Nicotto Town



ぐだぐだ劇場R【10】セルフィの学校生活

「スイ~!ついにスイたちの時代が来た~!」

「これでギューたちは主役になれるんだギュー!」
「スイ~スイッスイッスイッ!」
「ギューギュッギュッギュッ!」
水牛のスイとギューが何か企んでいるみたいだが、その姿もまた可愛らしい。

ところ変わって、ここはセルフィの自宅。
「いってきま~す!」
「あ!セルフィちゃん!お弁当!」
「ありがとう、ママ!」
「今日はセルフィちゃんの大好きな物が入ってるわよ♪」
「ホント!?嬉しいな!お昼が楽しみ♪」

マリア看護兵のいる世界に飛ばされたあの出来事からもう数週間経っただろうか。
セルフィはいつものように学校に通っていた。そして、昼休みになり…。
「ねぇねぇ、昨日の『極魔女』見た?」
制服のブレザーをパンキッシュに着こなす『パン・キッシュ』がセルフィに話しかけてきた。
「うん、見た見た!あけぼの組の夏子がさぁ…」
「極魔女」とは『極妻さまは魔女』というTVドラマの略称だ。
極道組織「あけぼの組」の若頭「最上あてる」の妻「夏子」が主人公で魔女のドタバタやくざコメディだ。
「『極魔女』もシーズン3に突入ね。ウフフ、分析冥利に尽きるわ」
二人の会話に入ってきたのは「リン・オペラ」。通称『オペ子』。
インカムをいつも身に着けていて、三度の飯より情報収集と情報分析が好きな女の子だ。
「オペ子ちゃん情報によると、今日の購買パンはコロッケパンと焼きそばパンが出るわよ」
「やっば!早く行かないとじゃん!セルフィ!先に屋上行ってて!」
「うん、先に食べちゃってていい?」
「いいよ!じゃ、ちょっくら購買部に行ってくるわ!」
パンは足早に教室から出ていった。
「オペ子は行かないの?」
「心配めさるな、セルフィちゃん。ジャーン!コンビニでサンドイッチを買っておいたのだ~!」

学校の屋上。セルフィとオペ子以外は誰もいなかった。
「今日のお弁当は何だろな~♪」
セルフィがルンルン気分でお弁当箱を開けた途端…!
「スイ!」「ギュー!」
「…えっ!?」
「スイ~!オムライス美味しかった~!」「美味しかったギュー」
しかも、スイとギューにお弁当を食べられていた。
「セルフィちゃん!この子たちが例の水牛ちゃんたち!?」
「いーーーやーーー!!」
セルフィの悲痛な叫びが屋上に響き渡った!
何でスイとギューが私のお弁当箱から出てきたの!?
ていうか、私の平穏な学校生活がーーっ!!!

ーつづくー




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