Nicotto Town


ちょこころねの日記


密告~魔王と姫~


ちょこころね姫が滞在している魔王城にも厳しい夏がやって来て、ここしばらくは日差しも強くなり室内の気温が高くなっていました。


魔王はあらゆることに関して不快を感じることが嫌いなので、気温に関しても自分が過ごす場所は快適に過ごせるように維持する魔法をかけて例年過ごしていましたが、
ちょこころね姫がやってきてからというもの、
自然を愛し不自然なことを苦手とする彼女の願いにより、
自分のいる場所でその魔法を使わないでほしいと頼まれていたので、姫の部屋はここしばらくの夏日でかなり過ごしにくい状態になっていたのでした。

「ああ、さすがに暑いわ。なんとかならないかしら。
不自然なのは苦手とはいえこう毎日暑いと何もする気がしなくなってしまう・・・」と姫。

そこで魔王に部屋の事を話そうと彼の部屋にでかけてみると、魔王の部屋の中は冷凍庫みたいに涼しくなっていました。
「ねえ、こんなに温度を下げて寒くないの?」と姫。
魔王は「われら魔族は少し冷えたくらいの方が好ましいのだ。
だから問題ない」と答えました。

姫は寒そうだけど私の部屋は暑いから、ちょっと涼んでいこうかな。とにかく今はもう冷たすぎるくらいがいい!」と姫がいうと
魔王は「あなたがそう望むなら願い通りにしよう」と言ったかと思うと・・・さっと手を振り上げて魔法を使いました。

すると、吹雪の様な冷気の風が吹いたかと思うと部屋にびっしりと氷が張り付き、
姫の身体は気が付いた時には冷たいライムのゼリーの中に浸かった姿になっていました!

「つめたーいいい!!!(≧◇≦)」姫は絶叫しました。
「確かに冷たいのがいいっていったけど、これじゃやりすぎよ!」と姫。

魔王は「そなたが言ったとおりにしただけだが、気に入らんのか?」とちょっと不満そうな顔をしました。

「せっかくゼリーも用意したというのに不満か。ちょっと出てくるがすぐ戻る。そうしたら魔法を解こう。」とだけ言い置いて部屋を出て行きました。

姫はこのまま置いてかないで~(>_<)と呼びかけましたが魔王はそのまま出て行ってしまいました。

すると魔王の使い魔のフェネックが
「姫!この隙にお話したいことがございます」と言って来ました。
彼はゼリーのカップのふちに飛びあがって姫の顔の傍に登って来ると、
「姫、実は魔王様のことで姫にお話しておきたいのですが、
もし魔王様にこのことが知られたら私はきっと無事ではすみません。
魔王様がいらっしゃらないうちに大事な事だけお話しようと思います。」と夢中なのか自分の頬を姫の顔に擦り付けるようにしながら話しました。

「わかったわ。でも一体どんな話なの?」と姫は聞きました。
普段からいつも魔王と自分との間で世話をしてくれている子なので、よっぽどの理由があってのことだろうからと信頼して聞いてみることにしました。

フェネックは魔王がいつ戻って来るか分からないのが
どうも気になるのか、さらに姫の顔に自分の顔をくっつけて近少し小さな声で続けました。
「魔王様の事ですが、姫をこちらの城にお連れしたのには理由がございます。
魔王様は幼少期よりお一人で城にお住まいでした。ご両親は物心ついたころにはいらっしゃいませんでした。
お付き合いがあるのは近隣に住む同じ魔族の紫の魔女様だけでした。
旅はお好きでしたが他者に対しては全くと言っていい程興味を持たないお方でした。

そんな暮らしの中、唯一の日課は迷いの森にお出かけになることでした。ある日、貴女様が森で楽しそうにしていらっしゃるのを見かけて興味を持ったようです。
魔王様は貴女様に出会ったことで初めて自分以外の存在に強い興味を持ったようなのです。
あなたお姿を初めてご覧になったのは、姫様が確か三歳かその位の頃かと思います。

その後も姫様がずっと森においでになる度に紫の魔女や森の中での危険からも守るかのようにいつも側で見守っていらっしゃいました。
ですから今回のことは気まぐれなどではなく、小さい頃からあなたに興味をお持ちで、こういった行動に出られたのだと分かって頂きたいのです。」

