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カテゴリ:
日記
2023/09/10 10:37:00
閉鎖した他サイトより転載
#日記広場:日記
へののん
2023/09/10 10:57
「駐車場のねこ」嶋津輝
色々な人の何気ない日常の一コマを切り取った短編集。
個人的には「姉といもうと」がよかった。
両親が亡くなり、指に障害がある妹と二人きりで暮らしている姉。
姉の方は、どこか心の隅で妹を守ってあげなきゃ、と肩肘張って生きていたけど、妹は指が欠損していても、意外に器用に家事や身の回りのことを難なくこなし、バイト先でも経営者の夫婦に信頼されて可愛がられ、彼氏もできる。
姉も仕事を認められて、二人の未来が明るい方向に向かいそうな終わり方で、読後感がよかった。
2023.2.8
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へののん
2023/09/10 10:57
「スーツケースの半分は」近藤史恵
どうしても行きたい海外旅行。夫に反対されて迷っていたところにフリマで売り出されていた空色のスーツケースに目が留まり、思わず衝動買い。
そして主人公の主婦は一人でも行くことを決意する。
その後スーツケースは人の手から手へ渡り、様々な事情を抱えた旅をともにすることになる。
海外の女一人旅の様子がオムニバス形式で書かれている。
あまりに日本人が行かないような場所で格安のホテルを渡り歩くような、こなれた旅をする人もいれば、年に一回だけ毎年同じ豪華なホテルに泊まって思い切り贅沢な気分を味わう人もいて、旅の在り方も色々だと思う。
国内の旅じゃなく海外、というところが葛藤や摩擦を生じるようで、女一人で海外に行くことを心配されたり、生意気だと思われたり、カッコイイと思われたくて見栄をはったり、なんて様子も描かれる。
しかし、自分より海外に詳しいと不機嫌になり、恋人を見知らぬ地に置いてきぼりにする男性には呆れた。
(女性は難なく戻ってきて男の鼻を明かすのだが)
海外じゃなくてもいいから一人旅したくなる。早くコロナが終息しないかなぁ。
規制緩和されたってコロナがなくなるわけじゃないもんね…。
2023.1.20
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へののん
2023/09/10 10:56
「晴天の迷いクジラ」窪美澄
ブラック労働で鬱病になったあげく失恋した青年、倒産した会社の女社長、異常に過干渉の母から逃げ出した拒食症の女子高生。死ぬつもりだった3人が、ニュースで流れていた、湾に座礁したクジラを見る旅に出る。
とりあえずクジラを見に行くことになった3人だが、旅の途中でだんだんそれぞれの事情が明らかになってくる。
青年の仕事のブラック具合がリアルでエグイ。
女社長も最初は絵を描くことが好きな夢見る少女だったが、紆余曲折があって娘を捨ててまで起こしたデザイン会社が倒産した。
女子高生の母の神経質な締め付けがとにかく異常なのだけど、それに至った経緯を知ると、お母さんも辛かったんだろうな、とは思う。
そんな3人が車で現場に到着して、民家の親切なおばあさんの家にお世話になりながらクジラの行く末を見守る。クジラが海へ戻る描写は圧巻だ。
救出されたクジラの多くは、二日以内に死んでしまうそうだ。
とりあえず踏みとどまった3人もどうなるかわからない。
だけど、でも、生きようよ、という作者からの強いメッセージを感じた。
2023.1.9
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へののん
2023/09/10 10:55
「三千円の使いかた」原田ひ香
幼い頃、祖母に「人は三千円の使い方で人生が決まるよ」と言われた主人公。聞き流していたが、ふとその言葉を思い出す。
彼と別れて人生計画が白紙になった一人暮らしのOL主人公、子供を育てながら家計をやりくりする専業主婦の姉、子供が巣立った後の熟年夫婦の母、年金暮らしだったが働き始める祖母。
それぞれの日常にお金がまつわるエピソードが書かれた話。身につまされることも多く、面白くて一気に読んでしまった。
身構えるような大金でもなく、かといってはした金でもない三千円くらいの出費は、その人の生き方を表すかもなぁ、と納得させられる。
作中に出てくるファイナンシャルアドバイザーの言葉が心に残った。
「光熱費を節約するより固定費を見直せ」
電気代や水道代は、ものすごく頑張って節約しても、削減できる金額はたかが知れている。まず固定費を見直した方がいい、というのだ。
確かに計算するとその通りで、そ、そうなんだ…とちょっとショックを受ける。
「月に一度、三日間は買い物をしないで冷蔵庫にある食材を使い切れ」
そうなんだよなぁ。冷蔵庫に食材たまりがちでいつの間にかムダにしちゃうんだよなぁ。改めて指摘されると確かにこの状態はイカンと反省する。
私はこれを読んだ後、思いきってガラケーをガラホに変えた。
それから1年、電話代は年間5万円ほど削減できた。さらに、クレジットカードの利用で貯まったdポイントを引き当てて4ヶ月くらいはタダになっている。今までの出費はなんだったんだと思う。でも、この本を読まなかったら、なんとなくダラダラ支払い続けていただろう。
「節約のためのアドバイス」みたいな形でこういう情報を読んだら、なるほどと思いつつも、自分では行動を起こさなかったと思う。
でも、主人公たちがあれこれ悩んだり色々工夫している様を読むと、何故か、自分も何かやらなくちゃという気になってしまったのだ。
そう思ったのは私だけではなかったのか、この小説はその後大ヒット。
今度ドラマにもなるらしい。
そしてこの作者の他の小説も次々重版かかったり文庫化されたりして、手に入りやすくなった。
この作者の小説が好きなので嬉しく思っている。
2023.1.7
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へののん
2023/09/10 10:55
「ホテル・ピーベリー」近藤史恵
会社を辞めて引きこもっていた主人公が、友達の勧めでハワイの小さなホテルを訪れる。
観光地の賑わいからは離れた静かな場所で、のんびりと過ごす主人公。
しかし宿泊客の不審な死が続き…。
最初は主人公がのどかな異国でまったりと過ごす様子を楽しく読んでいたら、突如ミステリーになって緊張感が漂う展開に目が離せなくなった。
まあ納得の結末で面白く読めた。
本筋とは関係ないけれど、結婚前に逃げてきた女性と、追ってきた婚約者の会話が全然噛み会わなくて、こういう人とは話しても無駄なんだな…と思った。別れたけど結婚前にお互いのことがわかってよかったんじゃないかな。
そして主人公、その女性が気になっている癖に宿の女主人と不/倫しちゃうのってどーなの、と冷ややかな目で見ていたせいか、本人が悩んでいてもあまり同情はできなかったな。
2023.1.4
