静けさを求めて
- カテゴリ:小説/詩
- 2022/09/20 04:11:53
窓を襲う雨粒
眠れないのはそのせいか
あなたは眠っているだろうか
深くい気を吸って
目の前にいるようだ
はっきり別れを決めたのは
あなたのせいじゃない
わたしも辛かった
辛さから逃れたかった
そんな弱虫だった
もし二人があのままだったら
どういう時間を過ごしたことだろう
言葉少ないあなたと共に
静かな時間を感じでいただろう
それなのに
街の喧騒の中に
静けさは見当たらない
いつもそこから逃げ出して
息が吸える所に行った
たとえば新緑の美しい林の中
あなたは今頃
どこで息をしているのだろう
そんなことはどうでもいい
悪魔がささやく
そう どうでもいい
早く家にお帰り
どこかで優しい声がする
帰っても誰もいない
ただ虚しいだけ
早く抜け出したい
ベランダにでてあの頃を思う
滑るように入る車
目に焼き付いていても
もう誰も来ない
空白の時間が漂うだけ
しっぽりした雨の降る夜を感じます。コロンの香りが香る、それはあなたからの炎に込まれた香り。静けさが音をたてるような。
今日の9月の雨
追いかけるように
時計の秒針の音が私に襲い掛かる
時が止まらない限り
それらは止むことがない
目をつぶると
あなたの面影が映る
しかしその映像は
雨音に破り去られていく
消えかかった面影に
思わず手を伸ばす
瞬間
全てが消えた
夢・・・
それは夢
気が付くとあなたの寝息と
コロンの香りが微かに部屋に舞っていた
そして外からは
静かな雨音が聴こえてきた