温かな贈り物～セバスと新人メイド～
- カテゴリ：自作小説
- 2023/02/08 07:43:53
セバスと新人メイドのお話の続きです(*^^*)
2人の戦いは、新人メイドが自作のコサージュをお嬢様に渡して先手を打つ様な形で始まりましたが、それを受けてのセバスの最初の一手はどうなったかといいますと・・・。
あのコサージュの事を知った翌日の夜のこと。
お嬢様は部屋で翌日のキャンプの準備をしていると、
「お嬢様、よろしいでしょうか？」とセバスの声が聞こえました。
「はい、どうぞ～」と返事をすると、セバスが温かいココアとレースのリボンのついた花柄の紙包みを銀のトレーに載せて部屋に入って来ました。
「今夜はとても寒いのでココアをお持ちしました。
お嬢さまがダイエット中なのは分かっておりますが、こんな日はしっかり温まってからお眠りになった方が明日のお出かけにも良いと思いますので」
とベッドサイドのテーブルにトレーを起きながらセバスは言いました。
「うん、ありがとうセバス。今日はほんとに寒いわ。
ココアは温まるし甘いものってホッとするからね(*^-^*)」
「はい、こういう日はココアに限ります。昔からお嬢様は冬の寒い日に飲むココアがお好きでしたから」
「そうね。セバスと小さい頃一緒によく飲んでたよね(*´ω`*)」
（と言いつつ心の中では、本当はセバスがココアをよく飲んでたから私も一緒に飲みたくって、いれてもらっている内に大好きになったのよね、と思っていたりしましたけど。）
猫舌の彼女は熱いココアにふーふーと息を吹きかけて、一生懸命に冷まして、やっと一口飲みながら、さっきから気になっているトレーの上の紙包みは何なのかそろそろ聞いてしまおうかなと思っていると、
セバスの方が先に口を開きました。
「お嬢様、明日はキャンプにお出かけと聞きましたので、こちらをお持ちください」
「開けていい？なんだろう？」
紙包みにかかっていた綺麗なレースのリボンを解いて、紙包みを開けてみると水色の厚手の手袋が出てきました。
「わ～！ふっくらしてて温かそう～♥(#^.^#)」
「今年の冬は寒いという予想でしたので、お嬢様に使って頂こうと思って厚手の手袋を編んでいました。
冬のキャンプは寒いでしょうから、よろしければこれをお使いください」とセバスは言いました。
「セバス、ありがとう～ヾ(*´∀｀*)ﾉ
明日はかなり気温が低い予報だったから寒いだろうなって覚悟してたけど、この手袋ならあったかく過ごせそうだわ。
色も水色で良い色ね、私の好みだわ～✨普段着にも合わせやすそうな柄でとっても気に入っちゃった♬」
手袋をはめてその手を顔に当てながら、ぬくぬくと幸せそうな顔で嬉しそうにそう言った後、手袋をベッドの上に置いてから、
彼女はセバスに向かってご機嫌そうに、ぴょんとひと跳ねして、セバスに近づいて彼の胸元でごそごそ・・
セバスはなんだろうと思っていると、胸元にピンク色のデージーのコサージュが付いていました。
「手袋とっても嬉しかったから。ひとつ目ね」とお嬢様はセバスを見上げながら楽しそうに笑って、
ちょっとだけセバスにくっついて小声で「ほんとにありがとう」と言いました。
「いえいえ。皆さんとキャンプを楽しんできてくださいね。
お嬢様は寒さにあまりお強い方ではないですから、この手袋とコートもマフラーも・・・それからひざ掛けもお持ちになって、しっかりと防寒なさってくださいね。
それからキャンプで火に近づく時はくれぐれもご注意くださいね！安全第一ですよ！」としっかり注意を付け加えるのも忘れないセバスなのでした(´ω｀*)
セバスは一つ目のコサージュを手に入れ、新人メイドとまずはお互い一勝ずつと対等になれたことを喜ぶべきなんだろうなと思いつつも、それよりも、今日のお嬢様の無邪気なしぐさや楽しそうな様子が昔の彼女のようだと感じられて、懐かしく幸せな気持ちになりました。
大分大きくなられたと思っていたけれど、お嬢様も昔と大事な所はあまり変わってらっしゃらないのかもしれないな。そんなほっとするような温かい気持ちのまま静かに部屋を後にしました。
つづく
セバスの最初の攻撃？はどんなものになるのか、いくつか候補がありましたが、アイテムに一目ぼれして手編みの手袋のプレゼントになりました。
コーデはセバスにもらった手袋をしてキャンプにいっているお嬢様のコーデです。
「セバスあったかいよ～！ありがとー！」ってキャンプ場で言ってるみたいですね(´艸｀*)
彼女にくっ付いているうさぎさんは実はロボットで、いつも付けているバレッタが今回のお洋服に合わないからと、朝一緒に持って行くようにとセバスから渡されていました。
荷物になるのにね・・・心配なんでしょうきっと。
今回はセバスが手編みもできる設定にしてしまった！
現代は編み物が上手な男性はたくさんいるみたいだし、私の祖父もやっていたそうで、冬の寒い時期に手編みの手袋もらえたら心も温まりそうかなと思って手袋にしてみました。
セバスなら手先も器用そうだしできるんじゃないかと(*´з`)
メイドに対抗して手作りの物を贈った可能性もゼロではなさそうな・・・お嬢様にまつわる勝負で一つ足りとも負けたくない！そんな競争心が働いているような気もしなくもないですが、彼の事だからきっとお嬢様の為が一番と思ってキャンプ用にと準備していた物を届けたというのが一番の理由でしょうね。
作者はそう信じてあげようと思います(´艸｀*)
手作りの物に手作りで返された新人メイドは敵愾心を燃やしてくるのか？！はたまた冷静に勝負しようとセバスの意表を突く様な手に出るのか。
彼女はまだ謎が多いので彼女のこれからを作者も想像できませんがどうなるのかな。
この後どんな勝負が繰り広げられるのか、続きをお楽しみに～。
ここのところバタバタしていて、チョコちゃんの日記が上がっていたことに
気付いていたのですが、ゆっくり読みたかったので遅くなってしまいました(*ﾉω・*)
セバスは編み物もできるんだね～♪
新人メイドｻﾝもなかなかの人物のようですが、セバスはとても器の大きな人なので
お嬢様が一番はもちろんだけど、新人メイドｻﾝも暖かく見守ってるのかな～なんて
想いながら読んでました( *´艸｀)
わぁ セバスは手袋も編めるのね～素敵だわ♪
うんうん セバスはお嬢様のために手袋を編んだと思うよ。
それなりの対抗心は人間らしくて良いと思うしね～♪
続きも楽しみにしてます。
素敵ですねー
今回も楽しく読ませていただきました。♪
手編みの手袋、いいですね～これで両者とも１勝、先が更に楽しみですね♪
うさぎさんはロボットだったとは！
大丈夫、しっかりしがみついているから荷物にはきっとならない(*^^*ゞ
待ってました！セバスのお話し！
セバスの心がこもったお手製の手袋！
お嬢様もぬくぬくですね＾＾
新人メイドとの対決これからも楽しみにしていますね～！
なんと？！ うさぎ型のロボットだったとは？！ Σ(○д○；)
お嬢様がキャンプ中でも見守れるように監視機能が付いてるんでつね？！ Σ(○д○；)
お嬢様へのセバスの愛が深過ぎる ヽ(=´▽`=)ﾉ
セバスの手編みの手袋で心も体もぽかぽかですね(^^♪
セバスとお嬢様の暖かいお話大好きです^^
続きが楽しみです(^^♪