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へののん
2023/09/10 10:55
「自転しながら公転する」山本文緖
母の看病のために東京から実家に戻ってきて、アパレルの契約社員として働く32歳の主人公。
上司はセクハラするわ店長はパワハラするわで、職場には不満だらけ。母も父も高齢で不安。でも、付き合い始めた彼氏は頼りなくて色々問題もあり、結婚が見えてこない…。
そんな主人公の悩みが延々と綴られている。
そうは言っても、結局この二人結婚しちゃうんだろうな~、でもそうなると、冒頭の結婚式の場面とつじつまが合わない。
どうなるんだろう、と読んでいって、ああ、そういうことか、というどんでん返しがある。
面白かった。
これは一昨年亡くなった作者の遺作だそうだ。作者紹介に享年が入っているのが悲しかった。
ご冥福を祈ります。
2023.1.2
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へののん
2023/09/10 10:54
「ゆりあ先生の赤い糸」入江喜和
刺繍教室の先生をしている主人公50歳。夫がくも膜下出血で倒れたと聞き駆けつけるが、倒れた場所はホテルで一緒にいたのはゲイの青年だったーー。
ゲイの青年と、夫の愛/人だったというシンママと何故か同居して、意識の戻らない夫と高齢の姑の世話をする日々。
ひょんなことで出会った若いシンパパと恋に落ち、子供と3人での付き合いが始まる。
しかし夫の意識が戻り、シンパパの別れてなかった妻が現れ、さらに主人公に乳ガンが発見されたところで10巻が終わり、次巻が最終巻だという。
これを読んで思ったのは、50歳の主婦が若い男性と恋仲になるところだけが絵空事で、その他はリアルにありそうだなということだ。
夫の浮/気、突然倒れた夫の介護、自分の病気、高齢の姑の世話…。
改めて考えると試練だらけの50代で、なんだか物悲しくなった。
作者は主人公をハッピーエンドにしたいとあとがきで書いていたが、結末をどう着地させるのか、これは続きが気になる。
2022.6.5
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へののん
2023/09/10 10:54
「おとなのずかん」イトイ圭
亡くなった友人の娘を引き取ることになった主人公。カフェで店員さんに突然結婚を申し込み(そして何故か承諾され)、赤の他人同士が家族として暮らすことになる。
正直、面白いと思わなかった…。主人公が亡くなった親友との回想に浸ってばかりで、目の前の家族、特に子供に目を向けていないように見えるからかも。
ロイド・フォージャーでさえ(スパイなのに)子供の世話してるのになぁ。
2022.6.5
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へののん
2023/09/10 10:54
「アリスとシェエラザード」諸星大二郎
19世紀のロンドンで人探しを請け負うアリスとその友人。奇妙な出来事を降霊術によって解決していく。
ホラーなのだが、謎を解き明かして行く感じがミステリのような面白さがある。
霊感のある華やかなアリスと、クールで剣術の腕前も強いミス・ホブソン(何故かファーストネームで呼ばれるのを嫌がる)の二人のコンビが好きだ。シリーズ化して欲しい。
2022.6.5
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へののん
2023/09/10 10:53
「百木田家の古書暮らし」冬目景
亡くなった祖父の跡を継いで、神保町の古書店に暮らすことになった三姉妹。会社員の長女、高校生の三女と共に新米店主として奮闘する次女の話。
隣の古書店の店主が、つかみどころのない一風変わった若い男性で、彼がひそかに探しているお宝本が、実は姉妹の店の書庫にあるらしい。ということで続きが気になる。
実は、次女と隣人の彼は、以前よく書店の同じ棚でバッタリ会ったり、残り一冊の新刊を奪い合ったこともある、ちょっとした顔見知りで、好きな本の嗜好がピッタリ同じな彼をウザく思いつつも気になる次女だが、実際、本の趣味がピッタリ合いすぎる相手というのは、なんか気恥ずかしさもあり、確かにちょっとイヤかもなぁ、と思う。
2022.5.29
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へののん
2023/09/10 10:53
「古本食堂」原田ひ香
神保町で古書店を営んでいた独身の兄が急逝したため、北海道から上京した妹。長兄の孫娘で国文科の女子大生に店を手伝ってもらいながら、古書店業を継いでいく覚悟を決める。
悩みを抱えたお客さんにおすすめの本を選んだり、神保町の美味しい食を堪能したり、亡き兄にどうやら恋人がいたらしいことを知ったり、故郷ですれ違ったまま別れた人とよりを戻したりと、まったりした日々の中にも小さい出来事が次々起こり、面白かった。
しかし、実際にそんなんで古書店業で生計を立てられるんだろうか、とは思う。
誰かみたいに神主と拝み屋の三足のわらじでも履かなければ務まらなそうだが…。
2022.5.29
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へののん
2023/09/10 10:53
「私はあなたの記憶の中に」角田光代
「さがさないで」という書き置きを残した妻を探しているうち様々なことを思い出す夫の話、いじめられていた女子高生がいじめっこの靴にめちゃくちゃ金魚を入れて仕返しする話など八編。
短編集。前に読んだ話も混じっていたが、どれもまとまっていてサクサク読めた。
2022.5.29
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へののん
2023/09/10 10:52
「クジマ歌えば家ほろろ」紺野アキラ
ある日、中学一年男子の主人公は奇妙な生き物と出会う。ロシアから来た鳥のクジマと名乗るそれは、主人公の家に居候することに。
ちょっと何言ってるかわからない紹介文を読んで購入したが、紹介文の通りだった。最初の絵面からしてシュール。でもクジマかわいい。
2022.5.29
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へののん
2023/09/10 10:52
「春のオルガン」湯本香樹実
「夏の庭」「ポプラの秋」と並んで、子供が近所のちょっと変わった大人との触れあいの中で成長する話。
春から中学生になる主人公の女の子。弟が、隣のいじわるじじいを驚かせるために猫の死骸を探していたのが、最後に、実際に見つけたら号泣してしまうところが「夏の庭」に通じるところがあると思った。
でも、主人公と弟は川原に捨てられているバスの中で一晩を過ごす場面が、少々危ないな、と思わないでもなかった。その前に主人公は痴/漢にあっているのだ。まあ、実際は家族が代わる代わる様子を見に来て、祖父が一緒に過ごすことになるのだが。
