2021年独断と偏見によるドラマ大賞 第12回
- カテゴリ:テレビ
- 2021/12/31 16:20:36
今年も感染症が猛威を振るい、一度落ち着いてきたかと思いきや、また新しい株が世界に蔓延し、日本もそのパンデミックに脅かされている状態です。ドラマ界隈は一度禍に突き落とされましたが、何とか復帰、現在はほぼ日常を取り戻したかのようですが、1年を通してみると、大河の最終回が年内に2回あったり、昨年延期されたドラマが今年になって放映されたりと、禍の後遺症が見て取れます。
私事ですが、最近忙しくてなかなかゆっくりドラマを見ることができなくなりました。それでもいろいろ犠牲にして、12年間続いている独偏賞の発表に漕ぎつけました。それではどうぞご覧ください。
■ミステリードラマ賞
天国と地獄~サイコな2人~ (1月期)
入れ替わりというファンタジックな設定でしたが、単純だった構造が複雑化し、謎が謎を呼ぶ展開になったのは目が離せませんでした。
■コメディー賞
俺の家の話 (1月期)
能の世界や介護、そして主人公の死など、重い話題を扱っていましたが、クドカンらしいライトでポップな世界観がドラマを彩りました。
■ヒューマンドラマ賞
※該当作品なし
■恋愛・ホームドラマ賞
あのときキスしておけば (4月期)
大笑いしながらも、それぞれの人物の個性や思いが交じり合う、珠玉の恋愛ドラマでした。
■時代劇・歴史ドラマ賞
青天を衝け (大河ドラマ)
この評価は明治維新頃までの、幕末時代まで。慶喜を中心に、当時の血気盛んな志士たちの生き様は見ごたえがありました。
■ショートドラマ賞
おじさまと猫 (1月期)
猫をぬいぐるみが演じるという問題作でしたが、原作に忠実かつそれ以上のみごたえがありました。続編が見たいです。
■ネタドラマ賞
※該当作品なし
■特別賞
レンアイ漫画家 (4月期)
引きこもりがちで奥手な男性少女漫画家との不器用な恋愛はなかなかキュンキュンできました。
■主演男優賞
長瀬智也(俺の家の話)
復帰しない限り、泣いても笑ってもこれが最後。プロレスラーを演じるためにいろいろ努力もしたでしょう。惜しい人が引退しました。
■主演女優賞
松たか子(大豆田とわ子と三人の元夫)
社長で独身で結構な金持ち…と周囲から羨まれる立場を、スタイリッシュかつ等身大に演じました。
■助演男優賞
井浦新(あのときキスしておけば)
中に女性が入っているとしか思えないような演技には感服。日頃見ることができない井浦を見せてもらいました。
■助演女優賞
吉岡里帆(レンアイ漫画家)
助演というかほぼ主演のようなものでした。仕事に、恋に悩む30才の女性をリアルに演じ切りました。
■脚本賞
大石静(あのときキスしておけば)
また入れ替わり?と思うような題材を、見事にスパイシーに描き切りました。
■音楽賞
アノニマス ~警視庁“指殺人”対策室~ (1月期)
テーマもBGMも香取のエンディングも印象的でした。ドラマの主題にとても合っていました。
◎◎◎ 大賞 ◎◎◎
あのときキスしておけば
異論はあるかもしれませんが、ラインナップを見た時、これしかありませんでした。とにかく笑えて、そしてほろりとできる極上のエンターテインメントラブコメディで、人物描写や展開は素晴らしく、役者たちの演技も光っていて、毎週見るのが楽しみでした。まだまだLGBTQに対する偏見は根強いものの、ちょっと前よりだいぶ寛容になってきたという今だからこそ、描ける内容だったと思います。主人公は全然LGBTQではないんですけどね。役者とスタッフの息が合ってこその出来だったと思います。内容的に続編が望めないのが残念なところです。
【総評】今年は、7月期に3本しかなく、10月期はいい作品がなくて大賞候補なしという、かなり低調な年になりました。なので受賞作は上半期に集中しています。あのときキスしておけばは、すんなり大賞になったんですけどね。悩んだのは主演男優と助演男優。主演は最後まで長瀬と、2作品でエントリとなった松坂で悩みました。結局これが最後となった長瀬に花を持たせました。助演は、女性との入れ替わりを演じた井浦と高橋で悩みました。両者とも素晴らしい演技でした。高橋は個人的にも好きな俳優なのですが、年の功かドラマ自体の出来か、井浦を選ばざるを得なかったのです。音楽賞もそこそこ悩みましたね。耳についているのはつい最近まで毎週聴いていた大河の音楽なのですが、それを加味してしまうと公正な判断が鈍るというもの。あとは、今年はヒューマンドラマとネタドラマが該当作品なしとなりましたが、ネタドラマは候補がなかったので当然としても、ヒューマンドラマは候補が1作品ありました。いつもなら朝ドラがこれに入ってくるところなのですが、今年は2作品ともあまり好きではなく、候補に挙がった珈琲いかがでしょうも、ヒューマンドラマとして見ると、リアリティや共感性に乏しいかなと。これをネタドラマにすればよかったですかねw
今年全体を見ると、オリンピックイヤーがズレ込んだということもあって、盛り上がりに欠けた1年になったと思います。今年を代表するドラマというのが、これといって思いつきません。来年こそ、禍が終息ことを祈り、ドラマの更なる発展を願いたいと思います。
年配になるとまた違う味が出てきそうではありますね。
俺の家は結末がまた違っていれば、違った評価になってきたと思います。
中の人が引退するから、ドラマでも殺しちゃえというのは、
自分たちが納得できていても、私はドラマとしていかがなものかと思ってしまいました。
我が家も最近夜が早くて、9時以降の番組はほぼビデオやTVer鑑賞になってしまいました。
とはいえそれを見る暇もあまりなくなり、見たいのに見れなかった番組が結構あります。
「俺の家の」は引退記念にふさわしい面白いドラマ、それにこたえての熱演、お見事でした。
いつも我が家は夜が早いので、ビデオ鑑賞です。その分色々楽しめています。
いろいろお忙しい日常を送っていらっしゃるのでしょうが、こういう総まとめは読んでいて楽しいです。ありがとうございます。