姫はどう考えていいのか分かりませんでした。
混乱しながらも、フェネックにこう話しました。
「そうだったのね。確かに私が森にいる間、危険なことに遭遇することもなかったし、かえって珍しい植物や生き物を見つけられたりすることがあったけど、もしかしたら魔王の魔法のおかげもあったのかしら?
私、ここに無理やり連れて来られて、あの人はなんて勝手なんだろうと、きっと気まぐれの遊びだと思っていたけど理由があったのね。私は少し思い違いをしていたみたいね。
話してくれてよかったわ。ありがとう。」

するとフェネックは
「お伝えすることできて本当に良かったです。
魔王様はご自分からはこういったお話は絶対になさることはないでしょうから・・・しかしお側でお仕えしてきた私には本当のことをお話しない事こそ魔王様にとって良くないこと、
そして姫のお世話をさせてもらった事でお人柄を知ったので、姫様にも真実を知って頂きたいと思いまして、このように致しました」と言いました。

2人は数分ほど話していたでしょうか・・・
話が終わった頃にちょうど魔王が戻ってきました。
手には三脚のついたいつもの写真機が・・・。
せっかくのゼリーインちょこころね姫の魔法をかけたので
写真を撮っておきたかったんでしょうね(´艸`*)
写真機を構えるとすぐに数枚写真を撮りました。

写真を撮られながら姫は「もう充分冷えたわ~寒いわよ~
もう出たい~( ;∀;)」と言っていたので、魔王はくすっと笑って写真を撮ったあとすぐに魔法を解きました。

そして持ってきた大きなタオルケットで姫をくるりと包むとソファーに座らせました。
それから温かいお茶を持ってきて「これで温まったらいい」とカップを差し出しました。
姫はそれを受け取って、美味しいアールグレイティーを飲んで人心地ついたのでホッとしながらも、
さっきフェネックから魔王のことを聞いてしまったので、これからはいつものように魔王の顔を見るのは勇気がいりそうだわと顔を赤らめていたのでした。

魔王はそんなこととも知らずに「顔色がいつもと違うようだが、かぜでもひいたか?お茶のおかわりを持ってきた方がいいか?」などと聞いてきます。
フェネックは二人の様子を見ながら楽しそうにソファーでゆったりくつろいでいるのでした。

おしまい。

今回のコーデは暑い日が続いている所が多いので
とにかく涼しいコーデをしたい!というのと
題名が「密告」という言葉がありますがその言葉を入れて作りたいと思ってこういうコーデとお話を組みわせてこんな風に出来上がりました。

密告と言う言葉を使いたかったのは、
しばらく前に化粧品売り場で赤い口紅が欲しくて見ていたら、
気に入った色の口紅のシリーズがちょっと面白かったんです♥
口紅は通常はRD12番とか色と番号で個体を区別することが多いですが、このシリーズにはなんと名前がついていました(⌒∇⌒)
その中の気に入った色が「密告」と言う名前でした。
他にも双子の妹だとかちやほや、お利口、
主役、令嬢、恋敵、完熟なんて言葉もあったりして(´艸`*)
面白いですよね~♬
皆さんはどの言葉がお好みですか~(ΦωΦ)
お化粧ってちょっとなりたい自分だったり
いつもと違う自分になるおまじないの様な力ももっているから
こういう言葉を楽しみながらメイクできるのは良いなって思いました。

化粧品にもデザインや名前にユーモアがあると使う楽しみも増えるかな~メイクもどんな風に見せたいかイメージしてするところがあるから、その内この口紅を買って色と言葉の魔法の力を借りて楽しみたいなって思ってます。
ちなみに密告の色は昔の女優さんが使っていそうな濃い目でシックな赤い色です。こういうオーソドックスで昔から好まれるような色合いは近頃見つけにくいんですが心境の変化もあって少し大人な雰囲気でかつカッコよく見える色の口紅が欲しくなり探していたら見つけました(*^^*)

シリーズ自体は10代~20代くらいに向けて作られているかなと思うんですが、綺麗な発色で良い色なので使いやすそうです。昔学生時代はこのシリーズのアイシャドーをよく使ってました~。今はラメがちょっと強いのであまり使わなくなって残念です。

密告と言う言葉は言葉だけで見ると悪い印象になってしまうけど、今回の様に誰かを助ける為に必要なことを話すなら、
ユーモアが感じられていいのかな。
特別な言葉はどうしても魅力的に聞こえますからね(´艸`*)

使い魔のフェネックの密告で姫の気持ちも少し変わってくるんでしょうか。どうもセバスにしても魔王にしてもストー・・・いやいや(^_^;)そんなキャラばっかり生み出してたらだめですね。違うタイプも書いてみたいかな?
続きをお楽しみに~(#^^#)

