1189番:アルト・ハイデルベルク(90)
- カテゴリ:日記
- 2021/07/13 06:18:53
アルト・ハイデルベルク
—————————————【90】———————————————————
Detlev. Einen Stuhl, Kellermann ! Ich will mich niederlassen.
Onkel Rüder, Ihr habt eine Nichte, die in ihrer jungen Brust einen
Stein trägt ! Kellermann !
Kellermann. Herr Graf !
Detlev. Eine Bürste.
Käthie. Wie viel seid's ihr denn ? 8, 9, 10 — i bring's Bier nach drüben(ab).
Detlev. Wo ist Tante ? Wie geht's Euch, Tante Rüder ? Was giebt's
zu essen ? Was Teufel, Onkel, ich sehe Euch in einem Frack ?
Die Musik(spielt den »Zwerg Perkeo «).
Engelbrecht. Kellermann ! Eine Postkarte !
Kellermann. Jawohl.
——————————— (訳) ————————————————
デトレーフ: 椅子を頼むよ、ケラーマン.私は腰を降ろしたい.
リューダーの親っさん、あんたの姪ごさんは若いあの胸
の中に石が入ってるぞ. ケラーマン!
ケラーマン: はい、伯爵さま.
デトレーフ: ブラシを1本頼む.
ケティー: あなたたち、いったい何人いるの? 8人、9人、10人——
ビールは向こうに持って行くわ.(退場)
デトレーフ:叔母さんはどこにいるんだ?
リューダーの叔母さん、あんたたち、元気にやっているかい?
食べるものは何があるんだい? あれ?どうした叔父さん!
燕尾服姿じゃないか!
音楽 (「小びとのペルケーオ*」の演奏を始める)
エンゲルブレヒト: ケラーマン! ハガキを用意してくれ!
ケラーマン: かしこまりました.
———————————《語彙》————————————————
sich⁴nieder/lassen auf ~ ~に腰を下ろす
die Nichte [弱] 姪
die Brust (変E) 胸
trägt (3単現) < tragen ❶運ぶ ❷身につけている ❸支える
❹携帯している ここでは❷ 胸に石がある→心が固い ただし、
ユーモラスに言っているので損なわないよう直訳.
die Bürste (弱) ブラシ、刷毛
drüben (副) (道路、川などをこえた) 向こう側に、向こう側で
ab [演劇] 退場
jawohl [ヤヴォール] (ja の強調) そうですとも、もちろんですとも;
かしこまりました.
der Teufel [同尾式] ❶ 悪魔 ❷ 悪魔のような人
Er ist vom Teufel besessen. 彼は悪魔にとりつかれている.
Ein Teufel in Menschengestalt 人間の姿をした悪魔 → 残忍な人間
❸ [間投詞として] Teufel ! / Ei der Teufel ! これは驚いた!
der Frack [変E式] または[S式] 燕尾服
Zwerg Perkeo 小人のペルケーオ、ハイデルベルク城に住んでいる伝説上の小人.
youtube で聴くには「Zwerg Perkeo」
https://www.youtube.com/watch?v=qf36GRSUMZM
der Zwerg (E式) [伝説・神話] 小びと、侏儒(しゅじゅ)、一寸法師
die Zwergin 女性の小びと
die Postkarte (弱) はがき
———————————《註釈》————————————————
ドイツ学生歌は古く、すでに17世紀には存在したとのこと.
まとまった学生歌集は1782年、デッサウで出されたそうです.
その後歌集の取り上げる歌は増えて800曲を越えるものとなった.
歌は、クラウディウス、ゲーテ、シラー、ハイネなど、曲はシューベ
ルトなど.歌集の有名どころは「コンメルスブーフ」で800曲
というのは、これの「ラール版」.
なお、顔に怪我をしていた伯爵ですが、当時の学生たちの間では、
実際にサーベルを用いた決闘もあったらしい.