マニア≒非常識という正論
- カテゴリ:日記
- 2022/03/17 17:45:40
自戒を込めた話です。
北の大国ばかりがド顰蹙買ってる現状にウンザリなんですが、
健全な一般大衆を偽装するには非難批判の大合唱に迎合する必要がある。
一部で不謹慎だと話題になっているのがタマの話。猫ではない。
石といえばオペアンプ、タマといえば真空管のこと。
現在流通しているタマの多くがあの国の軍用品払い下げなんですよ。
某国製より評判がいい。ミルスペックという触れ込みで売れている。
私もギターアンプで数本使ってます。好みにも合っている。
さて、禁輸となると供給が危ぶまれるというわけで業界と一部マニアが大騒ぎ。
突然の値上げ、売り惜しみに買い占めにオクの高額出品等々、
良識ある方々が眉を顰めるような現象もチラチラ起きている。
私も困った。真空管を使う小型オーディオアンプの発注寸前だったのです。
中古品なので真空管を交換すればいいと思ってたが、手持ちにはない。
しばらく前まで安かったペアのタマが軒並み在庫切れになってる。
代替品も同様。ほとんどあの国の製品なんです。
これも嫌われ者の大陸国の製品は安いけど品質に疑問符がつく。
アンプ発注すればタマも必要になる。だが時勢には迎合したい。
結果として発注中止。世間様に指差されそうで怖い。
もう一つ、メロディアというレコードレーベルがあり、
クラシックの往年の巨匠の盤をたくさん出している。
今のクラシック好きはデジタル鑑賞派が主流なのでレコードは安い。
関内でメロディアの安い盤買おうと思ってたが……これもあの国のレーベル。
やはり自粛しなきゃならない。メロディアに罪はないんですけど。
さらに。私はフィルムカメラのマニアでもある。
ドイツのライカ、コンタックスという二大名機、
どちらも旧共産圏でコピーが作られてたんです。
コピーというより、初期のロットは本物と遜色ない素晴らしい精密機械。
キエフというカメラがあります。初期はコンタックスⅡ型と同等。
たまたま見つけてしまった。フェドとゾルキーは持ってたが、
程度のいいキエフは使ったことがない。でも……見送ることに。
マニア≒非常識というのは偏見に過ぎません。
良識ある、遊びとしての趣味を追求してる人のほうが遥かに多い。
でもごく一部(私を含む)が時として常識や道徳を逸脱する。
文化は別だ、なんて主張する気は皆無。この発想は誤りです。
人間社会の恒常的悲惨と文化は無縁でありえない、いうのが持論なので。
文学で、音楽で、絵画で、アニメでも、紛争は起きる。宗教と違いはない。
こんな持論を話すわけもなく、常識人を偽装しようと苦労する毎日。
遥かに若い方々の純粋で素朴な憤りを聞き、相槌をうち、曖昧に同意する。
今いちばん辛いのはコレと言ったら、やはり糾弾されるんだろうなぁ。
道楽やりながらボーッとしてるとき、ふとこの件が思い出され、
行列に割り込む人間を咎めないのに似た似た居心地の悪さを覚えるのです。
メロディアはフルヴェンやリヒテルを出してるから欲しいんですけどね……。