黄砂とPM2.5と新型コロナウイルス
- カテゴリ:日記
- 2021/04/03 07:07:57
(mirror)
黄砂の時期ということで最近黄砂のついての話題が多いですが,同時にPM2.5についても注意しましょうということで前半,後半は新型コロナウイルス変異体について最新の情報をお届けします.
※ それぞれの大きさ(直径)
PM2.5>2.5μm(0.0025㎜)以下
黄砂>4μm(0.004㎜)以下
花粉(スギ)>40μm(0.04㎜)程度
ウイルス>0.1μm(0.0001㎜)程度
エアロゾル>1μm(0.001㎜)程度
飛沫(咳やくしゃみなど)>2μm(0.002㎜)以上
参考URL(日本語ページ)
【黄砂とPM2.5が混ざって飛来】(Yahooニュースなのでいずれリンク切れするかも?)
https://news.yahoo.co.jp/byline/takemuratoshihiko/20210330-00229920/
以下2つは更新されていくようなので今後も役に立ちそうです.
【PM2.5予測・黄砂予測】
https://sprintars.riam.kyushu-u.ac.jp/forecastj.html
【PM2.5 拡散予想】
https://www3.nhk.or.jp/news/taiki/
以前にも紹介したハーバード大学の論文(英語)です.今回は本文引用を付けます.
【A national study on long-term exposure to air pollution and COVID-19 mortality in the United States】
(大気汚染の長期的な暴露とCOVID-19での死亡率(米国))
https://projects.iq.harvard.edu/covid-pm/home
We found that higher historical PM2.5 exposures are positively associated with higher county-level COVID-19 mortality rates after accounting for many area-level confounders.
(意訳:PM2.5の長期的暴露はCOVID-19死亡率と関連していました)
A small increase in long-term exposure to PM2.5 leads to a large increase in the COVID-19 death rate.
(意訳:PM 2.5の長期暴露は僅かな増加であってもCOVID-19死亡率を大幅に増加させます)
この論文にあるようにPM2.5は新型コロナ感染症(COVID-19)での死亡率と深く関係しています.
つまりこのような物質による肺の汚染には十分注意する必要があります.
以降,最近の新型コロナウイルス事情(?)です.
【New SARS-CoV-2 Variants — Clinical, Public Health, and Vaccine Implications】
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMc2100362?query=featured_coronavirus
タイトルは新型コロナウイルス変異株とそのワクチンへの影響.
The 501Y.V2 variant has been estimated to be 50%2 more transmissible than preexisting variants in South Africa, and B.1.1.7 to be between 43% and 82%3 more transmissible than preexisting variants in the United Kingdom.
(意訳:501Y.V2変異株は南アフリカの既存の変異株よりも50%,B.1.1.7は英国の既存の変異株よりも43%~82%感染力が高い)
以降ざっくりと抜粋&意訳:
・ 501Y.V2変異株は南アフリカの第2波で第1波よりも20%高い院内死亡率と関連していたがこれは高い感染力が原因であると考えられる.
・ B.1.1.7変異株は(英国の)既存の変異株よりも死亡リスクが高く回復性血清およびモノクローナル抗体による治療はあまり期待できない可能性がある.
…またこのようにも.
With regard to escape from natural immunity, the B.1.1.7 variant showed a modest decrease in neutralization activity, by a factor of 1.5, whereas the 501Y.V2 variant showed complete escape from neutralizing antibodies in 48% of convalescent serum samples
(意訳:B.1.1.7変異株はわずかに,しかし501Y.V2変異株は中和抗体から48%も(complete escape)逃れていました)
これは査読された研究論文ですが,その他予測も含めた情報について以下の動画(16分ほど)が参考になります.
https://youtu.be/9MenME4FB_I
DNAパパさんの動画ですが,ウイルスの詳細はともかく…という方は8分後あたりからご覧になると良いかと思います.
先日も閉店している飲食店の中から騒ぎ声が道路まで聞こえていましたし.
時が経ってもウイルスは相変わらずどころか威力を増しているのですが.
変異株対策に二重マスクを勧める記事がJAMAにありましたが,気温が上がるにつれてこれの実践は難しくなりますね….
オリンピックはやはり開催はするようですね.既にたくさんお金を注ぎ込んでしまって引けないところに来てしまったと聞きました.
BMJ(こちらも医学論文誌)では非難されていますけれどね….
緊急事態宣言の延長も効果が期待できるといいのですが。
この状況でもまだオリンピックは開催の方向の様です..
変異体というだけなら700以上が報告されていますが,少し前に聞いたことなので今はもっと増えているだろうと思います.
ただ都合の良い変異だけではないので淘汰されていっているでしょうけれど.
問題は,これだけの変異を出せる環境を現在人類が作ってしまっていることですね….
加藤勝信 官房長官は4月22日の午後の定例記者会見において、最初にインドで確認された1つの新型コロナウイルス内に2つの変異の特徴を有するB.1617と呼ばれる「二重変異株」が日本国内でこれまでに5件確認されたことを明らかにした。
新型コロナウイルスやワクチンについてもいろいろと新しい事がわかってきています.
一般の方にも正しい知識が広がるのは有り難いですよね.
峰先生今日もTVにリモート出演されて、コロナの質問に答えていたそうですが
的確な説明で解り易かったと叔母が話していました。
足跡有難うございます。
薬やワクチンは必ずリスクとベネフィットがあるものですから,リスクの面だけを見て強調しようと思えばいくらでもできてしまいます.
たとえば麻酔にも大きなリスクがありますが,麻酔が使われ始めたのは1800年半ば頃から,日本に麻酔学会ができたのは1950年台です.意外にも歴史は浅いですが,それ以前はオペを受ける時点で命を失う確率は80%にもとどいたといわれています.これで救われた人々がどれだけいるかは想像に難くないです.
その候補者がどのように主張していたかはわかりませんが,浅い知識しか持ち合わせていない事だけは明らかなようです.そんな人に未来を任せられると思う方がどれだけいるか…ですね.
いろんな考えのある人がいるのでしょうが、正しい認識を持ってほしいと
感じています。人を巻き込むこともあるのですから..
しかしE484k変異が出現したとなると,その広がりによっては今のワクチンでは対応が難しくなります.E484k対応のワクチンはモデルナがphase2に入っていたので今秋には使用可能になるのではないでしょうか(憶測).
個人的には感染確率に於ける高リスク者(人と接する職業)を優先に,ほとんど家に引き篭もれる低リスク者は新しいワクチンを待つというふうに分ければワクチンの不足も緩和されるのではないかと思うのですけれどね.
そして結局は一番感染を広げているのは反医療,反ワクチンの人々です.
先日そういう知人がとうとう感染したようですが,3日で完治と言って出歩いているようです.
(ウイルスの排出は8日間続くことが確認されている)
自身が軽症でも罹患する人によっては命に係るということも考えません.
生物兵器は国際法で禁止されていますが,彼等は自分が生物兵器になっている認識もありません.
しかも私たちはそんな彼らを見分けることが困難です.
街を歩く際はマスクをしていない人を避けるのは勿論ですが,その扱いが雑な人をよく確認しましょう.そういう方は普段から意識が低いため罹患した状態でも出歩いている可能性が高いです.
変異株の対処が出来ないうちは罹患数の増加を免れないでしょうし、
ワクチン接種も日本はかなり遅れているようです。