梅雨半ば
- カテゴリ:小説/詩
- 2021/07/15 08:20:35
じとっとした空気
重そうな雲
今にも擦り出しそうな空
アスファルトの匂い
あなたの横顔
消えてしまえばいい
私の前から
でもできない
あなたを愛しているから
あなたはどうなんだろう
一人部屋にこもって考えれば
あなたのことが愛しいだけ
雨の降る音が聞こえて来る
今頃どこにいるのか
雨に濡れてはいないか
あなたにとって私は
一体何なんだろう
都合のいい友達
何でも知っている姉
わからない
好きな子ができたと聞いた
私に相談に来る
そんな事は知らない
私の心が痛い
せめて本当の友達ならよかった
こんなに苦むことはない
でもあなたは知らない
わたしの旨のうちを
それでも黙っている私
いつか今までの様に会えなくなるだろう
彼女と過ごす時間を大切にするだろう
それでもいい
私の心にはあなたがひそんでいる
かなしいけれど
晴れが続いて太陽が照りつければ
梅雨の終わり
いつまでも悔やんでちられない
ほらまたあなたが来た
今度は何の相談だろう
待つ身の
たぶん傘を片手にあなたがやって来る
屈託のない笑顔を愛してしまった私
それを知られないまま月日が経っていく
雨が降るといいな
一緒の傘で駅まで送るよ
そのままあなたの家まで行ってもいいし
ここに泊ってもいいのに
もしかして好きな人って私のこと?
そんなことないよね・・・
ドアの前で足音がとまった
いつもより胸の鼓動が高まった