Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


読書の冬



旅行に出かけるわけにもいかなくなったので、
大きな書店に行って、新書や文庫を買い込んできました。
お仕事関係の本が中心ですが、
趣味的な本も買ったので、そちらの方をご紹介。


まず、NHK・Eテレの『100分de名著』の
1月号のテキスト『金子みすゞ詩集』。

いつの頃だっただろう。
2008年頃ではなかったかしら。
まだ夜行快速「ムーライトながら」が走っていた頃、
青春18切符を使って関西に向かい、
京都から山陰本線に入って、出雲大社で一泊。
出雲大社をお詣りした後、さらに西へと向かい、
山口県の仙崎に一泊して、金子みすゞ記念館を訪ねたのでした。
金子みすゞの生家は、仙崎で書店を営んでおり、
その書店を当時のように再建してみせた記念館でした。

テレビとテキストで、
もう一度金子みすゞの世界を振り返ってみたいと思います。


次に私が偏愛してやまないポーランドのSF作家、
スタニスワフ・レム『ソラリス』が文庫本になっていたのを発見して購入。
これで『ソラリス』は、
飯田規和訳『ソラリスの陽のもとに』ハヤカワ文庫版、
沼野充義訳『ソラリス』国書刊行会版、
そして、その文庫化であるハヤカワ文庫版の3冊を所有していることになります。
今回の文庫版は、レム生誕100周年(1921年生まれ)の限定カバー。

『ソラリス』が、単なるSFファンのみならず、
世界中で多くの読者を獲得しているのは、
この物語は、「人は人の何を愛するのか」という問いを、
否応なく読者の内に想起させるからだと言えるでしょう。
(作者であるレム自身は、この作品をそのように理解されるのが不本意なようですが)。

そのような哲学的思考実験のような物語が、
惑星ソラリス観測ステーション上において展開していくのです。


最後は、アルベール・カミュの『ペスト』。
コロナ禍の影響で、世界中で読み返されている『ペスト』。

日本においては、従来の宮崎嶺雄訳の新潮文庫版が出版されていたのですが、
それに加えて、三野博司訳の岩波文庫版と中条省平訳の光文社古典文庫版が
2021年に新訳として出版されたので、購入してきました。
(新訳の出版が、コロナ禍と重なったのは偶然のようですが)。

また、2018年、
NHK・Eテレ『100分de名著』で『ペスト』が取り上げられた際、
そのテキストだったものを大幅に加筆修正した、
中条省平の『果てしなき不条理との闘い』も入手。

そういえば、『ソラリス』も、
NHK・Eテレの『100分de名著』で取り上げられていました。
『100分de名著』のスタッフたちのアンテナは、
良い感度と趣味をしていると思います。

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2022/02/21 11:31
>スイーツマンさん

コメント、ありがとうございます。

スタニスワフ・レムは、ポーランドの人で、
原作もポーランド語で書かれています。
アバター
2022/02/21 10:44
映画化もされたロシアの『ソラリス』。
未読ですが、ぜひ読みたいと考えています。




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