七十二候コーデ 芒種初候 蟷螂生
- カテゴリ:日記
- 2022/06/06 01:49:04
緑の羽根に覆われたすらりとしたからだに
繊細な緑の手足が優雅に動く
輝きを持った緑色がシンフォニーを奏でるように動く
緑の輝きが羽根になった その下から
透き通った翅が太陽に光った掌に載せると
緑の輝きが広がったようにさらに輝きだし
静かな喜びがあふれ
自分の皮膚を通して外へと射る大氣となるかのように
拡がって行った
縁側で和やかにお茶を飲んでいた母たちは
恐怖の叫び声をあげ
逃げまどい
怒鳴り
緑の光の輝きを一瞬にして消し去った
掌いっぱいの緑の輝きの精霊は
「かまきり」という名の呪縛をかけられ
恐れる生き物の仲間に分けられた
少女はきっと唇をかみ
孤独のなかでも
輝きを失わないと緑の精霊に約束した
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二十四節気七十二候のうち
芒種初候 蟷螂生(かまきりしょうず)
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四十年も前の話
勤務先のある新宿に引っ越して少し不安なころ
一番に心を強くしたのは
家の外壁に産み付けられたカマキリの卵を見つけたときだった
塀の向こうは都営住宅の広い庭園
それぞれの家庭の菜園や植樹がされ
キャベツの畝の横は
杏や桃の花が枝を広げて
ジョウビタキやウグイスやメジロが蜜を吸い
新宿御苑を住処にしているというシラサギが
市ケ谷堀で食事をしたあと
テレビアンテナに留まる姿や
オナガがバックミラーを盛んにつついて
自分の姿を追い出そうとしているのを見ると
ここにはここの生き物の世界があると感じられて
ほっとした
蟷螂の子どもたちが生まれ出てくるころ
鳥が運んできたこももの実がなった
今、埼玉に住んで
農薬のない場所を探しながら
白鷲や兜蝦や蟷螂に会いに行く
ダジャレでお茶を濁した私とは段違い……(^◇^;)
かまきりが来るってことは
大変な幸運がやってくるということと言われています
かまきりにはミラクルを起こす力があると言われ
大陸では「魔法」とか「祈り」「喜び」の象徴です
自分ではどうしようもないと思っていることも
鎌で断ち切り
必要なものをおいでおいでしてくれるんです
ラッキ=($・・)/~~~
たまーにベランダの手すりを歩いているのを見かけたので
そのまま窓づたいに入ってきたのかもw
あれは緑の精霊が挨拶に来たのかもしれませんね。
鎌振ってましたし。おいでおいでってこと?(^^;)
かまきりってすごいね
緑が多いようだけど
褐色も多いし
はるさんが紹介されていた
はなかまきりのピンクや白は驚きです
家の外壁の卵から生れた子たちは
外壁の色と同じえんじ色が透けている薄い色でした
きれいな白っぽい透明の色を想像していたので
意表をつかれました
わたしには新宿のカマキリはえんじ色です
はるさんのコメントは今回もわたしがしまい込んできた
記憶を呼び覚まします
蟷螂はえんじ色の場合もあると宣言すると
少女の頃の憑き物が落ちたような
気がします
たぶん修学旅行中かな。
北海道ってほぼ蟷螂を見ないんですが
緑色だと思っていたのに違ったのでちょっとがっかりした記憶が。
なので、関東に住みはじめてから、
初めて緑の蟷螂を見た時は嬉しかった。
他の虫と違って、頭をもたげてすっくと立ち上がる姿は美しくて
確かに緑の精霊ですね。