微かな南風ー12
- カテゴリ:自作小説
- 2022/12/01 03:08:45
アルフは すずらん様が 本物のトラックとバイクを見たいとおっしゃるので
車庫の方にご案内した
すずらんは車を見るなり 目を輝かせて 「これよこれ さっき見えたのはこれ!!」
砂漠用のトラックなので車高が高い もちろんタイヤも大きくて太い
キャブはフルキャブ つまり後ろで寝られるようになっている
すずらんが思うには 男どもはトラックに荷台でええしと もう編成を考えている
とにかく大きな燃料タンクが荷台を占領し ユニックでバイク2台を荷台に括り付けられる仕組みだ
後は食用倉庫 冷蔵庫の類がセットされている
一通り見て回ったすずらんが すごく満足したように3人をところに戻ってきた
「楽しそうな旅になりそうね^^」
「1週間ほどしたら 詳しい情報が入るから それまでに会社の仕事を引き継いでおかないとね」
「それから アルフとスティーブンスには 燃料と食糧 それに整備をお願いするわね」
と矢継ぎ早に指示を出した
すっかりすずらんはその気になっていた
「さすができる人の段取りは早い」
スティーブが感動したように口から出た
すずらんは それから
「ころね姫 お時間があるなら しばらく私を導いてほしいの」
「そうね 少し役に立ちそうなのがあるから 是非覚えて行って」
「さぁ~1週間 忙しいよ~~」
此処まで準備が整っていれば今にでも行きたいがまだ肝心の行き先の情報が入ってきていなかった
次の日からすずらんは ころね姫と時間が合うと足しげく通っているようだった