色々な出来事を経て大人になっていく様子を読みながら、ちょうど中学生になったばかりの姪のことを思い浮かべて、なんだかしんみりしてしまった。
2022.5.20
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へののん
2023/09/10 10:50
「ミウラさんの友達」益田ミリ
ひょんなことからロボット「トモダチ」と暮らすことになった主人公。
トモダチの話せる言葉は5つだけ。しかしそんなトモダチと優しい時間を過ごす。
トモダチは、人間の表情を見分けて5つの言葉を発するだけなのだが、何故か会話が成立する。
その言葉というのは基本的には相槌であるためで、トモダチを相手に話していくうちに、主人公は自分の気持ちを整理できたり、癒されたりしていく。
自分にもこんなトモダチいたらいいなぁ、と思わせる。
しかし、ただ相槌を打つだけの相手を「トモダチ」と呼んでしまうのは危うい気がする。
それは友達ではなくて、自分に都合のいいイエスマンだからだ。
実際、主人公はリアル友達を怒らせてしまい避けられている。
きっかけは主人公の無神経な言葉らしい。
しかし、主人公は何も行動を起こそうとせず、頷くだけのロボットを相手に、なぜ自分は友達との関係を修復しないのか、という独善的な言い訳をダラダラと語り、一人で納得してしまっている。
相手が人間だったら、多分「仲直りした方がいいんじゃないの」とか「避けられてる理由を聞いたら」とか、主人公には耳の痛いけれどためになるアドバイスをしてくれるのではないかと思う。
自分の言うことをハイハイと全肯定してくれる相手は、確かに居心地がいい。
しかし、自分に甘い人にとっては、さらに自己中な性格が加速することにもなりそうで、怖いなとも思った。
しかし、途中まで出てこなかった5つ目の言葉がわかるくだりや、ロボットが作られたいきさつが明らかになるあたりは胸がじんわりと温かくなった。
作者の持つ、ふんわりとした雰囲気で優しくエモい話に仕上がっている。
2022.5.16
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へののん
2023/09/10 10:50
「ショーハショーテン!」浅倉秋成/小畑健
一般公募の大喜利番組などでネタを取り上げられる常連で、天才ネタ職人と呼ばれる高校生の主人公。元天才子役の同級生と組んでお笑いの頂点を目指す。
面白いというか、良くできてるなぁという印象。
家族にお笑い芸人になることを認めてもらうためには、地域のお笑いバトルで一位にならないといけない。
するとそこには、圧倒的実力コンビがエントリーしている。
さらに色々なライバルも登場してきて、相方の過去の因縁も明らかになる。
この流れが、本当にジャンプらしいというか、セオリーをきれいになぞってるなと感心する。
しかし「バクマン」では、主人公達の描いている漫画の内容まではわからなかったから、「面白い」「うけてる」と作中で評されてれば、そうなんだと思うしかなかったが、今回はコントの内容そのものも描かれてるため、作中でうけてても、読者にもちゃんと面白くなければならないところがハードル高いなと思った。
これは話考えるの大変だなぁ。
ちなみに、主人公の力になってくれるお笑いマニアのセンパイがいるのだが、彼女がお笑い好きになったきっかけを回想する場面があった。
「スポーツ選手よりアイドルより芸人が好きだった。彼らは面白くてカッコよかった。」と彼女が観ていたのは、ダチョウ倶楽部の上島さんだった。
きっと彼女のようにファンだった人も多かっただろうに、どうして亡くなってしまったのか。悔やまれる。
2022.5.14
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へののん
2023/09/10 10:49
「春待ち雑貨店ぷらんたん」岡崎琢磨
京都の小さなハンドメイド雑貨店を営む主人公と周りの人々の話。
子供が産めない体質の主人公や、体の一部が欠損しているため男性と付き合う自信のない女性、無精/子症の男性などが登場する。
まあ、悩む気持ちはわかるのだが、自分は幸せを手に入れられないと嘆く登場人物達には「異性に選ばれて結婚して子供を持つのだけが幸せ」という凝り固まった価値観に囚われているようで、なんだかなぁ、と思わないでもなかった。
最後の話で、主人公に嫉妬するあまり、かなりえげつない行動をとった知人(子持ち)に対して、自分は子供を授かれない(だから嫉妬されるような人間ではない)と告白する場面に至っては、そこまで卑屈になることか?!と若干引いてしまった。
2022.5.14
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へののん
2023/09/10 10:49
「物語のおわり」湊かなえ
結末の書かれていない「空の彼方」という小説が、北海道を旅している人々の手から手へ渡っていく。
様々な事情を抱えて旅に出た人々は、その途中で終わっている話を読み、それぞれ、話の結末に思いを馳せながら自分の旅を続けていく。
終盤でこの小説とその人々が思わぬ形で繋がっていることが明らかになる。
最後に物語の結末がわかるとともに、あの箇所に出てきたアレってコレだったのか、と点と点が繋がってスッキリする。
北海道を旅行したような気分になれるのもよかった。
夏の北海道いいなあ、きっと作者も取材旅行として色々なところを巡ったんだろうなぁ、なんてことを思いながら読んでいた。
2022.5.14
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へののん
2023/09/10 10:49
「不思議な箱庭」あべまりな
可愛らしい絵柄で描かれる暖かくて優しい世界。
よくまとまっているのだがあまり心に残らない。
コミティアでよく見かけそうな感じの作品。
2022.5.14
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へののん
2023/09/10 10:48
「パイナップルの彼方」山本文緒
親のコネで入った会社で、特に頑張るつもりもなく、スパイシーなお局様とも争わず、上手くやっていたはずの主人公。
職場に新人が入って来てからというもの、お局様と真っ向から対立する新人とお局様の間で板挟みになったかと思えば、承認欲求の強い新人には妬まれるは、女たらしの男性に気に入られてお局様にも睨まれるは、ついにはこっそりやっていた副業を晒されたり、そのうえ横領の容疑をかけられたり、と辛いことが続く。
しかし、もう辞めてしまおうかと思ったとき、そんなに執着している仕事でもなかったはずなのに、逃げたくないという意地が湧いてきて、結局辞めない。
失恋で会社を辞めて、語学留学という口実でハワイに「逃げた」友人、その友人の後を追うように、夫を捨ててやはりハワイに「逃げた」友人のエピソードが、主人公の境遇と対照をなすかのように差し挟まれる。
