Nicotto Town



エデンと蛇。第三章 2


 美々「例えば多くの動物で共通していることは脳の皺が多いほど知能が高いということです」
 白城登「イルカの方が脳が大きいが?人間より大きく皺も」
 北条時宗「美々。いいから続けてくれ」
美々「白城さん。そもそも脳の皺とは何でしょうか?」
白城登「脳の表面積を上げるため皺がある」
美々「皺ができことでどのようにして賢くなるのでしょうか?」
白城登「俺は皺と知能が必ずしも一致ではないと言ってる!!」
美々「エデンで多くの天才を比較してわかったことがあります。
それは忘れることのできないアルファと物覚えの悪いカッパの違いです」
 北条時宗「美々。もったいぶらず言ってくれるか?」
美々「脳の皺が作られるメカニズムです。
経験のあと結果は覚えてても内容はおぼろげにしか覚えていない状態になります。
これは発達心理学にも関連付きますが行動経験、忘れる。再度行動・・・その繰り返しの時アポトーシスが起きるのです。そのおかげで大体しか覚えていないが再度行動することでその内容を掘り下げて学べるのです」
白城登「アホが賢いということか?」
美々「アルファの場合、テストの点取りには有利でしょうね。でも、それ以上には進めない。・・・それと結果のあと掘り下げて探求しないならただのアポトーシスで終わります。
知恵ある老人とただのじいさんが居ますが、アリストテレスのような賢人は再度探求を続けます。
忘れるからこそ再度探求。アポトーシス。再度探求。その繰り返しで脳の皺の課程で知能を得るのです」
トマ・ババーク「この国ではよく暗記テストをやるよな?それこそが賢いの定義のように。
それは何のためなんだ?」
美々「この国の治政にしてみればそのほうが統治しやすいと言うことでしょう。
疑いを持たず覚えてもらう統治です」
北条時宗「つまり、なんだ。必要なのは力量ある指導者より疑いを持つ民衆ということか?」
美々「自分で考える癖を持つことです。それができれば力量ある実力者も生まれる土壌にもなります」


第四章




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