Nicotto Town



どう生きる?第三十三章 Maja(マヤ)の涙


第三十三章 Maja(マヤ)の涙


家に帰ってシャワーを浴びてソファーでくつろいでいると、

「海斗は、不思議な人よね」とマヤが、

座っている私を後ろから抱きしめながら言った。


「何?どうしたの?」と私が尋ねると、

マヤは深いため息をついて答えた。

「あなたがそばにいると、すごく穏やかな気持ちになるの。」


「そうなんだね、それは嬉しい」

と私は首に巻いた手を握りしめながら答えた。


「また、あなたとお別れしなければならないと思ったら、

1年後がとっても寂しい」

と彼女の大きな目から涙があふれてきた。


「考えたくないけど、寂しいよね」

と私は彼女の涙を拭いながら言った。

「マヤと一緒にいるととても落ち着くんだ。

ご両親もとても良くしてくれるし、

お姉さんたちもとてもいい人だし、

カフェの店長も親切にしてくれるし、

スタッフたちともフレンドリーになれた。」

しみじみと私は語った。


その時、私はひらめいた。

「今のビザが切れたら、いったん日本に帰り、

いろんなことを整理し準備をして、

観光ビザでスウェーデンに戻ってくる。

マヤが通ってる大学に

入学手続きをして入学する。す

ると留学ビザが発給される。」

私は考えを口にした。


マヤにそのことを話すと、

彼女は泣きながら笑っていた。

「すてきなアイデア。

あなたは実行力があるから楽しみにしる。」

と彼女は言った。もう彼女は泣いていなかった。





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