Nicotto Town



戦え‼ぽん家 それぞれの戦い②SIDEポンシロウ

「ぐ…くくッ!」
ポンシロウは自分がフラグを立てて呼び出した大岩を支えていた。

「あああああ~~ッ‼」

ポンシロウは椪龍呼吸法で潜在能力を引き出して筋肉を肥大させ、
大岩を持ち上げて移動し、広場に置いた。

「ふうっ。何とかなった。みんなは先に進めたのかな…」

「他人のことより自分のことを心配したらどうだ?」

ポンシロウが声の方に振り向くと大岩が平たくなって手と足が現れ、
人の形になった。どうやらアルマジロのように丸まって岩のふりを
していたようだ。両肩には棘の付いた肩パッドを付け、背中に大岩の
ような甲羅を背負っている。

「ぽみ平が来なかったのは残念だが、その前に貴様を血祭りにあげて
くれるわ!」

「お前は?」

「ポンデス軍四天王が1人、ビロンマ・ヌケヤローだ!」

ぶぷふぉっ!
ポンシロウは思わず笑い転げそうになったがかろうじて堪えた。

「恐怖のあまり気が動転したか。まあいい。貴様はここで俺に
切り刻まれてタヒぬのだ!」
そう言って両肩の肩パッドの棘を抜くと、鞭が引き出された。

「俺の鞭さばきを見るがいい!」
ビロンマは傍を飛んでいた鳥の魔物に鞭を絡めて切り裂いた。

「貴様もこうなるのだ!くらえっ‼」
そう言って振り回したビロンマの鞭のスピードは音速を超えており、
人間の目では見切れそうにない。ポンシロウはただ両腕を組んで
ひたすら攻撃に耐えていた。

「フハハハ!どこから飛んでくるかさえわかるまい‼とどめだ~‼」
ビロンマはとどめの一撃を放ったつもりだったが

ガクン
突然力が抜け、眼前に何かが迫ってきた。

「え⁉」
素っ頓狂な声を上げた刹那

バシィッ!

