Nicotto Town


ちょこころねの日記


魔法薬研究室にて~魔王と姫~


ちょこころね姫の救出計画は大詰めを迎えていました。

魔王の結界を無効化する可能性を持つ植物の魔法について、
騎士団長のリアンは王室の魔法薬研究所で今日も調べ物をしています。

連日たくさんの本と保管されているハーブを使って作戦に活かせる方法を探していました。
(さすがに毎日頭をフルに使っていると、消耗してくるな・・・。本当なら甘いチョコレートやお菓子でエネルギー補給したいところだが・・・。大事な時期だから糖分補給は果物にしておこう)とチェリーをくわえつつ、魔導書を読みふけっていました。
今日も頭の上にはペットのチョコが乗って、彼女の調べ物が終わるまで一緒にくっついているつもりの様ですが。

廊下からパタパタと足音がしてきました。
(む?誰だろう?騒がしいな。)リアンは普段から必要のない大きな物音が大嫌いですが、今は本に集中しているので、注意をしに行くのも面倒に感じて、身動きもせずに本を読み続けていました。

「リアン様!!やっぱりここでしたか」
薄着の寝間着姿で本に夢中でいるリアンに近づいて、ガウンをふわっとかけると、彼女からラベンダーの良い香りがふわりと薫ってくるのが分かった。
(近頃植物の研究に熱心でハーブの効果を自らの身体を実験体にして片っ端から試している様子だが・・・今日はなんだか香り方が違う様な・・・)
「まったく、薄着で夜うろうろしていたら身体が冷えてしまいますよ。こんな夜中にチェリーまでつまみ食いしてと副団長がリアンに言いました。

「ああラエル、君もまだ起きていたか。
廊下は静かに歩きなさい。
作戦のことだが、良い策が見つかってな。
作戦の大きな柱になりそうだ。
あとは効果が増幅されそうな日を選んで決行するのみだ」
と嬉しそうにリアンは話しました。
「頭を使うと甘い物は必須だからな。砂糖菓子よりはこちらの方が良いから。作戦に向けて体も綺麗に保っておいた方が魔法の質も良くなるだろうし、果物の方が良いかと思って」
とチェリーにしたんだから問題ないと言いたげに、そう付け加えました。

「そうですか。作戦決行の見通しがついたんですね。
あとは成功させるために皆で話し合いながら決行日までしっかり詰めていきましょう」と答えてから、
「リアン様、やっぱり今日も薄着で出かけてましたね。いつも私が注意していますでしょう?」と続けた。
ラエルはそう話している内にリアンからラベンダー以外のハーブの良い香りも感じられてきて・・・これはローズマリーだろうか??

「ガウンを持ってきてくれたのか。すまないラエル。
さすがに近頃はだんだんと寒くなってきたから、今日は一応靴下を履いて出てきたんだが・・・」

「素足よりはましですが、足元は気を付けていても、上着もはおらずに肩も背中も風に当たっていたら寒いでしょう?
ちゃんとあったかくしてからうろうろして下さい」

「ああ、入浴中に良い作戦のアイデアを思い付いて、気になって慌てて出てきたからまだ体も暖かかったし。靴下をはくだけで充分だと思って」


「あなたは一度調べ物を始めたら短時間では終わらずに、結局長い時間するんですから、せめてガウンを持って行って下さい。
いつも言っているのにそうやって薄着で王宮をうろうろするんだから。
それに夜は王宮内の人も少なくて、夜番の警備兵の男がいるんですよ。少しは身なりに注意してといつも言っていますでしょう?」とラエルは怒りながらそういった。

それでなくても最近は植物の研究を熱心にしているものだから、ハーブの良い香りを無自覚に振りまきながら、あちこちに出歩いているんだから、心配になってしまう。

「うん・・・」そう一応は返事をしたものの、リアンは既に魔導書に再びのめり込んでいるようで返事もおざなりな感じだった。

「リアン様・・・あなたは自分が女性という自覚をもう少し持ってください・・・せめて出かける時に私に声をかけるとか・・・」

「・・・ん?王室内だからなにも心配ないだろう。私はここに居る皆を信頼しているから問題ない」

「信頼しているのはわかりますが、目の前をその格好でうろうろされたら、絶対安全だとはさすがに私は思えませんよ。
寝巻をやめて服を着て出るとか、私を連れて行くかちゃんとしてくださいと・・・」

