Nicotto Town



追悼 ダモ鈴木


近年は病と闘いつつダモ鈴木ネットワークでの活動を続けていた、
元CANのボーカリスト、ダモ鈴木氏が逝去、享年74。
まず謹んでご冥福を祈りつつ、彼の関わった音楽に感謝を。

マルコム・ムーニー参加の1st『Monster Movie』のインパクトが強く、
暫くの間は1stと『CAN DELAY 1968』ばかり聴いていたけど、
友人来宅時に終日CANを流し続けたことがきっかけで、佳さも判ってきた。

軽みの凄味というのか、全く気負わぬ決意/覚悟というべきか。
エリック・ドルフィーの演奏を「軽やかに飛翔する」と評する人がいたが、
この言葉はダモ氏にこそふさわしい気がする。フーテン/ヒッピーの真髄。

ダモ氏が抜けた後のCANはさほど好みではなく、あまり聴かない。
ムーニーやダモ氏が西洋文明に対する異物として機能していたことが、
CANの大きな魅力という意見に納得するのですが、まあ人それぞれでしょう。

当時のレコード屋も悪いのです。『Future Days』の帯の文句は、
『"カン"は2人目のボーカリストも狂気に追いやった』ですもの。
もちろん聴きたくなりますよね。若い頃は特に狂気に強く惹かれるし。

ムーニーやダモ氏がCANに在籍していたのは1968年~73年あたり。
同時期、国内では村八分のチャー坊やロストアラーフが活動していた。
『村八分ライブ』と『LOST AARAAF』と『Ege Bamyasi』を比べるのも一興。

夜中に訃報を知り、どれを聴こうか悩んだ。
『Sing Swan Song』が聴きたくて『Ege Bamyasi』にした。
CAN未体験の人にはこのアルバムか『Future Days』がオススメ。

NHK-AMの毎木曜午前、六角精児氏がパーソナリティーを務め、
音楽中心の番組構成にしている。聞き逃し配信でだいたい聴いてるが、
たしか次の木曜は『はじめてのジャーマンロック』だったはず(うろ覚え)。

ダモ氏在籍時のCANも流すに違いない。どれを選ぶだろう?
『Mashroom』『Mother Sky』『Halleluwah』『Vitamin C』……
名曲だらけで六角氏も悩んでるだろう。ダモ鈴木追悼特集にしたらどうかしら。

(慌てて追記)

未発表曲を集めた『Unlimited Edition』の存在を忘れてた。
『Future Days』のアウトテイク曲『Doko E』で決まりでしょう。
何処へ行けばいいのでしょうと日本語で歌ったダモ氏は未来へ旅立った。




月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.