「あんぎゃ‼」
ポンシロウが投げ返した鞭が顔面に直撃した。

「ぬくく…」
何とかして顔面にめりこんだ鞭を引っこ抜くと

「なああ‼い…いつの間に鞭の先を‼」
ビロンマは驚愕した。鞭の先が蝶結びになっていたのだ。

「おい!」
ポンシロウはビロンマににじり寄った。

「お前の鞭さばきはその程度か…では今度はお前に恐怖というものを
味わわせてやろう‼」
ポンシロウはここぞとばかりにビロンマを煽った。

「小僧が!へらず口をたたきおって‼」
ビロンマは背中の甲羅の大棘を二本抜いた。その棘には10本以上の
鞭が付いており、柳のように垂れ下がっていた。

「フ…今度は結べそうにないな…」
その様子を見たポンシロウはそう言って尚もビロンマを煽った。

「タヒね‼」
激昂したビロンマは鞭をポンシロウの腕と足に絡めて大棘を地面に
突き刺してポンシロウの動きを封じた。

「俺の真の姿を見るがいい‼」
ビロンマの背中の甲羅が展開して右肩に集まり、巨大な鉄球と化した。

「椪古覇極道~~‼(ぽんこはきょくどう)」
ビロンマは鉄球をポンシロウに向けて一直線に突進し、全体重を乗せた
体当たりをかました。

(´゚Д゚):;*。:;ガハッ

あまりの衝撃にポンシロウを拘束していた鞭が千切れ、ポンシロウは
血反吐を吐いて吹っ飛んだ。

「ハッハハ~‼俺の勝ちだ!」
ビロンマは勝ち誇ったが

「それはどうかな?」
あれ程の攻撃を受けたのにポンシロウは立ち上がった。

「な…!た…たしかに俺の椪古覇極道を受けたはず‼」

「言ったはずだ!お前に恐怖というものを味わわせてやるとな。」

「ならば今度こそ地獄へ送ってやるわ‼」
ビロンマは再度椪古覇極道を仕掛けた。

ポンシロウは横に躱したが

「この俺から逃げられると思ったかあ~‼」
ビロンマはポンシロウの動く方向に方向転換して突っ込んだ。

ポンシロウは激突する直前に素早く躱したが、ビロンマはお構いなしに
突っ込み、ポンシロウの後ろにあった大岩を粉々に砕いた。

「鋼鉄の硬度を誇るこの肩にそんな小細工は通用せん‼」

勝ち誇るビロンマに対してポンシロウはフラフラしていた。

「フフフ…やはり最初の一撃は効いていたようだな。その足では
もう一度躱すことはできまい!」
ビロンマはポンシロウを煽り始めた。

「いいだろう。ではお遊びもここまでだ‼」
ポンシロウは両手の親指、人差し指、薬指を突き出した。

「6本だ!この6本の指でお前の椪古覇極道を受けてやろう‼」

「うぐうぐ~!ここまでこの俺を侮辱したことは許せん!」
ビロンマはポンシロウに椪古覇極道を仕掛けたが

「な⁉なにィ‼」

ポンシロウは宣言通り6本の指でビロンマの突進を止めた。

「くく!lこの350kgの肉体をよくぞ受け止めた!だがこのまま
押し込んでくれるわ!」

ビロンマは力を込めて前進しようとしたがポンシロウはこれを
押しとどめた。

「ぬうう‼」
ポンシロウは左手で右手首を掴み、右手で鉄球を鷲掴みにして
闘気を放出すると舞い上がった闘気が契約する神々の姿を象った。

ソリの入ったオールバックで学ランを着たツッパリみたいな神
女性のような長髪で学ランを纏った優等生みたいな神
ツンツン頭で鉢巻を付けて黒装束を着たツンデレみたいな神
目以外を包帯のような覆面で覆い、武術着のような服を着た神
リーゼントに学ランを着たチンピラにしか見えない
皆ポンシロウと同じ構えをとっている。

「ぬああ‼」
ポンシロウは更に気合を入れ、握力で鉄球を砕いた。

「うああきゃ~‼」
ビロンマは悲鳴を上げて蹲った。

「先斗椪裂把‼(ぽんとぽんれつは)
ポンシロウの指は鋼鉄すら引き裂く‼もはや椪古覇極道は使えぬ!」

「くく…さ…さすがだな椪家先斗神拳…褒めてやるう。だが、まだ
左肩があるわ!」
ビロンマは背中の甲羅を左肩に展開した。

「くらえ‼」」
左肩で椪古覇極道を仕掛けたがポンシロウはこれも受け止めた。

「かかったな!」

「なに?」

ビロンマはポンシロウを鷲掴みにして宙に放り投げ、自身も
ポンシロウより高くジャンプした。

「何のつもりだ?ポンシロウが先に落ちるだけだぞ?」

「貴様には誰にも使ったことがない新技の実験台になってもらおう。
先に落ちるのは貴様ではない!俺だ!何故なら俺は貴様より重いから
落ちる速度が速い!先に落ちた俺が足で貴様の首をロックして着地
すれば着地の衝撃が全て貴様の首にかかってイチコロというわけだ。
名付けて『ビロンマスペシャル‼』」

それを聞いたポンシロウは深いため息をついた。
「お前…バカか?」

「どういうことだ?」

「気付いてないのなら教えてやろう。物体の重力エネルギーは
『重さ』×『重力加速度』×『高さ』だ。」
U=mgh

「だからどうした?重い方がエネルギーが多いではないか。」

「そして運動エネルギーは『重さ』×『速度』×『速度』÷2だ。」
K=1/2(mv^2)

「だからどうした?やはり重い方がエネルギーが多いではないか。」

「まだ分らんのか?ここから落下速度を導くと落下速度は
『重力加速度』×『高さ』×2の平方根だ。」
v=√2gh

ここにきてようやくビロンマの頭から血の気が引いた。

「そう。落下速度に重さは関係ないのだよ。」

「くっ!」
ビロンマは必死に平泳ぎをして落下速度を増やそうとしたが
そんなことで距離が縮まるわけもなくポンシロウは足でビロンマの
首をロックした。
「新技とやらの実験台は自身がなるがいい!」

「や、やめろ~!」

二人はそのまま落下していき、ポンシロウは両手で着地した。
「ビロンマスペシャル‼」

ゴキィッ‼

(´゚Д゚):;*。:;ガハッ

2人分の落下の衝撃を首に受けたビロンマは血反吐を吐いて倒れた。

「( ´Д`)=3 フゥ…こいつが名前通りのマヌケヤロウで助かったぜ。」

ポンシロウは先を急いだ。

つづく

アバター
2024/06/29 18:19
鞄に数式..........次は何かなぁ........
アバター
2024/06/28 18:44
こんばんは~♬ 親指・中指・薬指 を 思わず立ててみましたが難しいです。
アバター
2024/06/28 13:31
突然の数式に笑ってしまいました(´艸`*)




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