Nicotto Town



エデンと蛇。第一章 10

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 カッパは忘れやすい。
カッパはとにかく物覚えが悪いのだそれがカッパの才能だった。
15歳男性。
天才を集めるこのエデンの施設に?と美々は思うがそういう指示だから仕方ない。
カッパ「何で僕の名前はカッパなのさ?禿げるの?河童と言いたいの?」
美々「ギリシア語の表記よ。英語でいうABCみたいな」
カッパ「で、美々さんはその研究をしているんだね」
美々「さ、テストするわよ。合格したらケーキ食べさせるわ。頑張って」
様々な能力をみるテストだ。
今日は数独をさせてみた。
・・・少し難易度を上げるとカッパには解けないようだ。
カッパ「じゃあさ。今度は僕が作った数独を解いてよ」
鉛筆で直書きされたその数独は縦一列に123456789と並び各所に数字が配置されているが重なる数字が無い。
少なくとも普通の数独では無い。
美々「適当に作ったんじゃないの?これは正解ってあるの?」
カッパ「じゃあ、ケーキくれるなら答え教えるよ」
数字が綺麗に並び確かに答えは成立していた。
美々はカッパの要求通りケーキを与えついでに珈琲も与えた。

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