『月刊OUT』のこと
- カテゴリ:日記
- 2021/01/09 14:22:21
ジャンジュネの『葬儀』文庫版を見つけ買おうか悩んでるうちに突然、
「ああ、OUTって月刊誌あったな」と思い出した理由は明快です。
ジュネ→耽美BL誌の『JUNE』→同時代のオタク誌。完璧な連鎖ですね。
エヴァ作ってるカラーが二次創作ガイドラインを示したのも関係あるかな。
大昔、OUTが森雪のヌードをグラビアで特集し部数のばしたり、
セイラマスのヌードピンナップつけて発行した騒ぎを思い出したのかもしれん。
この手のオタク雑誌で最初に手にとったのが月刊OUTだったはず。
すでに成人しバンドやりバイト三昧の日々過ごしてる中で、
さすがにアニメージュ等の大判アニメ誌を買うのは嫌だった。
そもそも、ロボットに乗って戦いながら絶叫するTVマンガ(死語)見てる奴を、
「どうせ地球侵略者と戦ってんだろ」とバカにしたら、地球人同士だという。
なんだそりゃアホか、子供に見せるなと思ったが、ガンダム再放送で少しずつ見始めた。
気になり調べたいが、上述の通りアニメージュもアニメディアも買いたくない。
唯一のB5版だったOUTがガンダム総力特集をやった機会に思い切って買った。
へー、ふー、ほー。ガンダムと共にファンダム的アニメ文化に興味がわいた。
宮崎駿のカリオストロもナウシカも知らなかったがコナンはテレビで見ていた。
吉田理保子の演じたモンスリーと永井一郎のダイス船長は好きだった。
ボーナスでビクターのVHSデッキ買って、レンタルで見るようになった。
伝説の『シベール』なんていう元祖薄い本の存在を知ったのもこの頃ですねぇ。
吾妻ひでお、谷口敬、内山亜紀の載る『ぱふ』ロリコン特集なんてのもあった。
どこかアメリカのSFファンダム的な大らかさもあり、好感を持ってました。
ポストモダン的な批評の批評、パロディのパロディといった手法も多かった。
ヤマトやマクロスを基にした架空の作品をデッチ上げ、それを批評したり。
読者には業界人も多かったみたいですね、今調べてみると結構濃いメンツ。
『めぐりあい宇宙』劇場版あたりで憑き物が落ち足を洗いましたが、
俺もオタク資質濃厚だよなという自覚を持つようになったのもこの頃でした。
マクロスの最初のヤツとかオーガスとかは録画して見てましたしねぇ。
破天荒なパワーを感じる雑誌として、往年の『ジャズ批評』に通じる部分も。
バブル前後の『ジャズ批評』誌はとにかく守備範囲が広くって、
4ビートも前衛も、森高千里もジェームスブラウンも一緒くたで愛読しました。
80年代の『OUT』バックナンバーの束があったらチョット危ないな。
ウチの『ジャズ批評』誌、50号から100号あたりまでコンプリしてるけど、
それと交換してやると言われたら迷うなー。でも本棚に並べたくないなー。