全ての変異株の感染を阻止できる中和抗体
- カテゴリ:日記
- 2021/06/21 05:46:29
(mirrorです)
もしかすると既にテレビでも報道されているかもしれませんが,良いニュースが出てきましたね.
新型コロナ感染症の治療に以前から中和抗体も使われていましたが,富山大学が"ヒト・スーパー中和抗体を新規に取得"ということで,プレスリリースではありますが論文が出ています.※ 但し臨床試験ではなくin vitro(試験管内)での研究結果です.
ALL日本語なのでURLをペタっと貼っておきますね.
https://www.u-toyama.ac.jp/wp/wp-content/uploads/20210616.pdf
ヒト・スーパー中和抗体:
これはウイルスの変異に関係なく対応できるということからそのように呼ばれるということです.
変異した遺伝子部分に被らない,変異する可能性の低い共通ヵ所を標的とする中和抗体です(13ページ).
しかしながら,これは新型コロナ感染症患者の重症化を予防するためのもので,未感染の人が使えるものではありません.
またこの薬があるからもう感染しても大丈夫,というわけでもないことに留意する必要があります.
これからの治験の結果に期待したいですね.
それから,ワクチン接種が進んでいますが接種後2週間は十分抗体ができていない,また1回めでは抗体価が不十分であることから接種後も通常通りの予防を心掛けて下さい.
ここから個人的な予想ですが,もしかすると報道などがされていたかもしれませんが,既に新種のインフルエンザウイルスも発生しています(危険なウイルスかどうかはわかっていません).今後これがどうなるかもわかりませんが,新型コロナ対策下に於いてはインフルエンザはその感染力を発揮できません.
とはいえ新型コロナ以上に変異を得意とするウイルスなので,今後はわかりませんが.
仮に今夏中に新型コロナウイルスが一時収束の兆しを見せたとしても,冬はインフルエンザが流行る時期ですので注意はしたいところです.
https://www.cnn.co.jp/fringe/35156083.html
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S221112472100783X
熊本大学の研究で明治グループ(チョコレートの)との契約提携で商品化に向けて動いているものもありますが,ベータ株,その他新しい変異種(デルタ株,ラムダ株)にも効果が(弱まるものの)認められています.
またどの変異種にも効果が期待できる富山のスーパー抗体も商品化の目処が付けば一気に進むかもしれないですね!