Nicotto Town



鬼を名乗りて ⑪


全国6人のオニナノファンの皆様 今晩は!

おいおい節分になっても記事が上がってないぞ!

と、ご心配の方もおられましたでしょうか?

安心してください!始まりますよ!

今回はちょっと読みが難しい鬼こと

鬼兵庫こと各務元正だ!




〇鬼の片鱗

各務と言う漢字を直ぐにカガミと読めるのは岐阜県民位なものでしょうか

現在岐阜県の地名になっていることからわかるように各務元正は美濃の出身です。 

美濃の大名と言えば斎藤道三ですね。

彼が家督を継ぐ頃には斎藤家の家臣として仕えており

家の位が高かったためかなりの厚遇を受けていたのです。

金持ち喧嘩せずって言葉があるように

ある程度、金も地位もあるやつってのは争いは好まないとされますが

彼は違ったのです

19歳の時、領土問題でもめていた相手方へと一人で乗り込み

相手方の頭領を斬殺。

さらに主君の仇を!と切りかかってきた家来も全て切り捨て逃亡したのです…。

既に鬼の片鱗が見えてきていますね

結果、彼は捕まり蟄居されることとなったのでした。

(*蟄居というのは、まあ自宅待機みたいなものです)

蟄居している間に時代は流れ

斎藤家は織田家に滅ぼされ各務家は織田家臣の森家へと組み込まれます

そこで運命的な出会いが!

オニナノファンなら森と聞いてピンとくるかもしれません

オニムサさんこと森長可その人です!

味方には優しいけど、敵にはとことん厳しいオニムサさんの仲間になれたことは

彼にとって良かったのか悪かったのか…。

(*オニムサさんの活躍は 鬼を名乗りて③で読めます カテゴリ:レシピ)



〇鬼の目覚め

森家に組み込まれて早々、鬼さんは無理難題を押し付けられてしまいます。

「元正、摂津で信長様が交戦中なのは知っておるな?」

「はい!存じております」

「その背後を突くべく浅井朝倉連合軍が出陣したのだ」

「なんと!つまりこのワシに連合軍を討伐せよと申されるわけですな?」

オニムサさんは深く頷くと

「まあ討伐ではなく、足を止めてくれればよいのだ」と言いました。

「各務元正に命ずる!宇佐山城へ入り連合軍3万の南下を阻止せよ!」

「ははっ しかと承りました! で兵力はいかほどいただけるのですか?」

「それがだな、あまりこちらも余力は無くてな…」

オニムサさんは人差し指を一本立てると

「これだけなんだ」 と言いました。

「1万で3万を抑える、これは大仕事になりそうですな」

引き締まった顔を見せる元正にオニムサさんは首を振ったのです。

「いやそうじゃなく…」

歯切れの悪い彼の言葉を元正はオウム返しをしました。

「そうじゃなく?」

「千なんだw」

「え? 3万の軍隊を千で何とかしろと?」

「ま、簡単に言うとそゆことなんだw がんばって頂戴!」

こうして地獄のような試練を与えられた元正だったのですが

獅子奮迅の活躍で本当に宇佐山城を守り切ってしまうのですw

そうこの鬼は攻めも守りも行けるハイブリッド型の鬼だったのです!




〇鬼神降臨

宇佐山城の戦い以後もオニムサさんと共に戦場を駆け巡り

高名をあげていた鬼ですが、ここでいよいよ甲州遠征始まりました。

目標は武田家の高遠城 武田に昔からちょっと憧れていた鬼は

あろうことか3mの指物をこしらえ目立つ気マンマンでした。

(*指物とは兵士が背中に立てている旗、1mくらいが普通で3mはアホ)

高遠城へと辿り着いたが、どうにもおかしい…敵の気配がないのです。

どうやって中の様子を探ろうかと会議が行われましたが

その隙をついて敵城にこっそり近づく者がいました。

そう、どうしても目立ちたいあいつです。

鬼は塀に張り付き狭間から首を突っ込み中の様子を伺いました。

(*狭間とは城壁などに開いている小窓 弓撃ったり石投げたりして防御に使う)

