Nicotto Town


グイ・ネクストの日記帳


ルキフグス。


「ぎゃはははは、すげーすげーすげー。やっぱスゲー。魔人様にひれ伏せ、この魔人バズズ様になぁ」魔力の球が四方に飛んで行く。

魔界の王都から離れた1つの街を壊した程度で、白銀の猿の魔人バズズは自惚れていたのだろう。

街が修復していく。

魔弾で壊したはずの街が修復されていく。

それもすごいスピードで。

「な?」

風が吹いた。

金髪で黒いローブを着た男は白紙のページがめくれるのを眺めている。

「・・・・・・」バズズは声も出せずに、黒いローブの男を見る。

「あったぁ。バズズ、みいつけた」と、金髪の下にある閉じられた目は開く。

くり抜かれていて、空洞が広がる。

「ひぃ、ひぃわ、あああああああああ」と、バズズは逃げ出す。

飛翔した。全速力で。全魔力を使った奥の手だ。

すでに20万キロは飛んだ。もう大丈夫だ。

バズズは後ろを向いて、追って来ていない事を確認して胸をなでおろす。

風が吹いた。

金髪で黒いローブを着た男はまた白紙のページがめくれるのを眺めている。
男の身長からは不釣り合いな大きな黒い本。

バズズは自分の後ろを振り向くことすらできない。
振り向けば死ぬ。
下半身が消えている・・・・・・。

「おわ、おわぁあああああ、いやだ、いやだぁあああああああああああああああ」

ポンっ。

風が吹いた。

黒い煙さえも消し飛ぶ。

「ボクの作った街を壊しちゃダメよ~。またねぇ」

金髪で黒いローブを着た男、ルキフグスはそれだけ言うと王都へ帰還した。
拒絶の悪魔、ルキフグス。

魔力の根源につながる存在。

END

という物語でした。
終わり。




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