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妻と飛んだ特攻兵


77年前の今日8月19日、旧満州で関東軍(満州に駐屯する日本軍の呼称)の特攻隊がソ連軍の戦車隊に突撃するという出来事がありました。

日本の敗戦が濃厚になってきた太平洋戦争末期の1945年8月9日、ソ連(現ロシア)は日本を侵攻しないという条約「日ソ不可侵条約」を一方的に破棄して日本領に攻撃を仕掛けてきました。

旧満州国(現在の中国東北地方からロシアの沿海地方の地域)にも約175万人の兵力で進軍してきました。
当時の満州国には多くの日本人が住んでいました。

終戦の日である8月15日以降もソ連との戦闘は続いていましたが、関東軍の兵士は約75万人ほどしかおらず、そのうえ満足な武器・兵器がありませんでした。対比でいうと20対1にもみたないくらいだったそうです。

逃げる住民たちにもソ連軍の手が回る中、関東軍の航空隊の青年将校たちは、ソ連軍の侵攻を防ぎ住民を守り無事住民たちが本土へ引き上げられる時間を稼ぐため「神州不滅特別攻撃隊」という特攻部隊を編成しました。

出撃当日、隊員の1人だった谷藤徹夫少尉(当時22歳)の搭乗機には、女性が同乗していました。その女性は妻の朝子夫人(当時24歳)でした。

軍では戦闘機に女性が乗ることは軍規違反でした。

目撃者によると、朝子夫人は白いワンピース姿で日傘をさして見送りに来ていたそうですが、出撃直前に突然日傘を投げ捨て飛行機へ走り出していったそうです。

妻を乗せて飛び立った特攻機は、赤峰付近で集結していたソ連軍の戦車部隊に向けて突入し散華されました。

この神州不滅特別攻撃隊の攻撃は、最後の組織的な特攻作戦と言われています。

何年か前に、成宮寛貴さんが主演でこの話のスペシャルドラマがありましたね。

因みにこの特攻部隊は、もともと錬成飛行隊と呼ばれている練習生の部隊だったそうです。

現在も、ロシア軍は国を変えて同じことをやっていますが、同じ悲劇を繰り返さないでほしいと切に願っています。

長文失礼しました。




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