「なんだよ 居るじゃねえか」

元正の目には武器を携え、息を潜める敵の姿がはっきりと映ったのです。

「さてと、あとは戻って報告報告」

と思ったのだが何故か戻れない 

長すぎる指物が狭間に引っかかってしまったのです。

「ちょ 待てよ! これをこうして」

とかやっていると、無事落ちることが出来たのでした。

敵兵の真上に…。

ドスン

その音は、会議していたオニムサさんの元にも届いていました。

「おい、今の音はなんだ?」

どうせ足軽がヘマでもしたかとオニムサさんは思っていました。

「兵士が一人、城の内側に落ちました」

「随分ふざけたやつだな、いったいだれだ?」

「それが…各務元正様で!」

「なにぃ 全軍突入―――!!」

オニムサさんの合図で元正を助けるべく全軍が鬨の声をあげて城内へと雪崩込む

元正を見つけ駆け寄ると周囲には夥しい数の敵兵の死体が…

「元正、息災か?」

オニムサさんの声に元正は腰をさすりながら

「安心してください!!怪我はしてませんよ 

 いや腰が痛いかな落ちた時にちょっと…」

この鬼やはりとんでもなく強いのであった。

無事窮地を脱した鬼さんでありましたが

武田側はこの一件でさらにガードを硬くしたため

オニムサさんは織田信忠本陣の到着を待っての攻城と方針を決めました。

尚、後日このことは織田信長に伝わり、軍律違反をめっちゃ怒られたそうです。

ただ戦闘での活躍は称賛されたため合わせてチャラになったということでした。

めでたしめでたし?w




〇鬼は二君に仕えず

このような鬼の活躍は、織田家の中でも噂されるようになりました。

その噂に強く興味を惹かれたのが、強い子大好き!でおなじみ蒲生氏郷です。

蒲生氏郷といえばこの時代珍しく陣頭指揮をとることで有名な人物です。

本来全体の状況が把握できなくなる為、よしとされない陣頭指揮ですが

彼は好んでこれを行いました。

これには理由があって弱兵と言われていた氏郷の兵士は

鼓舞しないと使い物にならなかったと言われています。

またこんなのは本人の腕っぷしが相当強くないと出来ません

弱兵に囲まれている上に本人は脳筋気質

そりゃ強い子大好きになってしまうのは仕方がないことですね。

氏郷は強い子を見るとすぐに自分の陣営に引き入れたくなってしまうのでした。

氏郷は鬼さんのうわさを聞きつけると、早速スカウトを始めます。

「1万5千石でどや? ウチならすぐに4番打たせたる!」

と某金持ち球団のように誘いますが鬼さんはもちろん断ります

「なら2万石でどや? あんなDQNの下におったら勝てるもんも勝てんぜ」

あまりのしつこさに切れてしまった鬼さんは

『忠君二君に仕えず』の故事を3時間に渡りコンコンと説明

氏郷は、疲れ果て彼の獲得を諦めたのでしたw

ちなみに彼の最終的な禄は8000石です。

うーん、義を貫くよりも移籍した方が良かった気もしますねw



晩年は戦闘に参加することなく、内政に従事したというので

ただ荒っぽいだけではなく政治的な才覚も持ち合わせた鬼だったのでしょうね

今年の鬼はいかがだったでしょうか?

各務でかがみと読む ということだけでも覚えて帰って下さいw

では、また来年お会いしましょう~












アバター
2023/02/05 00:54
Re:みゆさん

かかむが本来の読み方だったようですね。各牟をかかむと読んでいたのが始まりで
そこから かかみ>かがみと変化していったようです。つまり同級生の子は由緒正しい各務さんなのかもw
取り上げられることは少ない人物ですが、ちょっと笑えるエピソードもあったりで愛されキャラですよね!

アバター
2023/02/05 00:13
そうそう、今年はいつものは…と思っていましたよ。
各務、、、「かがみ」と読めなかった私。。。
同級生の子が「かかむ」だったのでそう読んでしまいましたよ。
またこの苗字も色んな読み方があるのかもw

そんなに強い武将さんだったとは!!
そして左右されない気持ちを持ってる立派な方だったのですね…と今回も勉強になりました^^



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