これを読んでいて、一昔前の自分のことを思い出した。
何か適当な理由をつけて辞めたいと常に思っていた。でも、結局辞めないまま環境が変わった。
自分にも意地があったのか。
結局、主人公は退職することになるが、今までよりは自分にも恋人にも真摯に向き合えるようになる。
まだケータイのない頃の話なのだが、古さは感じなかった。
2022.5.7
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へののん
2023/09/10 10:48
「うつくしが丘の不幸の家」町田そのこ
海を見下ろす住宅地に建つ一軒家を購入して、美容室を開こうとしていた夫婦。ところが、その家は「不幸の家」と呼ばれていることを聞かされる。
築21年になる一軒家に、代わる代わる暮らした住人の物語が、時間を遡ってオムニバス形式で綴られている。
不幸とはいうけれど、誰の人生にも色々なことが起こる訳で、外側から見るよりは、当事者達は幸せそうで、まあ、そういうものだよね、と思う。
隣人の老婦人がいい人なのがよかった。意外な伏線もあり楽しめた。
2022.5.6
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へののん
2023/09/10 10:47
「某」川上弘美
さまざまな人間に変化しながらずっと生き続ける不死の生き物の話。
ある日突然、そこにいることに気がついた主人公が、性別や年齢が全く違う人間に変化しながらも、自我を確率しようと模索しつつ、異性と付き合ったり、仲間に出会って刺激を受けたりして生きていく。
SFといえばSFだけど、この生き物の正体が深く掘り下げられるわけでもなく、主人公の人生が淡々と綴られていて、静かに幕を下ろすまで見守っている感じ。不思議な読後感を残す話だった。
2022.5.6
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へののん
2023/09/10 10:47
「今だけのあの子」芦沢央
ミステリというか、ちょっとした謎や誤解が解けていくような短編集。
日常の、些細なボタンの掛け違いのような誤解でも、ずっと引きずってその後の人生に影響を与えることもある。
現実は、なかなかこの話のように、真実が明らかになってメデタシメデタシとはならないだろうなぁ、と思うからこそ読み終わるとすっきりする。
最後の、老人ホームにいる姑とお嫁さんの誤解が解けた話がよかった。両方いい人なのに、すれ違いが元で険悪になるところだったからだ。
まあ、全体的にサクサクと読めた。
2022.5.6
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へののん
2023/09/10 10:47
「彼女たちの場合は」江國香織
ニューヨークに住む14才と17才の従姉妹の少女が、ある日突然思い立って旅に出る話。
鉄道や長距離バス、時にはヒッチハイクなどしながら南部を目指す。
最初は親のクレジットカードを使っての自由な旅だったが、途中で止められてからもバイトで旅行資金を貯めつつ、旅を続ける二人。
少々危ないこともあったが、色々な人と出会い、助けられたりもして、気ままに街から街へ渡り歩く様子が楽しそうで、いつまでもだらだら読んでいたかった。
一方、双方の親の態度は対照的で、自分も若い頃ヨーロッパやアフリカを独りで廻った経験があるという、17才の少女の父親は彼女の旅に寛容でクレカを使わせている一方、14才の少女の父親は、高圧的に母親に当たり散らして、後日離婚になることが仄めかされる。
高圧的な方もどうかと思うが、寛容な方もちょっと呑気過ぎるのでは、と思わないでもない。
結果的には、14才の方は学校を留年することになり(アメリカでは大したことではないようだが)、日本の高校をドロップアウトしてアメリカの伯母の元に語学留学に来てたものの、そこでも不登校がちだった17才は、自分の生き方を見つけて、アメリカに留まることになったようだ。
何はともあれ、あてもなくのんびり旅に出るっていいなあ、と思う。
とにかく羨ましい、という気持ちで読んでいた。
2022.5.5
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へののん
2023/09/10 10:46
「嫌われ松子の一生」山田宗樹
大学生の主人公は、ある日、今まで存在を知らなかった伯母がいて、彼女が◯されたことを聞き、その伯母松子の人生を調べ始める。
頭もよく美人で、最初は中学教師だったのに、風/俗、刑務所と、どんどん転落して行く女性の生涯。
生き方が不器用で男運が悪いとか言われているが、それ以前に、この人、どうにも思考回路がおかしいんじゃないの、と読みながらもやもやすることしきり。
共感はできなかったが、続きが気になってページをめくる手が止まらず、一気に読んでしまった。そんな話。
2022.5.5
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へののん
2023/09/10 10:46
「ロンリネス」桐野夏生
前作「ハピネス」に続き、タワーマンションに住むセレブ主婦とそのママ友達の話。
憧れのタワマンに住む主人公だが、購入組と賃貸組では明らかな格差があり、ママ友付き合いひとつにも疲弊する日々。
ママ友主婦それぞれにも事情があり、不/倫のどろどろに巻き込まれたり、主人公自身も夫に浮/気されたり、他の既婚男性にコナかけられてよろめいたり、と色々あったが、最後は憑き物が落ちたように、あんなに執着していたタワマンを去る。
前作も思ったが、これよくVERYで連載してたなぁ、と読みながらニヤリとしてしまう。
2022.5.5
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へののん
2023/09/10 10:46
「肖像彫刻家」篠田節子
売れない彫刻家が生計を立てるため請け負った肖像彫刻が、喋りだしたり、夜中に動き回るという話。
それだけ聞くとホラーだが(作者はホラー小説も書いていたし)、何故か面白い。
姉の依頼で亡くなった母親の彫像を作ったところ、懐かしがるどころか、介護の辛い思い出を呼び覚ましてしまったり、高齢者に孫の彫像を作っても喜ばれなかったりと、人々の反応がリアルで考えさせられてしまった。
簡単に感動的な話にはならないところがよかったと思う。
2022.5.1
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へののん
2023/09/10 10:46
「おつれあい」安堂ミキオ
夫婦とそれをとりまく人々の日常。
何がどうということもないが面白い。夫のキャラクターがとにかく変り者で、妻を時々あきれさせたりするけど憎めない。
風/俗とか出てくる。大人向け。
2022.4.29
