1602番:サウンドオブミュージック(513)
- カテゴリ:日記
- 2022/05/20 22:47:13
サウンドオブミュージック(513)
—————————【513】—————————————————
His sharp eye catches sight of a little red spot at the edge
of the wood over there. Oh, yes, that's the blessed palm he put
there himself a week ago; his glance goes slowly all over
his little kingdom: the woodland, the meadows, the pastures,
the fields, the barns, and the house, his wife, and his children——
blessings wherever his eyes reaches. And althogh he couldn't
put it into words like city people, deep down in his soul he
feels " that peace which the world cannot give."
——————————(訳)——————————————————
お父さんの鋭い目が向こうの木々の端に小さな赤い点を見つけます.
そう、それはお父さんが自分の手で1週間前に植えた祝福のヤシの木
です:お父さんはゆっくりと自分のちいさな地所全体をざっと見渡し
ます:森林地、草地、牧場、畑、納屋や屋敷、そして愛妻とこどもたち
——お父さんの目の行く先はどこもお父さんの祝福を受けます.軍人の
お父さんにはうまく言えないが、心の奥では現実世界がもたらす平和を
上回る心の平和を感じているのです.
.—————————⦅単語⦆——————————————————
the wood:木、木材、森、林;(守備範囲の広い語ですがここでは
「ちょっとした雑木林」)
his glance goes all over ~ :彼は~全体を見渡します.
kingdom:王国、(ここでは自分の地所)
woodland:森林地
meadow:草地、牧草地.
pasture:牧草地、牧場
city people:「都会の人々」が字義通りの訳ですが、ここでは軍人の父と
「スーツ姿」の言葉上手な人たちとを比較しているのでしょう.
..—————————≪感想1≫————————————————
辞書ではmeadowもpastureもどちらも「牧草地」となっています.
でも違いがあるから、作者は列挙したのだと思います.どこに違い
があるか?meadowの方は「草地」だとも書かれているので、牛は
いなくてもいいのかも.pasture には家畜がいるのでしょう.牛か山
羊かはわかりませんが.
..—————————≪感想2≫————————————————
これでこの章は終わります.せっかくですので祝日の復習をしてみま
しょう.
『はじめて学ぶドイツ文学史』(ミネルヴァ書房)によると、
(1) 復活祭の日:春分の日のあとの最初の満月の日からすぐの日曜日.
(2) この復活祭前の約40日間を四旬節といい、荒野でのキリストの
断食を想起し、精進潔斎をする.
(3) この四旬節前の3日間を謝肉祭といい、長い禁欲生活に入る前に、
飲食や歌舞音曲という現世の享楽を満喫する習慣がある.
こんな難しいもの、とても覚えられない? そうかも.簡単バージョン
をどうぞ!
(1) 復活祭は春分の日のあとすぐにあるらしい.
たぶん3月下旬から4月上旬あたりだろうな.
(2) その1か月ほど前から四旬節というのがあって断食精進するらしい.
たぶん、2月中旬頃だな.
(3) 断食前に3日間、謝肉祭といって、飲めや歌えのどんちゃん騒ぎが
できるらしい.2月上旬だろうな.寒いだろうな.どんちゃん騒ぎ
せず、家で寝てたほうがいい?
思い出しました.カーニバル(謝肉祭のことらしい)は2月にやって
いました.せっかくですからこれも辞書を引いてみましょう.
carnival:四旬節直前の1週間行なわれる祝祭、とあります.
ドイツ文学史では3日間、英和辞典では1週間、どっちが正しい
のかわかりませんが、まあ、少なくとも3日間は楽しく過ごせる
みたいです.