Nicotto Town



手紙読みバイト、心配するバイト(嘘日記)

私、本当にこの時代に生きていて良かった。

あなたへ手紙を書くたびに思います。そうじゃなきゃ私はこれを読んでもらうためだけに誰かと友達にならなきゃなかったかもしれない。
でも同時に、こういうバイトってうらやましいなぁ。私だってこういうバイトひょっとしたらあなたより得意だと思う。あなたが羨ましい。でもきっと手紙を読むだけのバイトを探す人なんかいないんだろうなぁ
まあいいや。とにかく今日の手紙。

私最近「心配してもらう」というサービスも使いだしました。
そんなこと言ったら、占い師とかカウンセラーとかそういう既存のサービスを使えとか、マッチングアプリで友達なり恋人なり作れと言われと言われそうだけれども、私は別に、自分の人生の運気をうんぬんという話やら、アドバイスをもらいたいわけでもなく、カウンセリングで自分の認知を分析したいわけでもなく、変わりたいわけでもなく、ただ、「心配してもらうプレイ」が必要だったというだけです。美容師さんとかネイルサロンとかマッサージ店とかバーとかで「忙しかったんですねえお仕事大変ですね」とか「凄くこってますね」とかいってくれるやつが欲しかったんです。でも、心配してもらいたい範囲でネイルサロンと美容室に行くのもあれだし、心配してもらいたいのを醸すのも迷惑な客だし。
だから、あなたに手紙を書くバイトを依頼したのと同じプラットフォームで、何でも屋さん的なものを掲載しているサイトに「心配してくれる人」を募集しました。
ただ、なかなか適切な温度感での心配のオーダーを出すことが難しいですね。
鷹揚に。大げさでなく。距離をもって。そういう心配が必要なんですけれども、思えばそんな募集をかけられたら、普通「大げさに」「深刻に」心配しますもんね。私だってそうします。でも、実際に「大げさに」「深刻に」心配してほしいなら、リアルな人間関係の構築で十分なわけで。難しいですね。

でもね、こういうサービス、もう少し必要だと思うのは私だけかな。でも多分、30年後くらいにこういうサービスを必要とする人凄く増えると思うなぁ。
人間関係というものに疲れ切ってしまって、誰かといる必要はないのだけれども、人が浴びたいトリートだけをもらうようなね。
そうして、人は微生物みたいなものに変わっていったらいいな。カラカラになってね。もっと自由になるようにね。




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