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へののん
2023/09/10 10:45
「ハルとアオのお弁当箱」まちた
オタク女子とトランスジェンダー女子?が同居して、交代でお弁当を作る話。最終巻。
こういうシチュエーションの話はけっこう多いし、好みだ。
トランスジェンダー女性やゲイの男性と、ひょんなことから同居するとか、あるいは3、4人でシェアハウスとかの話はよく見かける気がする。
結婚とか男女の役割とかに縛られずに、気のあういい人と、一緒に暮らして一緒にご飯食べたいとか、お互いに依存しすぎず、ほどよい他人の関係のままで日常を送りたい、なんて憧れが、みんなひそかにあるのかもしれない。
今、色々結婚のハードルが高いのも、そんな話が受ける原因のひとつかもねぇ。
2022.4.29
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へののん
2023/09/10 10:45
「違国日記」ヤマシタトモコ
9巻まで読んだけど、なんか自分には合わないと思った…。
いくら亡くなった姉がいけ好かないとしても、育児の経験もない主人公が、姪に、姉の育て方に関して批判めいたことを言うのは、どうも受け付けられない。そういう自分は立派な保護者なのか。
その違和感を拭えないまま読み進めてしまった。
なんか、偏屈な独身者の女性の元に、素直で明るくて、自分の話を聞いてくれる子供が、都合よく一緒に暮らしてくれることになった話だと思ってしまう。
2022.4.29
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へののん
2023/09/10 10:45
「恋じゃねえから」渡辺ペコ
中年の主婦の主人公は、ある日、中学の時の塾の先生が今は彫刻家になっていたことを知る。
彼の作品は、中学の親友にそっくりだったーー、という話。
中学生の主人公は、当時先生と友達を見て、恋をしていると思っていた。
しかし、大人になって先生がどんな目で友達を見ていたか、今ならわかるという。
私にもわかる。
恋じゃねえから。
これは大人による少女の搾取だ。
まだ話は進まないが、当時の親友のSOSを無視してしまったことを、ずっと後悔していた主人公が、挽回できるといいなと思う。
2022.4.29
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へののん
2023/09/10 10:45
「今宵もお待ちしております」北川みゆき
とある事情で、腸が煮えたぎるような思いで夜の街を歩いていた女性。
ふと目にとまったバーに入っていくと、そこには美しく、ミステリアスなバーテンダーが、一杯のカクテルを勧めてくれたがーー。
ネットの広告で気になって購入してしまった。
結婚目前だった彼氏を後輩に寝とられて、どう復讐を果たすのかと読み進めていったところ、意外な展開だった。
しかし、説得力がある。そういうものなのかもなぁ、と妙に納得させられてしまった。
オムニバス形式で、様々な事情を抱えた男女がこのバーを訪れ、カクテルを味わうことで、現状に何らかの変化がもたらされる。
登場するカクテルがどれもすごく美味しそうで、ずっと読んでいたい。
2022.4.29
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へののん
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2023
2023年11月 (1)
2023年09月 (7)
色々な人の何気ない日常の一コマを切り取った短編集。
個人的には「姉といもうと」がよかった。
両親が亡くなり、指に障害がある妹と二人きりで暮らしている姉。
姉の方は、どこか心の隅で妹を守ってあげなきゃ、と肩肘張って生きていたけど、妹は指が欠損していても、意外に器用に家事や身の回りのことを難なくこなし、バイト先でも経営者の夫婦に信頼されて可愛がられ、彼氏もできる。
姉も仕事を認められて、二人の未来が明るい方向に向かいそうな終わり方で、読後感がよかった。
2023.2.8
どうしても行きたい海外旅行。夫に反対されて迷っていたところにフリマで売り出されていた空色のスーツケースに目が留まり、思わず衝動買い。
そして主人公の主婦は一人でも行くことを決意する。
その後スーツケースは人の手から手へ渡り、様々な事情を抱えた旅をともにすることになる。
海外の女一人旅の様子がオムニバス形式で書かれている。
あまりに日本人が行かないような場所で格安のホテルを渡り歩くような、こなれた旅をする人もいれば、年に一回だけ毎年同じ豪華なホテルに泊まって思い切り贅沢な気分を味わう人もいて、旅の在り方も色々だと思う。
国内の旅じゃなく海外、というところが葛藤や摩擦を生じるようで、女一人で海外に行くことを心配されたり、生意気だと思われたり、カッコイイと思われたくて見栄をはったり、なんて様子も描かれる。
しかし、自分より海外に詳しいと不機嫌になり、恋人を見知らぬ地に置いてきぼりにする男性には呆れた。
(女性は難なく戻ってきて男の鼻を明かすのだが)
海外じゃなくてもいいから一人旅したくなる。早くコロナが終息しないかなぁ。
規制緩和されたってコロナがなくなるわけじゃないもんね…。
2023.1.20
ブラック労働で鬱病になったあげく失恋した青年、倒産した会社の女社長、異常に過干渉の母から逃げ出した拒食症の女子高生。死ぬつもりだった3人が、ニュースで流れていた、湾に座礁したクジラを見る旅に出る。
とりあえずクジラを見に行くことになった3人だが、旅の途中でだんだんそれぞれの事情が明らかになってくる。
青年の仕事のブラック具合がリアルでエグイ。
女社長も最初は絵を描くことが好きな夢見る少女だったが、紆余曲折があって娘を捨ててまで起こしたデザイン会社が倒産した。
女子高生の母の神経質な締め付けがとにかく異常なのだけど、それに至った経緯を知ると、お母さんも辛かったんだろうな、とは思う。
そんな3人が車で現場に到着して、民家の親切なおばあさんの家にお世話になりながらクジラの行く末を見守る。クジラが海へ戻る描写は圧巻だ。
救出されたクジラの多くは、二日以内に死んでしまうそうだ。
とりあえず踏みとどまった3人もどうなるかわからない。
だけど、でも、生きようよ、という作者からの強いメッセージを感じた。
2023.1.9
幼い頃、祖母に「人は三千円の使い方で人生が決まるよ」と言われた主人公。聞き流していたが、ふとその言葉を思い出す。
彼と別れて人生計画が白紙になった一人暮らしのOL主人公、子供を育てながら家計をやりくりする専業主婦の姉、子供が巣立った後の熟年夫婦の母、年金暮らしだったが働き始める祖母。
それぞれの日常にお金がまつわるエピソードが書かれた話。身につまされることも多く、面白くて一気に読んでしまった。
身構えるような大金でもなく、かといってはした金でもない三千円くらいの出費は、その人の生き方を表すかもなぁ、と納得させられる。
