotto Town



「海と波乗り達と彼女」・・・のつづき


「大会初参加」
僕たちは、中学3年生になった。
生見海岸で行われるサーフィンの大会まであと1ヶ月。 
僕と猛と僕の姉の美波が 出場にエントリーしている。 
父もこの大会の運営に 携わっている。 

僕たちは毎日 海に入り 波がない日は、パドリングの練習 。

簡単にサーフィンのテクニックと技を解説します。 
まず最初にボードに寝転がって 両手で、波の向こうに漕いで行く。 
波のむこうに行ったらボードに座って波が来るのを待つ 。
そして波が来たら 波の進行方向に向かって、
両手で漕いで行くこれをパドリングと言う。 

波の勢いでボードを滑らしてボードに立つ テイクオフ。 
ボードの上に立ったらまずボトム・ターン
(ボトム・ターンとは波のボトム(最下部)でターンするテクニック。) 

そこから波のリップ(崩れる上の部分) まで上がって 
そこで体をひねってまた 波のボトムまで降りていく。 
この体をひねる動作に何種類かのテクニックの名前がある。
 
波の最もホレた所に戻るターンがカット・バック。 
巻き始めた波頭で行うアクションがリッピング。 
波のフェイスから飛び出すエアリアル Aerial。 
波のリップ(崩れる上の部分)にボードを当て込み、 
波の力で下に降りるローラーコースター 。
崩れた波のリップ(上の部分)を滑って波を抜けていくフローター。
波のリップ(上の部分)にボードを当て込んでターンするフローター。 
ボードを波の斜面を上がったり下がったりする技、 
上下運動によって加速するアップスアンドダウンス。 
カールする波の中に入る究極のライディング、チューブライディング 。 

指定の時間内にこれらの技をどれだけ多く正確に決めるかによって 採点される。 
得点の高いものが上位に残る。 
僕たちはほとんどの技をできるようになっている。 

その日の風向き波の強さ波の高さいろんな条件で 変わってくる同じ波はない。 
その日の波のを状況を読んでどこでターンしたらいいのか判断しながらライディングする。 

大会当日 快晴の絶好の天候になった。 
風はオフショア( 陸から海に向かって吹く風) 
波の高さは約2 M 

僕達は順調に勝ち上がっていた。 
姉は女子の部で優勝。 

決勝は僕と猛で戦うことになった。 
U-18 の部門で中学生二人が決勝に残るのは初めてだ。 
最初に僕が波をとらえた。 
ボトムターンから 水しぶきを上げてカット・バックが決まった。 
アップスアンドダウンス で加速させもう1度ボトムターンから 
難易度の高いチューブライディング。 
アップスアンドダウンス からもう一度ボトムターンからのフローターで決めた。 
 
次に猛が波をとらえた。 
たけるが捉えたナミの方が大きかった。 
ボトムターンからのフローター 
アップスアンドダウンス で加速させもう1度ボトムターンからリッピング。 
もう一度、アップスアンドダウンス で加速させもう1度ボトムターンから
難易度の高いチューブライディングで決めた。 

波の大きさといいテクニックといい 猛のほうがたぶん得点は上だと思う。 
僕は慎重に大きな波を待った。 
結構いい波が来たら次に来る波の方が大きいと思って僕はその波を見送った。 
たけるが二本目 をライディングした。 
ほとんどミスなく 終了した。 

持ち時間が迫るなか最後のライディングに僕はかけた。 
今日一番の波がきた3 M を超える大きな波だ。 
ボトムターンから何度も カットダウン・エアリアル難易度の高い
チューブライディングを決め 、 
最後にチューブライディングをして終了した。 

チューブライディングの差で僕が優勝した。 

ハワイのサーフィン連盟の副会長である、ボブがこの大会を見に来ていた。 
僕はサーフショップ兼ペンションを ノースショアで営んでいる。 
父とも古くからの友達で、彼が、僕を是非ハワイの波に
乗りにおいでと言ってくれた。

                              つづく

                               




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