秋の海辺
- カテゴリ:小説/詩
- 2021/09/17 10:03:40
寄せる涙 返す波
風が運んでくる
私の心も行ったり来たり
あなたの胸から離れはしない
風が心地いい
そう
二人の間に何が起こったのか
今は何も分からない
あの時にもわからなかった
ただ深く傷ついただけ
今では二人
離れてしまったけれど
傷口はうっすら残って
あの日を物語る
どうしようもないのに
夏は終わった
夕暮れが来るのが早くなった
辺りにはもう誰もいない
すっかり秋の風だ
頬に心地良い
半袖が寒くなった
どこかで鐘が鳴る
時間を告げるのか
もうそろそろ帰ろうか
鐘に追い立てられるように
また来よう
秋が深くなったら
そしてもう傷のことは忘れよう
季節と供に記憶も新しく
そんなあ風をうけよう
私も見習いたいと思います。
想いも変わっていけばいいのに
そう深い傷は癒えることがない
私の影にあなたの姿が重なる
悲しみと寂しさが
今日の先の冷たい風に揺れている
あの時の想いが記憶が消えないうちに
また季節が変わるのだろうか
やがて冬が来る
今の苦しみが想いが凍る冬が来る
時が止まって欲しい
この愛が消え去るまで