作中に出てくるファイナンシャルアドバイザーの言葉が心に残った。
「光熱費を節約するより固定費を見直せ」
電気代や水道代は、ものすごく頑張って節約しても、削減できる金額はたかが知れている。まず固定費を見直した方がいい、というのだ。
確かに計算するとその通りで、そ、そうなんだ…とちょっとショックを受ける。
「月に一度、三日間は買い物をしないで冷蔵庫にある食材を使い切れ」
そうなんだよなぁ。冷蔵庫に食材たまりがちでいつの間にかムダにしちゃうんだよなぁ。改めて指摘されると確かにこの状態はイカンと反省する。
私はこれを読んだ後、思いきってガラケーをガラホに変えた。
それから1年、電話代は年間5万円ほど削減できた。さらに、クレジットカードの利用で貯まったdポイントを引き当てて4ヶ月くらいはタダになっている。今までの出費はなんだったんだと思う。でも、この本を読まなかったら、なんとなくダラダラ支払い続けていただろう。
「節約のためのアドバイス」みたいな形でこういう情報を読んだら、なるほどと思いつつも、自分では行動を起こさなかったと思う。
でも、主人公たちがあれこれ悩んだり色々工夫している様を読むと、何故か、自分も何かやらなくちゃという気になってしまったのだ。
そう思ったのは私だけではなかったのか、この小説はその後大ヒット。
今度ドラマにもなるらしい。
そしてこの作者の他の小説も次々重版かかったり文庫化されたりして、手に入りやすくなった。
この作者の小説が好きなので嬉しく思っている。
2023.1.7
会社を辞めて引きこもっていた主人公が、友達の勧めでハワイの小さなホテルを訪れる。
観光地の賑わいからは離れた静かな場所で、のんびりと過ごす主人公。
しかし宿泊客の不審な死が続き…。
最初は主人公がのどかな異国でまったりと過ごす様子を楽しく読んでいたら、突如ミステリーになって緊張感が漂う展開に目が離せなくなった。
まあ納得の結末で面白く読めた。
本筋とは関係ないけれど、結婚前に逃げてきた女性と、追ってきた婚約者の会話が全然噛み会わなくて、こういう人とは話しても無駄なんだな…と思った。別れたけど結婚前にお互いのことがわかってよかったんじゃないかな。
そして主人公、その女性が気になっている癖に宿の女主人と不/倫しちゃうのってどーなの、と冷ややかな目で見ていたせいか、本人が悩んでいてもあまり同情はできなかったな。
2023.1.4
母の看病のために東京から実家に戻ってきて、アパレルの契約社員として働く32歳の主人公。
上司はセクハラするわ店長はパワハラするわで、職場には不満だらけ。母も父も高齢で不安。でも、付き合い始めた彼氏は頼りなくて色々問題もあり、結婚が見えてこない…。
そんな主人公の悩みが延々と綴られている。
そうは言っても、結局この二人結婚しちゃうんだろうな~、でもそうなると、冒頭の結婚式の場面とつじつまが合わない。
どうなるんだろう、と読んでいって、ああ、そういうことか、というどんでん返しがある。
面白かった。
これは一昨年亡くなった作者の遺作だそうだ。作者紹介に享年が入っているのが悲しかった。
ご冥福を祈ります。
2023.1.2
刺繍教室の先生をしている主人公50歳。夫がくも膜下出血で倒れたと聞き駆けつけるが、倒れた場所はホテルで一緒にいたのはゲイの青年だったーー。
ゲイの青年と、夫の愛/人だったというシンママと何故か同居して、意識の戻らない夫と高齢の姑の世話をする日々。
ひょんなことで出会った若いシンパパと恋に落ち、子供と3人での付き合いが始まる。
しかし夫の意識が戻り、シンパパの別れてなかった妻が現れ、さらに主人公に乳ガンが発見されたところで10巻が終わり、次巻が最終巻だという。
これを読んで思ったのは、50歳の主婦が若い男性と恋仲になるところだけが絵空事で、その他はリアルにありそうだなということだ。
夫の浮/気、突然倒れた夫の介護、自分の病気、高齢の姑の世話…。
改めて考えると試練だらけの50代で、なんだか物悲しくなった。
作者は主人公をハッピーエンドにしたいとあとがきで書いていたが、結末をどう着地させるのか、これは続きが気になる。
2022.6.5
亡くなった友人の娘を引き取ることになった主人公。カフェで店員さんに突然結婚を申し込み(そして何故か承諾され)、赤の他人同士が家族として暮らすことになる。
正直、面白いと思わなかった…。主人公が亡くなった親友との回想に浸ってばかりで、目の前の家族、特に子供に目を向けていないように見えるからかも。
ロイド・フォージャーでさえ(スパイなのに)子供の世話してるのになぁ。
2022.6.5
19世紀のロンドンで人探しを請け負うアリスとその友人。奇妙な出来事を降霊術によって解決していく。
ホラーなのだが、謎を解き明かして行く感じがミステリのような面白さがある。
霊感のある華やかなアリスと、クールで剣術の腕前も強いミス・ホブソン(何故かファーストネームで呼ばれるのを嫌がる)の二人のコンビが好きだ。シリーズ化して欲しい。
2022.6.5
亡くなった祖父の跡を継いで、神保町の古書店に暮らすことになった三姉妹。会社員の長女、高校生の三女と共に新米店主として奮闘する次女の話。
隣の古書店の店主が、つかみどころのない一風変わった若い男性で、彼がひそかに探しているお宝本が、実は姉妹の店の書庫にあるらしい。ということで続きが気になる。
実は、次女と隣人の彼は、以前よく書店の同じ棚でバッタリ会ったり、残り一冊の新刊を奪い合ったこともある、ちょっとした顔見知りで、好きな本の嗜好がピッタリ同じな彼をウザく思いつつも気になる次女だが、実際、本の趣味がピッタリ合いすぎる相手というのは、なんか気恥ずかしさもあり、確かにちょっとイヤかもなぁ、と思う。
2022.5.29
神保町で古書店を営んでいた独身の兄が急逝したため、北海道から上京した妹。長兄の孫娘で国文科の女子大生に店を手伝ってもらいながら、古書店業を継いでいく覚悟を決める。
悩みを抱えたお客さんにおすすめの本を選んだり、神保町の美味しい食を堪能したり、亡き兄にどうやら恋人がいたらしいことを知ったり、故郷ですれ違ったまま別れた人とよりを戻したりと、まったりした日々の中にも小さい出来事が次々起こり、面白かった。
しかし、実際にそんなんで古書店業で生計を立てられるんだろうか、とは思う。
誰かみたいに神主と拝み屋の三足のわらじでも履かなければ務まらなそうだが…。
2022.5.29
「さがさないで」という書き置きを残した妻を探しているうち様々なことを思い出す夫の話、いじめられていた女子高生がいじめっこの靴にめちゃくちゃ金魚を入れて仕返しする話など八編。
短編集。前に読んだ話も混じっていたが、どれもまとまっていてサクサク読めた。
2022.5.29
ある日、中学一年男子の主人公は奇妙な生き物と出会う。ロシアから来た鳥のクジマと名乗るそれは、主人公の家に居候することに。
ちょっと何言ってるかわからない紹介文を読んで購入したが、紹介文の通りだった。最初の絵面からしてシュール。でもクジマかわいい。
2022.5.29
