深夜
- カテゴリ:小説/詩
- 2024/03/30 06:16:58
誰が考えたのだろう
こんなに早く
1人になるなんて
どこでつまずいたのだろう
手を繋いでいたのに
真夜中に部屋の片隅で
うずくまって部屋を見ても
あの頃の気配は何もない
たとえあなたかま持って行ったら
どこに埋めろのだろう
あの時のままでよかった
よくはかきたくなかった
でも一人にはなりたくない
こんな矛盾を抱えて
あなたはなんと思ったろい
暗闇にキャンドルの明かりがひとつ
こんな日が来ることもわかっていた
私には一人が似合う
そんなことを言った人はだるだったか
そんなこと聞きたくなかった
明日も明後日も一人
笑顔が戻るまでキャンドルは持つだろうか
足りなけれれば買えばいい
でも飼えない物もある
ひとのこころまでは切りとれない
一人ぼっちだった夜が明け
明るい日差しの中で、もう一度、一人ぼっちを思い出させる
今日もいつものと変わらない日常
それでも、心の中のむなしさは、明るい日差しの中で
なにも輝かない
ただ、青い空の向こうに
ぼくの知らない時間が待っているような気がする
想いが揺れている
壁に写った二人の影も
今はもう独りだけ
こんなにも静寂な夜が
いつまで続くのか
無言で灯るキャンドルに
そっと手をかざす
手のひらに
少しばかりの暖かさが染み入る
瞼を閉じると過去が一つだけ
燃え尽きて行った
あといくつ?
私はキャンドルにそっと問いかけた
灯は言葉も無く
闇の中で
静かに
揺らぎ続けていた