Nicotto Town



なにごとも、受け取る側の問題

23時半ごろに、買い物に出かけました。

トイレットペーパー
ティッシュペーパー
キッチンペーパー
洗濯槽カビキラー
普通のカビキラー
泡で出る液体せっけん
そのまま出る液体せっけん
台所洗剤(ヤシの実のやつ)
レンジフードフィルターの油取りカバー
野菜とお魚を少々
お菓子類

半分以上が、日用品ですねw
結構なエキストラ出費をしてしまいました。今月は金欠なのに。。。

さて、帰宅すると1時。
そこから明日の朝ごはんを作って、細々したことをやって、娘の学校のブラウスとスカートをアイロンがけ。

アイロンがけをしながらいつも通りにNHKスペシャルの再放送を見ていたのですが(8割方NHKしか見ないもので…)、2年ほど前の藤井聡太さんの特集でした。

番組の中では、彼の宿命のライバルとも言える、豊島将之さんのことにもかなりの時間が割かれていたのですが、そこで豊島さんが奨励会を出て棋士となった後、棋士同士の集まりである勉強会には全く参加せず、AI将棋で延々と研究をしていた、というくだりがありました。その時、嗚呼と妙に納得してしまったことがありました。

先日の日記でもAIのことに少し触れ、生成Ai含めてAIの問題はよく取りざたされるけれど、結局は受け取る側の問題だよな、ということを書いてみました。もちろんそんなこと私が言うまでもなく、そりゃそうなのですが、私が納得してしまったことは、AIの問題として必ずやり玉にあがる「自己説明の能力の欠落」は、実はAIの大きな価値でもあるんじゃないかな、ということです。

例えば、将棋AIで良く取りざたされたことは、常識的な差し手の定石ではあり得ないような打ち手、あるいはそんな手を打っては負けると捉えられるような素人のような打ち手を出してきて、そして勝ってしまうことなのですが、AIは「なぜその手を打ったのか」という説明をしくれません。してくれないというか、説明することが出来ないのです。AIは結論しか提示できず、なぜその結論に至ったのかという論理を自己説明する能力がないのです(最近はそういうことを出来るようにする研究も進んでいるようですが)。
何故に説明できないのかと言えば、実はAIは人間でいうところの思考をしていない、つまり「考えていない」のです。
確率論的に打ち筋を導いているだけなので、「こうだからこうなって、そしてこなる」という人間が言うところの思考プロセスをしていない、だから算出した結論の算出プロセスを、人間に理解できる形で説明できない。

そういうことなので、人間が訳も分からずに、ただAIの提示した解に従うだけの世界が来てしまう、というネガティブな論が発生しているわけです。

わたしも、それを否定するつもりはありません。その危険性は、きわめて切実にあると思います。ですが、それは有名な「国民は、その民度に応じた政府しか持つことが出来ない」という話と同じことなのです。
国民のレベルが低ければ、それを司る政府のレベルも低く(選ばれる母体のレベルが低く、また司る先のレベルが低いが故に、レベルの低い為政であっても通ってしまう)、その逆もまた然り、ということなのですが、AIも結局おなじこと。



なぜ豊島将之さんは、AIでの研究にのめり込み、そして強くなったのか。



ここから先は私の想像でしかないことを断った上での話になります。
結論から言えば、彼がAIが出して来た結論=打ち手を、人間が理解可能なプロセス説明に置き換える作業を、死ぬほど繰り返してきたからではないでしょうか。

常識的な差し手の定石ではあり得ないような打ち手、あるいはそんな手を打っては負けると捉えられるような素人のような打ち手。

その理由を、人間が理解可能なプロセス説明に置き換えることを繰り返す中で、常識では想定しえないような可能性を考えだすスキルを身に着けて行ったのではないかと思います。棋士の勉強会では、常識の壁を突破する異常とも言えるような打ち手を垣間見る機会は、なかったのかもしれません。

つまり、AIの「自己説明の能力の欠落」という欠点があったからこそ、安易に結論とその理由を与えられ、分かったような気になるのではなく、まったく未知の打ち手の意味を自ら紡ぎ出す訓練が、徹底的に行われたのだと思います。

もちろん、今どきのどの棋士も、同じことをしているはずです。しかし豊島さんや藤井さんは、そもそもの飛び抜けた能力の高さと共に、その研究の徹底ぶりが、他の棋士とはかけ離れていたのでしょう。


ネガティブなことも、能力の高い者へはポジティブなチャンスとして働く。

AIが脅威なのではありません。
AIを使う人間が脅威なのです。

という、結論だけ書いてしまうと当たり前の話。
そんなことを言いつつ、わたしが脅威の側でないと良いなと、オドオドするばかりです (T△T)



ではでは。。。




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