「夏の庭」「ポプラの秋」と並んで、子供が近所のちょっと変わった大人との触れあいの中で成長する話。
春から中学生になる主人公の女の子。弟が、隣のいじわるじじいを驚かせるために猫の死骸を探していたのが、最後に、実際に見つけたら号泣してしまうところが「夏の庭」に通じるところがあると思った。
でも、主人公と弟は川原に捨てられているバスの中で一晩を過ごす場面が、少々危ないな、と思わないでもなかった。その前に主人公は痴/漢にあっているのだ。まあ、実際は家族が代わる代わる様子を見に来て、祖父が一緒に過ごすことになるのだが。
色々な出来事を経て大人になっていく様子を読みながら、ちょうど中学生になったばかりの姪のことを思い浮かべて、なんだかしんみりしてしまった。
2022.5.20
ひょんなことからロボット「トモダチ」と暮らすことになった主人公。
トモダチの話せる言葉は5つだけ。しかしそんなトモダチと優しい時間を過ごす。
トモダチは、人間の表情を見分けて5つの言葉を発するだけなのだが、何故か会話が成立する。
その言葉というのは基本的には相槌であるためで、トモダチを相手に話していくうちに、主人公は自分の気持ちを整理できたり、癒されたりしていく。
自分にもこんなトモダチいたらいいなぁ、と思わせる。
しかし、ただ相槌を打つだけの相手を「トモダチ」と呼んでしまうのは危うい気がする。
それは友達ではなくて、自分に都合のいいイエスマンだからだ。
実際、主人公はリアル友達を怒らせてしまい避けられている。
きっかけは主人公の無神経な言葉らしい。
しかし、主人公は何も行動を起こそうとせず、頷くだけのロボットを相手に、なぜ自分は友達との関係を修復しないのか、という独善的な言い訳をダラダラと語り、一人で納得してしまっている。
相手が人間だったら、多分「仲直りした方がいいんじゃないの」とか「避けられてる理由を聞いたら」とか、主人公には耳の痛いけれどためになるアドバイスをしてくれるのではないかと思う。
自分の言うことをハイハイと全肯定してくれる相手は、確かに居心地がいい。
しかし、自分に甘い人にとっては、さらに自己中な性格が加速することにもなりそうで、怖いなとも思った。
しかし、途中まで出てこなかった5つ目の言葉がわかるくだりや、ロボットが作られたいきさつが明らかになるあたりは胸がじんわりと温かくなった。
作者の持つ、ふんわりとした雰囲気で優しくエモい話に仕上がっている。
2022.5.16
一般公募の大喜利番組などでネタを取り上げられる常連で、天才ネタ職人と呼ばれる高校生の主人公。元天才子役の同級生と組んでお笑いの頂点を目指す。
面白いというか、良くできてるなぁという印象。
家族にお笑い芸人になることを認めてもらうためには、地域のお笑いバトルで一位にならないといけない。
するとそこには、圧倒的実力コンビがエントリーしている。
さらに色々なライバルも登場してきて、相方の過去の因縁も明らかになる。
この流れが、本当にジャンプらしいというか、セオリーをきれいになぞってるなと感心する。
しかし「バクマン」では、主人公達の描いている漫画の内容まではわからなかったから、「面白い」「うけてる」と作中で評されてれば、そうなんだと思うしかなかったが、今回はコントの内容そのものも描かれてるため、作中でうけてても、読者にもちゃんと面白くなければならないところがハードル高いなと思った。
これは話考えるの大変だなぁ。
ちなみに、主人公の力になってくれるお笑いマニアのセンパイがいるのだが、彼女がお笑い好きになったきっかけを回想する場面があった。
「スポーツ選手よりアイドルより芸人が好きだった。彼らは面白くてカッコよかった。」と彼女が観ていたのは、ダチョウ倶楽部の上島さんだった。
きっと彼女のようにファンだった人も多かっただろうに、どうして亡くなってしまったのか。悔やまれる。
2022.5.14
京都の小さなハンドメイド雑貨店を営む主人公と周りの人々の話。
子供が産めない体質の主人公や、体の一部が欠損しているため男性と付き合う自信のない女性、無精/子症の男性などが登場する。
まあ、悩む気持ちはわかるのだが、自分は幸せを手に入れられないと嘆く登場人物達には「異性に選ばれて結婚して子供を持つのだけが幸せ」という凝り固まった価値観に囚われているようで、なんだかなぁ、と思わないでもなかった。
最後の話で、主人公に嫉妬するあまり、かなりえげつない行動をとった知人(子持ち)に対して、自分は子供を授かれない(だから嫉妬されるような人間ではない)と告白する場面に至っては、そこまで卑屈になることか?!と若干引いてしまった。
2022.5.14
結末の書かれていない「空の彼方」という小説が、北海道を旅している人々の手から手へ渡っていく。
様々な事情を抱えて旅に出た人々は、その途中で終わっている話を読み、それぞれ、話の結末に思いを馳せながら自分の旅を続けていく。
終盤でこの小説とその人々が思わぬ形で繋がっていることが明らかになる。
最後に物語の結末がわかるとともに、あの箇所に出てきたアレってコレだったのか、と点と点が繋がってスッキリする。
北海道を旅行したような気分になれるのもよかった。
夏の北海道いいなあ、きっと作者も取材旅行として色々なところを巡ったんだろうなぁ、なんてことを思いながら読んでいた。
2022.5.14
可愛らしい絵柄で描かれる暖かくて優しい世界。
よくまとまっているのだがあまり心に残らない。
コミティアでよく見かけそうな感じの作品。
2022.5.14
親のコネで入った会社で、特に頑張るつもりもなく、スパイシーなお局様とも争わず、上手くやっていたはずの主人公。
職場に新人が入って来てからというもの、お局様と真っ向から対立する新人とお局様の間で板挟みになったかと思えば、承認欲求の強い新人には妬まれるは、女たらしの男性に気に入られてお局様にも睨まれるは、ついにはこっそりやっていた副業を晒されたり、そのうえ横領の容疑をかけられたり、と辛いことが続く。
しかし、もう辞めてしまおうかと思ったとき、そんなに執着している仕事でもなかったはずなのに、逃げたくないという意地が湧いてきて、結局辞めない。
失恋で会社を辞めて、語学留学という口実でハワイに「逃げた」友人、その友人の後を追うように、夫を捨ててやはりハワイに「逃げた」友人のエピソードが、主人公の境遇と対照をなすかのように差し挟まれる。
これを読んでいて、一昔前の自分のことを思い出した。
何か適当な理由をつけて辞めたいと常に思っていた。でも、結局辞めないまま環境が変わった。
自分にも意地があったのか。
結局、主人公は退職することになるが、今までよりは自分にも恋人にも真摯に向き合えるようになる。
まだケータイのない頃の話なのだが、古さは感じなかった。
2022.5.7
海を見下ろす住宅地に建つ一軒家を購入して、美容室を開こうとしていた夫婦。ところが、その家は「不幸の家」と呼ばれていることを聞かされる。
築21年になる一軒家に、代わる代わる暮らした住人の物語が、時間を遡ってオムニバス形式で綴られている。
