仕事で忘れられない出来事
- カテゴリ：今週のお題
- 2023/11/21 22:55:31
若いころ、最初の会社を解雇されて7，8か月海外を放浪したことがある。
バブルが崩壊して若いものからいろいろ難癖付けられて辞めさせられたのだ。
今なら問題になるようなことがまかり通る世の中だったので、ほぼ強制的に自主退職に追い込まれた感じ。
一晩やけ酒を飲んだけど、これは神様がくれたチャンスだと思うことにして、100万の予算で行けるところまで行こうと思ったら、そのくらい行けたのだ。
アジアだけなら本当はもっと長時間の旅もできたけれど、ヨーロッパも見に行きたくなっていったら、すごい勢いで金がなくなっていったっけ。
というのはただの前置きで、日本に帰ってきたら職がなかった。
貯金はもう少しあったけど、そんなの使っていれば尽きてしまう。
そこで入ったのが、浄水器の飛び込み営業の会社だった。
浄水器を1週間試してもらって、気に入れば買ってもらうという簡単なお仕事。
のわけがない。
まず玄関の扉を開けてもらい、話を聞いていいなと思ってもらい、浄水器を設置させてもらい、お気に召していただかなければならない。
私なら開けないよ。
正直、すごくいいフィルターを使っていたし、お値段も手ごろだから、浄水器を設置するところまで行けたら結構買っていただけた。
フィルターの交換で定期的に収益も入るのだが、その前のところがすごく大変で、雑居ビルを上から下まですべて回っても数件しか話をするところまでいけない。
しかも大きなカバンに浄水器を3つ入れて歩くのはかなり重い。
設置前はそれほどでもないが、一度水を通してしまうとものすごく重くなる。
ダ〇キンとかの営業だと数人で車移動するから在庫を車に置けたらしいが、こっちは歩きか電車移動で、夏を越せずに体調を崩して休職→体力つけて戻って来いと言われたのでちょっくらネパールにトレッキングに行く→家に帰ったら事務が突然やめたので事務に入れと言われるという経過で内勤になったのだが、前の事務の子は2か月分くらいの仕事をボイコットしていたらしい。
無茶苦茶サービス残業させられて、しかも残業代などでない、今でいう超ブラック企業であったが、まあその後の人生でつらいことがあってもへこたれなくなったので、不問にしておいてやろう。
その時の会社は新宿御苑のすぐ前にあった。
住所は新宿2丁目だった。
うまくお試しができなかったりすると、新宿駅から会社までの間に最後のあがきをしたりする。
男性の営業は2丁目の店を回ってひょえーと思いながら何とかモニター器を設置してもらったけど、契約するときもう一度いけなくちゃいけない、と悩んでいた。
私が歌舞伎町のあるマンションを回ったら、話を聞いてくれたのはエロ小説書きのおじさんだった。
私の旅の話がいたく気に入ったようで、お買い上げくださり、その後のメンテナンスでもいろいろお話したが、「君もエロ小説書きになりなさい」と勧誘されるのには参ったものだ。
度胸もあるし、いろんな経験をしているんだから、あとは男性経験を積めば絶対いい話が書ける、この分野に女性はあまりいないから、君の観点で書けばいいんだよ、と伺うごとに勧められた。
別にこのおじさんに下心があったわけではなかったように思う。
とにかく何か書いて見せろ、エロでなくてもいいから君は文章を書きなさいと何度も言われた。
事務になって水に関する豆知識のチラシを作ったりしたのはこのおじさんの声があったからかもしれない。
飛び込み営業はまずエレベーターで最上階まで上がり、そこから順に下りながら回っていくのだが、どのドアが開いても強面のお兄さんやおじさんばかりのマンションがあった。
パンツいっちょで出てくる人も結構いるし、ここはどういうマンションなんだと思っていたら、1階がやくざさんの事務所で、入った途端、トラの毛皮と、その奥のどでかい机、脇から若いのが数人出てきてすごんできた。
デスクの後ろのたぶん偉い人がそれを制して何の御用だと尋ねるので、浄水器の営業に参りました！ ですがこちらに置かせていただくには少々お安すぎる品のようですね！ と定価に0を一つ付けた値段を言ってにっこり笑って退散した。
とはいえ、どこの男性もそれなりに紳士的な方ばかりだった。
忘れられない貞操の危機は、一度だけ。
玄関で推定レズのお姉さまに無理やり部屋に引きずり込まれてキスされそうになり、ここでこのドアが閉まったらやばいことになる、と必死に逃げた。
もしあれが営業撃退法だったとしたら、見事に成功したことになるが、さて。
私もこれは務まらん！ と思いました。
私のちょっくらネパールに行ってきたは課長には受けましたが、絶対社長にばれるんじゃないよと言われました。
なるほど、あの時ドアで踏ん張ってしまったから私の話はエロくならないのですね…。
つるまつさん
右の頬を張られたら左の頬を差し出せのようにいろんなものを差し出すわけにはいきません＾＾；
歯には歯を
唇には唇を
って、ならーん！
私が、これは勤まらん（私には無理！）、と思った職種No.２です＾＾；
多くの場合、剥き出しの「ノルマ」があったり、売り上げ（？）が棒グラフで張り出されたりするところもあるイメージで、メンタルも強くない私には無理そうに思っていました＾＾；
グリコさんの適性・・・、『・・・体力つけて戻って来いと言われたのでちょっくらネパールにトレッキングに行く・・・』辺りには、私よりはダンチでありそうですね＾＾。
・・・スミマセン、ご明察、( ^.^)( -.-)( _ _)zzz...
ドアが閉まってヤバいことになっていたら、どんなエロ小説の大家になられていたのか、少々残○ではあります＾＾。
↑寝言です＾＾。私は今、眠っています＾＾。