2月30日?
- カテゴリ:日記
- 2024/03/01 21:25:51
よくある「今日は何の日」系のサイトで、
「2月30日」が載っているところを見つけた。
何かの間違いだろうと思いながら見てみたら…
・其角忌
・みその日(毎月30日)
・そばの日(毎月最終日)
2月に「みその日」はないよなー。「そばの日」も30日ではない。
ついでに調べたら、「そばの日」は2月28日にも2月29日にも載っていた。
…と、この2つの話はどうでもよくて、今日の本題は「其角忌」のこと。
其角というのは江戸前中期の俳人、宝井其角。
松尾芭蕉の門人で、蕉門十哲の筆頭に数えられている。
芭蕉は元禄7年10月12日が忌日で、これはもちろん旧暦だが、
現代では毎年、新暦の10月12日を芭蕉忌としている。
旧暦の時代に亡くなった人物の〇〇忌は、みんなそういう扱いになる。
芭蕉が亡くなった日は新暦でいうと11月28日だった。
時雨の時期で、芭蕉が時雨の風情を好んだことから、時雨忌とも呼ぶ。
でも今の10月12日は時雨の時期ではなく、時雨忌と呼ぶのはそぐわない。
西行忌は2月16日だ。新暦だと3月23日にあたっていた。
平安時代は温暖だったから、桜が咲いていてもおかしくない。
「願はくは花の下にて春死なむその如月の望月のころ」
西行はこの願い通りに亡くなった。旧暦の如月は仲春なのだ。
でも今の2月16日だと、まだ寒さが厳しく、桜の花にはほど遠い。
こんなふうに、無理やり新暦の日を忌日に当てると、いろいろ無理が出る。
でも、旧暦〇月〇日は新暦だと毎年変わるから、便宜上、仕方がない。
それで、もっと気の毒なのが其角なのだ。
何しろ亡くなったのが旧暦2月30日だから、
新暦で2月30日が其角忌だといっても、その日は存在しない。
誕生日と年齢の関係は、「年齢計算ニ関スル法律」と民法の規定によって、
誕生日の前日に1つ年を取ると決まっていて、法律的に明確なのですが、
〇回忌の数え方については決まりがないので、困りますね。
なんてこさん、こんばんは。
「タカライ企画」はシャレが入っている感じがしますね。
講談の宝井派は、明治後半~大正期に力を持った4代宝井馬琴から始まるようで、
宝井其角とは関係なさそうです。
講談には神田派・一龍斎派・田辺派などと並ぶ「宝井派」があります。
由来は・・・知りません(^^;)
亡くなった方はもうそんなこと気にしないと思いますが(^^; 、他の方たちと比べると確かに気の毒~。