不幸とはいうけれど、誰の人生にも色々なことが起こる訳で、外側から見るよりは、当事者達は幸せそうで、まあ、そういうものだよね、と思う。
隣人の老婦人がいい人なのがよかった。意外な伏線もあり楽しめた。
2022.5.6
さまざまな人間に変化しながらずっと生き続ける不死の生き物の話。
ある日突然、そこにいることに気がついた主人公が、性別や年齢が全く違う人間に変化しながらも、自我を確率しようと模索しつつ、異性と付き合ったり、仲間に出会って刺激を受けたりして生きていく。
SFといえばSFだけど、この生き物の正体が深く掘り下げられるわけでもなく、主人公の人生が淡々と綴られていて、静かに幕を下ろすまで見守っている感じ。不思議な読後感を残す話だった。
2022.5.6
ミステリというか、ちょっとした謎や誤解が解けていくような短編集。
日常の、些細なボタンの掛け違いのような誤解でも、ずっと引きずってその後の人生に影響を与えることもある。
現実は、なかなかこの話のように、真実が明らかになってメデタシメデタシとはならないだろうなぁ、と思うからこそ読み終わるとすっきりする。
最後の、老人ホームにいる姑とお嫁さんの誤解が解けた話がよかった。両方いい人なのに、すれ違いが元で険悪になるところだったからだ。
まあ、全体的にサクサクと読めた。
2022.5.6
ニューヨークに住む14才と17才の従姉妹の少女が、ある日突然思い立って旅に出る話。
鉄道や長距離バス、時にはヒッチハイクなどしながら南部を目指す。
最初は親のクレジットカードを使っての自由な旅だったが、途中で止められてからもバイトで旅行資金を貯めつつ、旅を続ける二人。
少々危ないこともあったが、色々な人と出会い、助けられたりもして、気ままに街から街へ渡り歩く様子が楽しそうで、いつまでもだらだら読んでいたかった。
一方、双方の親の態度は対照的で、自分も若い頃ヨーロッパやアフリカを独りで廻った経験があるという、17才の少女の父親は彼女の旅に寛容でクレカを使わせている一方、14才の少女の父親は、高圧的に母親に当たり散らして、後日離婚になることが仄めかされる。
高圧的な方もどうかと思うが、寛容な方もちょっと呑気過ぎるのでは、と思わないでもない。
結果的には、14才の方は学校を留年することになり(アメリカでは大したことではないようだが)、日本の高校をドロップアウトしてアメリカの伯母の元に語学留学に来てたものの、そこでも不登校がちだった17才は、自分の生き方を見つけて、アメリカに留まることになったようだ。
何はともあれ、あてもなくのんびり旅に出るっていいなあ、と思う。
とにかく羨ましい、という気持ちで読んでいた。
2022.5.5
大学生の主人公は、ある日、今まで存在を知らなかった伯母がいて、彼女が◯されたことを聞き、その伯母松子の人生を調べ始める。
頭もよく美人で、最初は中学教師だったのに、風/俗、刑務所と、どんどん転落して行く女性の生涯。
生き方が不器用で男運が悪いとか言われているが、それ以前に、この人、どうにも思考回路がおかしいんじゃないの、と読みながらもやもやすることしきり。
共感はできなかったが、続きが気になってページをめくる手が止まらず、一気に読んでしまった。そんな話。
2022.5.5
前作「ハピネス」に続き、タワーマンションに住むセレブ主婦とそのママ友達の話。
憧れのタワマンに住む主人公だが、購入組と賃貸組では明らかな格差があり、ママ友付き合いひとつにも疲弊する日々。
ママ友主婦それぞれにも事情があり、不/倫のどろどろに巻き込まれたり、主人公自身も夫に浮/気されたり、他の既婚男性にコナかけられてよろめいたり、と色々あったが、最後は憑き物が落ちたように、あんなに執着していたタワマンを去る。
前作も思ったが、これよくVERYで連載してたなぁ、と読みながらニヤリとしてしまう。
2022.5.5
売れない彫刻家が生計を立てるため請け負った肖像彫刻が、喋りだしたり、夜中に動き回るという話。
それだけ聞くとホラーだが(作者はホラー小説も書いていたし)、何故か面白い。
姉の依頼で亡くなった母親の彫像を作ったところ、懐かしがるどころか、介護の辛い思い出を呼び覚ましてしまったり、高齢者に孫の彫像を作っても喜ばれなかったりと、人々の反応がリアルで考えさせられてしまった。
簡単に感動的な話にはならないところがよかったと思う。
2022.5.1
夫婦とそれをとりまく人々の日常。
何がどうということもないが面白い。夫のキャラクターがとにかく変り者で、妻を時々あきれさせたりするけど憎めない。
風/俗とか出てくる。大人向け。
2022.4.29
オタク女子とトランスジェンダー女子?が同居して、交代でお弁当を作る話。最終巻。
こういうシチュエーションの話はけっこう多いし、好みだ。
トランスジェンダー女性やゲイの男性と、ひょんなことから同居するとか、あるいは3、4人でシェアハウスとかの話はよく見かける気がする。
結婚とか男女の役割とかに縛られずに、気のあういい人と、一緒に暮らして一緒にご飯食べたいとか、お互いに依存しすぎず、ほどよい他人の関係のままで日常を送りたい、なんて憧れが、みんなひそかにあるのかもしれない。
今、色々結婚のハードルが高いのも、そんな話が受ける原因のひとつかもねぇ。
2022.4.29
9巻まで読んだけど、なんか自分には合わないと思った…。
いくら亡くなった姉がいけ好かないとしても、育児の経験もない主人公が、姪に、姉の育て方に関して批判めいたことを言うのは、どうも受け付けられない。そういう自分は立派な保護者なのか。
その違和感を拭えないまま読み進めてしまった。
なんか、偏屈な独身者の女性の元に、素直で明るくて、自分の話を聞いてくれる子供が、都合よく一緒に暮らしてくれることになった話だと思ってしまう。
2022.4.29
中年の主婦の主人公は、ある日、中学の時の塾の先生が今は彫刻家になっていたことを知る。
彼の作品は、中学の親友にそっくりだったーー、という話。
中学生の主人公は、当時先生と友達を見て、恋をしていると思っていた。
しかし、大人になって先生がどんな目で友達を見ていたか、今ならわかるという。
私にもわかる。
恋じゃねえから。
これは大人による少女の搾取だ。
まだ話は進まないが、当時の親友のSOSを無視してしまったことを、ずっと後悔していた主人公が、挽回できるといいなと思う。
2022.4.29
とある事情で、腸が煮えたぎるような思いで夜の街を歩いていた女性。
ふと目にとまったバーに入っていくと、そこには美しく、ミステリアスなバーテンダーが、一杯のカクテルを勧めてくれたがーー。
ネットの広告で気になって購入してしまった。
結婚目前だった彼氏を後輩に寝とられて、どう復讐を果たすのかと読み進めていったところ、意外な展開だった。
しかし、説得力がある。そういうものなのかもなぁ、と妙に納得させられてしまった。
オムニバス形式で、様々な事情を抱えた男女がこのバーを訪れ、カクテルを味わうことで、現状に何らかの変化がもたらされる。
登場するカクテルがどれもすごく美味しそうで、ずっと読んでいたい。
2022.4.29