Nicotto Town



ネタばれ読書日記『巨匠の選択』

★3

主にアメリカの現代ミステリ作家たちが〈書いたことを誇りに思う短編〉、〈こんな短編が書けたらと思う他人の作品〉を推薦するアンソロジー

スティーブン・キング自薦『ウエディング・ギグ』マフィアのボスの妹の結婚式に雇われたジャスバンドたち。←→推薦『第二級殺人』ジョイス・キャロル・オーツ 母親殺しの少年を弁護する女性弁護士の少年への執着を感じる。

ピーター・ラウゼイ自薦『ミス・オイスター・ブラウンの犯罪』おばあさんの奇妙な生活とトンデモ結末←→『悪党どもが多すぎる』ドナルドEウエストレイク【既読】銀行強盗に入ってみたら銀行強盗真っ最中で警察官に間違われる銀行強盗。

ハーラン・エリスン自薦『くたびれた老人』コーネル・ウールリッチへのオマージュだそうなのだが、幽霊か幻かわからない老作家に出会う話。←→推薦『13号独房の問題』思考機械と呼ばれる天才が賭けで刑務所から脱獄する。

エド・ゴーマン自薦『血脈』競馬で家族を崩壊させた父親と同じように息子を連れて競馬場通いをする男と昔なじみの女。←→推薦『青いホテル』スティーブン・クレイン ホテルで自分は殺されると騒ぎ周囲を混乱させるアイルランド人、最終的に己の死を招く。

ジョーン・ヘス自薦『もうひとつの部屋』疲れてアパートに帰ったらドアが増えていた。孤独な女の狂気。←→推薦『いたずらか、ごちそうか』ハロウィンでお菓子をねだった子供のブラックないたずら?

ジョン・ラッツ自薦『法外な賭け』落ち目の賭け事師がギャングの賭けに使われる。←→推薦『八月の熱波』WFハーヴェイ【既読】想像で法廷で絶望する被告を描いた画家が外出すると想像上の人物とそっくりの石工に出会う、石工が商品見本だと彫っていた墓石には画家の名前があった。

ビル・ブロンジーニ自薦『魂が燃えている』銃乱射の話←→推薦『ソーセージ売り殺し』ベンジャミン・アベル 遊びの延長で貧しいソーセージ売りを殺してしまう少年たち。最後まで反省の態度をとらなかった一人が殺人事件で有罪になったことを大人になった元友人の私が知る。

トニイ・ヒラーマン自薦『ガス処刑記事第一信』処刑される殺人犯は少年時代に母親に捨てられ、名前も覚えていない母親をずっと探していた。←→推薦『さらば故郷』ジョー・ゴアズ 脱獄し、父親の死に立ち会う男

ローレンス・ブロック自薦『どこまでいくか』 別れた元内縁の夫を痛めつけて欲しいととある男に依頼する女、←→推薦『木立の中で』ジョン・オハラ 藪の中?

 

【感想】 

暴力沙汰多! 

アメリカ作家の企画だからだろうけど

たまたま既読だった『悪党どもが多すぎる』(コメディ)と『八月の熱波』(怖い話) それぞれ作風は違っても確かに名作です。

今回一番気に入ったのは推薦も自薦もトニイ・ヒラーマン。いかにもアメリカ的な作品でしたが、


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2021/01/28 09:58
法廷ものはドラマチックで面白いですよね



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