リアンはもう話を聞いている様子がありません・・・
(言っているそばからガウンも肩からずり落ちかかっているし・・・。かといってあまり色々言うとうるさそうにするからなあ。少し後でかけ直してあげようか。

全く、何か夢中になるといつもこうだから。
周りのことには色々気が付くのに、自分の事となるとすごく粗雑になるんだから、この人は困ったものだ。)

「ああ、そうだ。最近ハーブのオイルを作ってみたんだが君にもどうかと思って。
このローズマリーは頭がすっきりして、
皮膚や髪に良いらしい。
君は髪が綺麗だから、このハーブを使うと良いんじゃないかと。

こっちはマジョラムというハーブから作ったものだが、精神のバランスを整えてくれるそうだ。
最近は作戦のことで気苦労をかけているからな。この少しスパイシーな香りは君に合いそうだと思って。良ければ使ってくれ

「ありがとうございます。なかなか良い香りですね。
さっそく使わせてもらいます。
リアン様も良い香りがしますが、ラベンダーでしょうか?ローズマリーの香りもするような気がしますが・・・」

「うん、ラベンダーは万能で、姫様もお好きな香りで身近だったし、私も以前から気に入っていたから、オイルを作って石鹸に配合して最近入浴の時に使うようになったんだ。
ローズマリーも肌にも髪にも良いので配合してあるからその香りかな。
オイルにしてみたら色々な用途で使い勝手が良くてなかなか便利だし、香りもしっかりするから作戦でも役に立つんじゃないかと思っているところだ」と楽しそうに話すリアン。

「そういう利用の仕方も便利そうですね。作戦に役立てる方法をいっしょに考えましょう」
そう答えつつも、ラエルは、
やれやれ・・・これだから放っておくと心配になるんだ。
明日も朝早いというのに今日も深夜までこんな様子だし、
帰る頃の時間にまた迎えに来るか。それとも付き添うか。
この様子だと調べ物で他の所へもうろうろしそうだから、やっぱりここにいるか。

「私も調べ物があるのでここにおりますから、リアン様の用事が終わったら声をかけてください。お部屋までお送りしますから。」とラエルは仕方なさそう言うのでした。

つづく

やっと副団長の名前が出てきました(´艸`*)
天使シリーズを続けて書く予定が、
リアンがまだなんですか?と聞いてきている気がしてこちらを先に。
お話を投稿しなくても何度かリアンのコーデはしていて、作者が物語を書いていない間もこの子は色々と動いていたようですね。いくつかのシリーズを並行しつつ、少し更新頻度を上げていこうと思います。
書きたいという気持ちと勢いが上がってきているようなので
こういう時に書くとお話も良い物が書ける気がします。

お風呂あがりにしたい事に気が付くと、薄着でうろうろ作業しちゃうリアンでしたが、前回の「王国の伝説」回ではガウンなしだったので、今回はあったかくしてもらうお話にしました。
お風呂上りなのでほっぺもほんのりピンクです。
実はお風呂上りの薄着、私もそうなんですよね~。
冷え性なのに・・・。
だんだん寒くなってきているので皆さんも湯上がりの冷えには油断なさらない様に☕

いつも読んで下さる皆さん本当にありがとうございます♥
読んでいただけることが、やる気につながっています。
楽しみながら書き続けたいと思っていますので、よろしくお願いします(^_-)-☆

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2022/11/12 22:46
副団長さん登場ですね!
二人の性格が、お互いを補う感じで良い感じです(*^^*)
続きをまた楽しみにしておりますね~!

書きたい気持ちがあるときに書いた方が、何となく良いものが書ける気がしますよね。
そして私も風呂上がりに薄着のタイプなので、仲間だ~と勝手に思っておりましたw
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2022/11/12 20:40
小説家になれますよ(⌒∇⌒)
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2022/11/12 01:00
今回も楽しく読ませていただきました。!(^^)!
薄着にガウンというコーデには、そのような理由があったのですね。♪
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2022/11/11 23:58
寒くなってきたので
お風邪など召されませんよーに~ ヽ(=´▽`=)ノ
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2022/11/11 23:56
ありがとう PCでやってみるね~^^
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2022/11/11 23:11
ころねちゃ おつかれさま~^^

すごい勢い(*´艸`)
ほんでね 教えてもらったところがね スマホでないとみられへんねん
ちょっと工夫がいるみたいなので ちょっと待ってね

お昼に駆け足だったので 言ってなかってんけど
11月14日(月)5:~15時/11月16日(水)10~18時メンテなん 気を付けてね




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