25冊目、読了!
- カテゴリ:日記
- 2021/06/30 11:45:01
「真贋」 吉本隆明 著
著者は、詩人・批評家・思想家であり、常に現実の問題と向き合い、文学・思想・政治・社会・宗教など広範な批評活動を展開し、「思想界の巨人」と呼ばれているとのこと。戦前・戦中・戦後を生きた人間の視点で書かれている。
大きくは6つに分かれ、それが2~3ページの短い文になっている。肩書から連想すると難しい、私などでは理解しにくい文面なのかと思って取り組んだら、以外にやさしくすんなりとは入れた。
気持ちいいほど、考えがはっきりしているのには驚かされる。誰にもへつらわない、忖度しない。これこそ自分の微動だにしない考えや意思が貫かれているのかと思う。
中でも気に入った言葉を少し上げてみたい。
①「文明や科学が発達していく中で、人間の愚かしさもまた、とめどもなく大きくなっている。」昔はなかった核兵器競争、親子のいじめや殺人、戦争など。
②「豊かさ」の反面の「毒」。本を読んで、自分自身への利もあるかと思いきや同時に毒も回っている。例えば商売で大儲けをした企業やその社長などの調子に乗ったと思われるやり過ぎなどの事らしい。前回の宮部みゆきさんの本「名もなき毒」じゃないけど、また「毒」が出てきた。
③「子供は親を映す鏡」。一般に言われる「育ちが悪い」ということの元凶は小さい頃の母親との愛情のなさが大きくかかわっているという。自分は貧乏の子だくさんだったけれど、専業主婦の母親、自由業の父親に育てられ、親子の情は充分通って育てられたと思う。よって「育ちが良い」とは言わないまでも悪くはなかったかなと思う。
前書きに今の世の中は、逆方向に進んでいると気がすると。あまりにも常識的な問いと答えにあふれ、本当に考えるべきことを考えずに、考えなくても良いことを考えすぎている滑稽な世の中になっているのではないかと。今の日本に危惧しているようだ。私もなんとなくであるが、コロナ禍の現状に政府の方針や国民の対応にちょっと違和感を感じている。
お孫さんも大変ですね。全部が全部、自分でやりたいと言い出したものではないかもしれませんが、大きくなったら、尻をはたかれながらもやっていて良かったと思えるものもきっとあると思います。傍から見るとかわいそうにと思えたら、時に声をかけてあげたりして見守ってあげたらいいかと思います。
現実、男性諸氏はもっともっと理解し直視せねばなりませんよね。
私は娘たちにも終始言っていましたが、出産以外男性にできないことはないんですから。。。
上の娘家族がそうですが、親のエゴや見栄でならごと漬けにされて
やらなければ恫喝したり何がしかの罰則を強いられる
孫たちの将来も何たるや?と思いますよ。
大人が仕事のあとガス抜きがしたいように昨今の子供たちにも
ガス抜きは必要でしょう?
子供の件は、それも一理ありますよね。夫婦共稼ぎの時代に育った子供たちは、小さなうちから保育園へ行かされ、兄弟も少ないから良い意味(人格形成)でのけんかもできない。家族が一緒にいても、子供はテレビやゲーム、親はスマホに夢中。こんな現世になっているなんて同居(家族)している意味なんてありませんよね。
共稼ぎにより多少なりとも裕福になり、、本人が行きたいというならいざ知らず、結さんの言うように親の押し付けで塾へ、習い物へと時間があれば行かされる。子供らしい生活はどこへ行ったのでしょう。
育児に専念できる専業主婦の価値や意義をもっと世間が、いや、男性社会がというべきか認められれば、少しずつでも変わるかもしれませんね。
件の著書に関しても
育ちの云々より、親の価値観を子供に押し付けすぎるからでは?
親は自身が実現しえなかった夢を子供に押し付け無理やり未来のレールを敷き
歩かせる?遊びたい盛りの子供に塾だ成績だ偏差値だと望まぬ世界へ
無理やり放り込み、ゲーム機やスマホというおもちゃで子供を拘束する
一時的な物欲に納得するも、そんなものは長続きはしない、
甘えたい盛りに家庭に親はいないタマッタストレスを友達をいじめることで発散する
親の知らぬところで、子供は小さな悪魔へ変貌していても気づきもしない
子供を物欲で見たし、有名高校、有名大学、それらが子供をはたして幸せにするだろうか?
むなしい大人のエゴだと思っています^^;