Nicotto Town



召喚された魔王

召喚された魔王



 魔王は魔界でハーブティを飲んでいた。
心安まるひとときの時間。
そのとき魔術呪文が頭に響く。
「な・なんだ?」魔王
目の前が見たこともない狭い部屋になっている。
目の前に少女がいた。
「なんだ?ここは?」魔王
「私の家よ。私の名前は恵子。あなたの飼い主よ」恵子
「なんだ。おまえは!俺は魔王だぞ。身の程をしれ」魔王
魔王は恵子に闇の波動を唱えた。
恵子は平然としている。
「効かないわ。」恵子は念仏を唱えた。
「ぐおぉー、やめろー」魔王はひれ伏した。
「魔法って所詮相手にそう思わせる暗示でしかないのよ。あなたよりあたしの方が精神力が上。それがあなたの敗因よ」恵子
ちゃぶ台に描かれた魔方陣に多くの仏壇蝋燭が灯されている。
「それでおまえは俺に何をさせる気だ?」魔王


 「地球の反対側のイタリアの出来たてピザを食べたいの。持ってきて。」恵子
魔王は1000円札を渡される。
魔王は瞬間移動でイタリアのピザ屋に行くと「何でもいいからピザという物を頼む」と言う。
店員は「ユーロでないとだめだよ。換金してきな。」と言う。
魔王だから他国語の言葉を理解することは雑作もないが命令されない限り関係ない人を傷つけるのは異世界警察機構に反するのでおとなしくパシリをやる。
さすが原産のイタリアだと低価でいい物が買える。
そこそこ豪華なピザを購入するとまた恵子のもとに戻る。
「ほら、これでいいだろ?」魔王
「ええ、満足よ。」恵子
「では俺を魔界に戻せ」魔王
「それは駄目よ。こんなに有能な小間使いをそんな簡単に手放せないわ。」恵子
「いい加減にしろ!」魔王は怒りマックスで闇の波動を唱えた。
常人なら瞬時で発狂してしまうレベルだ。物質破壊はない。
「無駄よ。」恵子は念仏を唱えた。
「ぐおぉお」魔王
魔王は恵子の精神をのぞき込んだ。
直接恵子の精神に手を加えるしかない。
どこまでも深い闇。
ニーチェ曰く 深淵を覗くとき深淵もまたこちらを覗いているのだ。
「なんなんだ?おまえは?」魔王
「恵子よ」


 「それで、あなたは何ができるの?」恵子
「俺は魔王だ。何でもできる。」
「じゃあ、学校までアッシー君をやって」恵子
「・・・仰せのままに」魔王


 クラスの誰も魔王の存在など見えない。
現国の鈴木はむかつくジジイだ。
「魔王、鈴木のカツラを窓から外に投げて」恵子
鈴木は電子黒板に文章を書いていたが機械音痴なのか毎回あたふたしている。
魔王は言われるままカツラを掴むと鈴木はパニックになって宙に浮くカツラを掴もうとするが無駄だ。
窓から投げられるカツラにパニックのまま教室を飛び出す鈴木。
授業は無秩序な自習になった。


 魔王は自身を考えた。

法則、
他人に魔王の存在は見えない。
恵子には逆らえない。
魔王とは魔界にいたはずだがそもそもこの世界にとって異世界とはなんなのか謎。
何故、恵子は魔王を召喚できたのか?謎

帰りも魔王は恵子を自宅に運んだ。


 お手軽格安簡単レシピなるもので魔王は料理を作る。
なにしろ恵子は後のことを考えず浪費するので金銭的に問題生じるらしい。
恵子は友達も居ず、怪しげな魔術の本や宗教関係の本ばかり買うから変な知識だけ豊富だ。

恵子の世話をして1年後、魔王は魔界とは恵子の頭の中にだけ存在するもので魔王自身恵子の人格の一つだと結論に至った。
魔王の見ていた世界のほうが夢の世界だったのだ。
そう思ったら恵子の人格をまとめる為工面しすすんで恵子の為になることをした。

人間界の異世界とは個人の頭の中だけに存在する。
異世界とはそんなものだろう?

アバター
2023/06/10 09:04
恵子強いからね
アバター
2023/06/10 08:49
魔王が翻弄されてる。。。
ひひひひひって笑ってたら
どうしたの?っていわれちった
かつらが飛んでったとかウケる(笑)

魔王はケイコのためになることをして、人格まとめようとしてえらいね
やさしいじゃん。て。



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