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2022/08/18 22:49
お贈りしましたー。普通品で申し訳ないですが、喜んでもらえて嬉しいですー。
きっとちょこさんなら良くお似合いの筈ー。
コーデを楽しんで下さいませー。
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2022/08/18 22:20
ちょっとこのコメント欄をお借りしますー。
ブログの内容と全然関係のないお話でごめんなさいー!
ちょこさん、今回のガチャ回されたかしらー?
被ってしまった普通服があってー、もし持っていなかったら、ちょこさんに貰ってもらえると嬉しいなーっと思っておりますー。
「白うさぎL」と「帽子屋L」ですー。
男装? は私はほぼしないのでー、持っていても使わないのですよー。
なので、カッコい良い男装を良くしている方に着てもらえたらと思って、お話しさせてもらいましたー。
もし持っていなかったら、教えて下さいませー。プレで良ければ、気づき次第お贈りいたしますのでー。
ちょっと今日は急ぎのため、コメントが雑ですみませんー!
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2022/08/17 19:57
へぇ!おもしろい(*´▽`*)!
ほんと、お話を読んでからまたころねちゃんのコーデを見ると、確かにゼリーに入ったころね姫にフェネックが密告してるwww
私、魔王がどうして姫を連れてきたんだろう?って思ってたけど、そういう可愛い過去があったのね(゚∀゚)*それを聞いて姫の方も意識しちゃって、素敵なシーンだったわ❤

密告とか双子の妹なんて口紅の名前であるの~?
そういうのワクワクするね♪( *´艸`)

うんうん、背景と全く関係ないアイテムのコーデ、いろいろ試してみてね。
でもころねちゃんはもう自然とやってるような気がするよ^^
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2022/08/17 18:33
フェネックも セバスチャンに劣らずの策士ですね(ΦωΦ)フフフ…
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2022/08/16 18:28
ころねちゃ ↑ おもしろかったです ありがとう^^

うち 古い人間なので 「三日誉め」が浮かんできましたw
ピント外れごめんねw

さぁ お盆も終わったし 平常運転に戻さんとね~
またよろしくね(=^・^=)
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2022/08/16 00:51
今回もコーデから素敵なお話が出来たようですね。♪
楽しく読ませていただきました。!(^^)!
フェネック君が良い働きをしましたね。
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2022/08/15 01:58
改めてお久しぶりですー。
コソコソっと何日かお邪魔していたのですが、コメントをいただいたので、喜んで書きに来ましたー。
なんだか交流をお休みしている内に、ちょこさんのブログが小説ブログになっている!?
途中からでしたが、楽しく読ませてもらっていますー。
こ、これは、「ちょこ姫愛され」的な小説なのかしらー? ラブロマンスとは……ちょっと違うっぽいー?
素敵な登場人物いっぱいで、賑やかで楽しいですー。
ニコタでコーデしながらいろいろシチュエーションを考えていると、子供の頃のお人形遊びを思い出しますよねー。
ニコタは男装も女装も出来るので、一人二役三役もいけちゃいそうですー。

あ、そうそう、タウンイベントの傘は、柄の感じがどうも和傘っぽいのですよねー。クルンッて丸くなっていないせいかなぁー。それで私は袴を合わせましたー。
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2022/08/14 23:06
コーデと入れたい言葉からのお話、とても素敵でした^^
化粧品の名前って、ときどき面白いものありますよね。
私もそんな化粧品って、心惹かれてしまいます。
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2022/08/14 18:21
コーデからのお話、上手いですね~~♬(,,>ᴗ<ノノ゙
魔王はちょこころね姫が小さいころから見守ってくれてたのですね~( *´艸`)
魔王の優しさも見えて・・・これからの展開楽しみです( *´艸`)
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2022/08/14 17:58
こんばんは~^^
今日も面白かったです♬^^
魔王の気持ちがわかってしまってこの二人はどうなるんでしょう?
リアン団長や王様や王妃様のことを思うと何を応援していいのか複雑です^^;
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2022/08/14 12:36
使い魔のフェネックは
魔王にとってのセバスのような
関係なのでしょうね ヽ(=´▽`=)ノ
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2022/08/14 08:28
お話も涼しげでいいなー
楽しませていただきました。
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2022/08/14 08:27
こう暑いとゼリーに嬉々として入ってしまいたいくらいで
毎日のおやつはゼリーです。( ´艸`)
最近は自作もしています。




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