今日、知り合いと街中の小さなカレー屋さんに入りました。席数6ぐらいの本当に小さい空間で、私たちの他には常連さんらしい人がカウンターに座っているだけでした。
　私たちはテーブル席に着き、二人して牛肉とキノコのカレーを注文しました。
　料金が前払いということだったので、席近くにあったPayPayのQRコードをLINEペイのアプリで読み取ったところ、このお店はPayPayとLINEペイの相互乗り入れ(?)に対応してしないというエラーメッセージが表示されました。

　「それなら現金で支払います。」
　「すみませんね。うち、そのあたりよく分かってなくて。LINEなんとかでも支払いできるはずなんですか？」
　「そう聞いていたのですけどね。できないところもあるんですね。知らなかったです。」

　支払いをすませてカレーの到着を待つ間に、何気なくマスターと常連さんの会話を聞いていたのですが、どうもPayPay等のQRコード支払いについて話しているようです。もちろん私とのやりとりから、そういう話になったのでしょう。

　ここで私は一抹の不安感を覚えます。

　そのあとは何事もなくカレーが運ばれてきて、何事もなくカレーを食べ終わりました。さあ、帰ろうというところで、マスターが声をかけてきました。

　「先ほどはすみませんでしたね。世の中の流れにあわせて、うちもちゃんとやらなくちゃダメだって思ってるんですけど、なかなか難しくってねー」

　常連さんはいつの間にかいなくなってました。お店には私たちだけで、外から人が入ってくる様子は微塵もありませんでした。

　ここからマスターとの長話が始まります。私の連れはこういうお店の人との雑談は何とも思わない、というか、むしろ自分から積極的にいくタイプ。ところが私はそういうのがまったく苦手で、一刻でも早くその場を立ち去りたいタイプ。
　延々と続く会話に適当にあいづちを打ちながら、内心は、

　(早く終わってくれねーかな)

と思っています。かなりイラつきながら。


　さてこの状況なのですが、客観的に見ると、別にお店の人と長話をしたところで、こちらには何の不都合もないのです。次に何か約束があったわけではないですし、話の内容も他愛ないものだし、マスターだってとても気さくなおじさんです。
　が、私はとにかく話をしたくない。早くその場を離れたい。

・・・・・・
・・・・・・

　この感情、この感覚。
　自分もそうだという方、いらっしゃいませんか？　これを言葉にしようとしたのですが、いまひとつうまく表現できませんでした。

　コミュ障？
　人見知りのひどいヤツ？
　対人恐怖症？

　なんなのでしょうね。思えば、これまでもずっとそうなのですが。自分の中でいつも持て余し気味の感情のひとつです。