アスーラとアズラーイル 5
- カテゴリ:自作小説
- 2023/11/16 19:42:24
凍った湖に落ちた…はずだった。
なのに冷たさは感じなかった。水の抵抗すら感じない。
ただ、落下していくのを感じていた。しかも、どんどん落ちる速さは増していった。
見上げると遥か遠くになった水面が揺らめいているのが小さく見えた。
それもすぐに見えなくなり、周りは暗く自分の手足すらわからなくなっていった。
そして闇に包まれた瞬間、全身に衝撃が走った。不自然な体勢で落ちて体を強く打ったらしい。穴の底かと思った地面は急な下り坂になっていて僕はさらに転げ落ちていった。
どのくらい転げ落ちていったのだろう。
坂が終わった時には体中が痛くて起き上がることも出来なかった。
背中の瘤が特に痛かった。鋭い刃物で切り裂かれているような痛み。
何度も何度も内側から切り裂かれているような。
痛みが限界に達した時、意識が遠のいていった。
夢を見た。
うっとりするような美しい少女が僕に微笑みかけてくれる夢。
僕は昔、彼女に歌を教わって一緒に歌った。
塩を含んだ岩がキラキラしていた。
月と星を頼りに僕らは楽しく旅をした…。
いや違う。歌は子供の頃、村で教わった。
それは、一緒に旅した少女が聴かせてくれた歌とよく似ていた。
「また会いましょう」と言ったのに、もう二度と会えなかった少女を僕は探し続けた。夢でない証拠のあの歌を歌いながら。
年老いた僕は自分の子供にその歌を教えた。美しい思い出と旋律がせめて未来に残るように願って。
僕はどこまでが夢の出来事でどこからが本当の出来事なのかわからなくなっていった。
その時、あたりがぼうっと明るくなった。同時に背中の痛みは嘘のように消えていた。
柔らかい光がどこから来たのか不思議だった。
体が信じられないくらい軽かった。
僕は背中から生えた6枚の透き通った翅で、飛んでいた。
光は僕自身から放たれていた。
続
転生というか。
猫耳ヘア、ロングドレスなら髪も長いほうがいいような気がするけど。
ショートもカワイイんだよねぇ。
迷うよ~!!
先祖の記憶を持っていたってことなのかな?
猫耳ヘアは、すっごく迷って決められない。
試着が出来たらいいのに。
せんちゃんが私に似合うと思う方を選んでください(丸投げ)。